Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

砂漠のバラ

2009-04-13 00:03:07 | 旅気分
水のない砂漠の砂の中で静かに芽吹き長い時間をかけた後に咲く石の花「砂漠のバラ」・・・そんなイメージを抱き続け、ずっと心密かに憧れていたそのサハラ砂漠を故郷とする「砂漠のバラ」が、今、時間も音も空間もその石の内に封じ込め、目の前にひっそりしんとしてそこにあるのだ。感動~

この「砂漠のバラ」あるいは「砂のバラ」と呼ばれるこの石は詰まるところ「花弁状の形の鉱物結晶」だという:北九州市立 いのちのたび博物館、より⇒詳しくは砂漠のバラ
 
これはつい最近、モロッコ王国:モロッコ、を旅してきた友人からお土産にいただいたもの。
バザールでの軽妙なやり取りの様子を聞きながら、フランス語で書かれた新聞紙にくるくるっと包まれたこぶし大の塊をわくわくしながら開くと、その中にごろんと入っていたのだ。見る方向によって表情が変化するのが面白く、上から見たり下から見上げたり、右からはたまた左から、飽きることなく眺めた。サハラ砂漠の砂の中でこの砂のバラはどんな夢を見ていたのだろう。

そして、独特の模様が描かれた陶器の赤い皿。滞在していた街の土の色はまさにこのような赤い色だったという。裏を返してその高台を眺めると、よりはっきり土の色がきれいな赤であることがわかる。
               
モロッコの公用語はアラビア語とフランス語。アラビア語の咽喉を鳴らすような音を多用する響きと、フランス語では使われる二人称が一つだけだったので、最初からいきなり「あなた」ではなく「あんた」(みたいなニュアンスの違い)で話しかけられて戸惑ったそうだ。しかしこの皿はその戸惑いを越え、バザールで売り手のおじさん相手に丁々発止のやり取りを繰り返して手に入れたのだという。
話を聞いていると行ってみたくなった。こうして憧れの国がまた増える・・・。
コメント (2)
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