Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

E・パユ&E・ル・サージュ

2006-11-11 00:07:54 | 音楽
           
エマニュエル・パユ&エリック・ル・サージュの演奏会を王子ホールで聴く。
曲目はウェーバー:フルート・ソナタ変イ長調/ブラームス:ソナタヘ短調/ボリング:「フルートとピアノのための組曲第1番」よりセンチメンタルに、ジャワ風に/シューマン:蝶々/武満徹:ヴォイス/ボリング:「フルートとピアノのための組曲第2番」よりインタイム、ジャズ風に/アンコール:シューマン・幻想小曲集より

先週に引き続いてのパユ~
この夜は、舞台に二人が登場して音楽が始まった時からもうその世界に身も心も絡めとられてしまいました。音楽がパユとル・サージュのフルートとピアノを借りて満ち溢れている、という感じです。すべてが音楽!音、そしてまた沈黙が音楽でした。
パユの音って、豊かで深いたっぷりした音で、それはこの間も感じたんだけれど、フルートとピアノという構成だとそれが尚一層はっきり感じられ、音に包み込まれるという感覚を味わいました。
ウェーバー、ブラームス、そしてピアノ・ソロとアンコールはシューマン、こんなにロマン派の作品を立て続けに聴いたのは・・・久しぶり。(しかし、フルートって音域が広いのですね。身近に聴いている管楽器がリコーダーだったんでその違いを感じて興味深かったです)ロマン派の歌を満喫しました。
ル・サージュのピアノ・ソロのシューマンのパピヨンはとってもとってもフランス的でした。
ボリングの「フルートとピアノのための組曲第1番、第2番」の4曲はおっしゃれ~で小粋で・・・聴いていると絵や映画の一場面がふいっと目に浮かび、そりゃもう素敵としか、月並みですが、いいようがなかったです。そして、武満徹の「ヴォイス」はパユのソロ。その声までしっかり楽しみました。全曲に風が吹き渡り、まさに「日本」の世界。寂寥とした風の中、そこに響くフランス語と英語の詩が沈黙を深めているようでした。

聴いてから日にちが経っているのに、あの時に感じた思いは色あせることなく心に甦り、反芻することで新たな感激が呼び起こされています。
コメント (4)
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