とりあえずアルテミスのお姉さんのお澄ましぶりが可愛かったです。
■タイタンの戦い
公式ページ
ギリシア神話のペルセウス編を下敷きにした映画。
元々はアンドロメダ姫を救うために、英雄ペルセウスがでかい化け物を倒すお話ですが、細かい所はかなり変わってる。
特に「人類VS神」を前面に押し出してるのが熱かった。
別の映画(「アリス」ですが)を見た際の予告で気になったので見てきました。
何が気になったって、神の使う武器がことごとく生物兵器だったこと。
そういえば当時の人たちは金属製のゴーレムや雷による攻撃を知っていたにも関わらず、神罰といえば生物兵器。ちょっと面白い気がした。
内容ですが、ペルセウス以下、兵隊さんたちは神の圧政に耐えかねて一斉蜂起。神の作った化け物と死闘を繰り広げます。
当面の敵はハデス。そして奴の分身・巨大生物クラーケン。
戦況は絶望的です。
何せ時代は紀元前。満足な武器などなく、ほとんど肉弾戦と言ってもいいそんな状況。
ですが彼らは怯まない。狂ってるとしか思えないほどに怯まない。
『ゾンビウォーリア―が現れた!』
兵隊さん:
「くたばれ化け物!!」(全軍迷わず突撃)
『ゾンビウォーリア―が逃げ出した!』
兵隊さん:
「あれはなんだったんだ?」「追うぞ」
『追いかけたら、巨大サソリが襲ってきた』
兵隊さん:
「うおりゃああああああ!!!!」(雄たけび上げて応戦)
『巨大サソリを倒したら、もっとでかい超巨大サソリが現れた!』
兵隊さん:
「また3匹出やがった。さっきよりもでかいぞ」
「……。」
「うおりゃああああああ!!!!」(やっぱり雄たけび上げて応戦)
『仲間がやられた!化け物にやられた!!』
兵隊さん:
「手前、こんちくしょう!!」(激怒して突撃)
逃げるとかそういうことを知らんのか。
近代兵器をもってしてすら戦いたくない化け物相手に、根性の肉弾戦。
さすが神と戦おうなんて連中は発想が違う。
大体からして、「クラーケンを倒さないといけない」→「奴は不死だ」→「よし、メドゥーサで石化させるぞ」→「あの蛇女を探せ」という戦略が間違いまくってます。
メドゥーサが協力なんてしてくれるわけがありません。「連れてくる必要はない。首だけあればいい」「そうだな」
メドゥーサ自体が難攻不落の化け物です。「知るか」
メドゥーサが住んでるのは三途の川の向こうです。「どうやって渡る?」「(コインを投げつつ)表だったら、泳ぐぞ」
段々、神が気の毒になる勢いです。色々頑張って生物兵器を作ったのに…。
虎の子のクラーケンも、ついうっかり水上に顔を出したばっかりに石化攻撃の餌食ですよ。
ずるい。そういうことする人類は、ずるい。
恐ろしいことに、ただの町人すら怪異に立ち向かってます。
撃墜された謎飛行生物を、一斉にフクロにする名もなき人々には感動すら覚える。
人は、戦わなくちゃ生きられないんだ。
何というか、見ていると無駄に元気の出る映画でした。思いのほか、良かった。
「タイタンの戦い」は、かつてオリンポス神が親世代に当たるティターン(タイタン)神に挑んだ時の戦い。
この映画はそのオリンポス神と、神の子供である人類の戦いの話。
そこにあえて「タイタンの戦い」の名をつけたのは、なかなか格好いいと思った。
ギリシア神話は「子供が親を倒す」という世代交代を強く支持している神話です。
ゼウスはティターンを倒したし、そのティターンも親世代と戦ってる。
(ギリシア民族は征服者だったため、「世代交代」は土着の文化に対する正統性のために設定されたとか)
一方、ゼウスもまた子世代に倒されることが確定的な未来として組み込まれています。
遠い未来において反乱を起こすであろう候補はアポロン(およびギリシア神話最大のイレギュラーの一人、アフロディテ)ですが、映画ではそれを「人類」と置いている。
確かに人類もゼウスの子なので、世代交代的にはしっくりくる。何より格好いい。
ついでに書くと、劇中で出た「神の方こそ人を必要としている」はまさにその通りで。
オリンポス神はギガスとの戦いの際に、「神だけでは勝てない」と判断し人間に救援を求めています。
日本神話に置き換えると、人間がイザナミを倒すようなもの。昔からそういう発想をしていたギリシア人は肝が座ってる。やっぱり彼らは、凄い。
■タイタンの戦い
公式ページ
ギリシア神話のペルセウス編を下敷きにした映画。
