Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

神々と男たち

2011-04-08 00:57:38 | 映画 か行
                  
2010年/フランス/120分
原題:DES HOMMES ET DES DIEUX
監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
脚本:エチエンヌ・コマール
出演:ランベール・ウィルソン、マイケル・ロンズデール、オリヴィエ・ラブルダン、フィリップ・ロダンバッシュ、ジャック・エルラン、ロイック・ピション、グザヴィエ・マリー、ジャン=マリー・フラン、オリヴィエ・ペリエ、サブリナ・ウアザニ、ファリド・ラービ、アデル・バンシェリフ
あらすじ:1990年代、アルジェリア山間部の小さな村にある修道院。イスラム教徒の村人たちにとってそこは診療所であり、修道士たちは共に働き援助の手を差し伸べてくれる頼れる存在だった。しかし、信頼と友愛を尊び、厳格な戒律を守って慎ましく暮らす修道士たちにも、アルジェリア内戦の余波で頻発するテロの脅威が迫る。非暴力を唱える修道院長クリスチャンは軍の保護を辞退するが、ある晩、過激派が修道院に乱入する。~goo映画より

ほんとは地震前に観るつもりだったのが延び延びになり、ついでに記事にするのも延び延びに・・・。
重い内容の作品だが、脚本、俳優、映像そして音楽、どれをとっても素晴らしい!!散りばめられた賛歌の美しさに胸が詰まり、最後の晩餐で「白鳥の湖」が流れる音楽センスに驚嘆。イスラムとカトリックが平和に暮らしていたこの村がテロリストによって変貌させられる不条理。植民地と旧宗主国間の不条理。不条理によってゆがめられる日常。現在の日本の状況をつい考えてしまっている自分がいる。そして、ラストに向かってゲッセマネの園を連想させるシーンから、捕えられゴルゴタの丘に向かって歩いていき・・・まさに受難劇を見ているような・・・。深くて苦い思いを抱えて劇場を後にした。

全然、作品とは関係ないけれど7日のNHKニュースで紹介されていたパリでのチャリティー・イベントの映像でフランス語訳された宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を朗読していたのは、どこかで見た気が?と思ったら、この作品のクリスティアンを演じていた ランベール・ウィルソン!
コメント
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