Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

E.パユ:インテグラル Ⅰ

2006-11-05 21:48:38 | 音楽
              
墨田トリフォニーで初めてエマニュエル・パユのフルートを聴いた。
題して「エマニュエル・パユ/インテグラルⅠ」<クラシカル・ジャズ>withジャッキー・テラソン・トリオ。
曲目はヴィヴァルディ・四季/ラヴェル・パヴァーヌ/サン=サーンス・大きな鳥篭/シューマン・見知らぬ国から/リムスキー=コルサコフ・熊蜂の飛行/フォーレ・夢の後に/ドビュッシー・シランクス/テラソン・スマイル/ラヴェル・ボレロ
初めて生で聴いたパユのフルートは豊かでたっぷりした、響きに幅がある音だった。一番印象に残ったのはドビュッシーのシランクス、これはもうパユの一人舞台、彼の音楽に魅せられ満足した。

しかし実のところ最初全く乗れなかった。なんとも身の置き所のない居心地の悪さを感じ、音楽との距離が果てしなく遠いと感じていた。彼らは熱演してるし、テクニックだって凄いんだけど。別にテクニックが聴きたくて行ったわけじゃなし、とにかくいい音楽を聴ければそれでいいわけ。色々考えていたんだけど、それは、わかるようでよくわかんない<クラシカル・ジャズ>、これってなんだろ?というある種の戸惑いとパユが聴けるという期待と高揚感が強すぎた為か。クラシックをジャズのアレンジでということなのだろうけれど、「クラシックとジャズとの融合」(チラシより)ねぇ、「?」です。ヴィヴァルディの「四季」は今年3度目(今、流行なの?)、しかし初めて何の感慨も湧かず一つの感動もなかった。
一部の間中感じていた乗れない思いと距離感は二部に入ったら急速に薄れたのだが、それはフォーレで始まったからかな、なんて思ったりして。ああ~、この曲は美しいなとしみじみした。その後のシランクスは彼の独壇場音楽が真直ぐ圧倒的な勢いで有無を言わさず心に飛び込んでくる。

この演奏会はだけどもっと小さいところで聞いてみたい気がした。墨田トリフォにーは大きくてきれいなホールではあったけど・・。
コメント (6)
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