Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

「磯江毅=グスタボ・イソエ マドリード・リアリズムの異才」展

2011-07-25 21:41:49 | 展覧会・建築・器
西武池袋線の車窓からも見える練馬区立美術館に先々週、初めて『磯江毅=グスタボ・イソエ マドリード・リアリズムの異才』展を見るために訪れた。この美術館は西武池袋線・中村橋駅から徒歩3分ほど、その近さに吃驚、便利だ~!
展示会場も広く、1階から2階までの部屋部屋と、階段途中の壁にも作品が展示され本当に充実した素晴らしい展覧会だった。
         
”真実の写実絵画を求めた画家の遺作80点”

会期:平成23年7月12日(火曜)から10月2日(日曜)
休館日:月曜日、ただし7月18日と9月19日は開館、翌日休館
開館時間:10時から18時(入館は17時30分まで)

対象と対峙しその対象を究極まで見つめ突き詰め描いていく作家の作品に凝縮された精神性の高さ、ぎりぎりまで研ぎ澄まされた思いとストイックに自身の美を求める気迫と、重ねられた時間にただただ圧倒された。
一点一点、ゆっくり間近で、息を詰めてその引かれた一本一本の線に驚愕しながら鑑賞でき、豊かなな時を過ごすことができた贅沢な展覧会だった。
これだけ一堂に彼の作品をまとめて見られるチャンスはそうはないかもしれない。幸運にもこの展覧会は会期が長く、また興味深いギャラリートークも予定されているのでまた訪れたい。

~磯江毅(いそえつよし1954-2007)は大阪に生まれ、大阪市立工芸高等学校を卒業後まもなく単身でスペインに渡り、30年余りの長きにわたる滞西の間に油彩による写実絵画を探求しました。
やがてアントニオ・ロペス・ガルシアに代表されるマドリード・リアリズムの俊英画家グスタボ・イソエとして認められ、国内外で高い評価を受けました。彼のリアリズム表現は、文字通り事物の細部まで深く入り込んで具象的に描ききるだけでなく、現実世界が内包する神秘的なものまで捉えようとしているような精神の深まりを感じさせます。その根底には生死をかかえこむ生きものへの深い洞察と諦観が見て取れるのです。2005年には広島市立大学芸術学部の教授に就任し、日本での活躍が期待されましたが、2007年惜しくも53歳で急逝。生涯をかけた絵による存在探求の試みは、絵画の高みを示すものとして、死後もなお輝きを発し続けています。
本展は、現代写実絵画に鮮烈な痕跡を残した磯江毅の本格的な回顧展として、磯江の初期から絶作までの代表作約80点を一堂に集め、彼の芸術の軌跡をたどるとともに、その稀有な画業を追想するものです。~チラシより
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする