Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

シェルブールの雨傘

2009-04-26 00:37:30 | 映画 さ行
            
1964年/フランス・ドイツ/91分(デジタルリマスター版)
原題:LES PARAPLUIES DE CHERBOURG
監督:ジャック・ドゥミ
音楽:ミシェル・ルグラン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ニーノ・カステルヌオーヴォ、マルク・ミシェル、エレン・ファルナー、アンヌ・ヴェルノン

フランス北西部の港町シェルブールで、ささやかだけれど美しい恋を育む若者ギイとジュヌヴィエーヴ。しかしアルジェリア戦争の影が彼らに覆い被さろうとしていた。徴集されたギイの出兵前夜に結ばれた二人だったが、彼の不在はジュヌヴィエーヴにとって堪え難いものになってゆく。そして彼女はギイとの愛に結晶を宿していることに気づく。(チラシより)

前々から、これはいつか絶対観て欲しい!!と友人から薦められていた『シェルブールの雨傘』が製作45周年特別企画としてデジタルリマスター版で期間限定で公開された。
予告編もなく、いきなり本編からの上映。石畳に降ってくる雨が映し出され、そして雨と石畳の間に色々な色の傘の花が集まり、そして散って・・・ベージュの石畳の上に咲く傘の色がきれいでおしゃれでそこからもう引き込まれた。全編通じて、その使われている色、衣装も何もかも全ての色がヴィヴィッドで目が覚めるようにきれい。それでいて統一感があって、うっとりしてしまった。(これが、45年前とは!はぁぁ~
この作品のテーマ曲だけはよく知っているものの、内容は一切知らず・・・アルジェリア戦争によって引き裂かれる若い恋人たちの切ないそして若い日の恋の話。声高に戦争反対を叫んでいるわけではないけれど、あの戦争にギーが徴集されなかったら、いや戦争そのものがなかったら彼らはきっとあのまま幸せになったかもしれない、と思わせること、そのことこそが大事だったのではなかろうかと思っていた。
しかし、カトリーヌ・ドヌーヴの美しさ、可憐さといったら・・・!!輝き、眩しい美しさにただただ圧倒された。今だって彼女は美しい、素敵な年の取り方をしてると憧れちゃうんだけれど。
全てが歌、音楽で表現されているこの作品。だから誰かが突然歌いだすといったことはない、だって全て歌っているのだから。歌が真直ぐに心に届き、フランス語で歌われるの歌の美しさを素直に感じていた。と同時に、フランス語だから、と妙に鼻濁音を強調しているように聞こえるシャンソンだとかフランス歌曲だとかを耳にしたときの違和感を思い出したりもしてしまっていた。こんなにフランス語はきれいな響きで歌えるんだなぁ、とつくづく感じ入ってしまった。
コメント (2)
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