元々はアンドロメダ姫を救うために、英雄ペルセウスがでかい化け物を倒すお話ですが、細かい所はかなり変わってる。
特に「人類VS神」を前面に押し出してるのが熱かった。
別の映画(「アリス」ですが)を見た際の予告で気になったので見てきました。
何が気になったって、神の使う武器がことごとく生物兵器だったこと。
そういえば当時の人たちは金属製のゴーレムや雷による攻撃を知っていたにも関わらず、神罰といえば生物兵器。ちょっと面白い気がした。
内容ですが、ペルセウス以下、兵隊さんたちは神の圧政に耐えかねて一斉蜂起。神の作った化け物と死闘を繰り広げます。
当面の敵はハデス。そして奴の分身・巨大生物クラーケン。
戦況は絶望的です。
何せ時代は紀元前。満足な武器などなく、ほとんど肉弾戦と言ってもいいそんな状況。
ですが彼らは怯まない。狂ってるとしか思えないほどに怯まない。
『ゾンビウォーリア―が現れた!』
兵隊さん:
「くたばれ化け物!!」(全軍迷わず突撃)
『ゾンビウォーリア―が逃げ出した!』
兵隊さん:
「あれはなんだったんだ?」「追うぞ」
『追いかけたら、巨大サソリが襲ってきた』
兵隊さん:
「うおりゃああああああ!!!!」(雄たけび上げて応戦)
『巨大サソリを倒したら、もっとでかい超巨大サソリが現れた!』
兵隊さん:
「また3匹出やがった。さっきよりもでかいぞ」
「……。」
「うおりゃああああああ!!!!」(やっぱり雄たけび上げて応戦)
『仲間がやられた!化け物にやられた!!』
兵隊さん:
「手前、こんちくしょう!!」(激怒して突撃)
逃げるとかそういうことを知らんのか。
近代兵器をもってしてすら戦いたくない化け物相手に、根性の肉弾戦。
さすが神と戦おうなんて連中は発想が違う。
大体からして、「クラーケンを倒さないといけない」→「奴は不死だ」→「よし、メドゥーサで石化させるぞ」→「あの蛇女を探せ」という戦略が間違いまくってます。
メドゥーサが協力なんてしてくれるわけがありません。「連れてくる必要はない。首だけあればいい」「そうだな」
メドゥーサ自体が難攻不落の化け物です。「知るか」
メドゥーサが住んでるのは三途の川の向こうです。「どうやって渡る?」「(コインを投げつつ)表だったら、泳ぐぞ」
段々、神が気の毒になる勢いです。色々頑張って生物兵器を作ったのに…。
虎の子のクラーケンも、ついうっかり水上に顔を出したばっかりに石化攻撃の餌食ですよ。
ずるい。そういうことする人類は、ずるい。
恐ろしいことに、ただの町人すら怪異に立ち向かってます。
撃墜された謎飛行生物を、一斉にフクロにする名もなき人々には感動すら覚える。
人は、戦わなくちゃ生きられないんだ。
何というか、見ていると無駄に元気の出る映画でした。思いのほか、良かった。
(左画像) CLASH OF THE TITANS:タイタンの戦い ゲームになってたのか。気持ちは凄く良く分かる。 (右画像) ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫) |
「タイタンの戦い」は、かつてオリンポス神が親世代に当たるティターン(タイタン)神に挑んだ時の戦い。
この映画はそのオリンポス神と、神の子供である人類の戦いの話。
そこにあえて「タイタンの戦い」の名をつけたのは、なかなか格好いいと思った。
ギリシア神話は「子供が親を倒す」という世代交代を強く支持している神話です。
ゼウスはティターンを倒したし、そのティターンも親世代と戦ってる。
(ギリシア民族は征服者だったため、「世代交代」は土着の文化に対する正統性のために設定されたとか)
一方、ゼウスもまた子世代に倒されることが確定的な未来として組み込まれています。
遠い未来において反乱を起こすであろう候補はアポロン(およびギリシア神話最大のイレギュラーの一人、アフロディテ)ですが、映画ではそれを「人類」と置いている。
確かに人類もゼウスの子なので、世代交代的にはしっくりくる。何より格好いい。
ついでに書くと、劇中で出た「神の方こそ人を必要としている」はまさにその通りで。
オリンポス神はギガスとの戦いの際に、「神だけでは勝てない」と判断し人間に救援を求めています。
日本神話に置き換えると、人間がイザナミを倒すようなもの。昔からそういう発想をしていたギリシア人は肝が座ってる。やっぱり彼らは、凄い。