Casa de lápiz:鉛筆庵

鉛筆庵に住む鍵盤奏者が日々の生活の徒然・音楽などを綴ります。

トリスタンとイゾルデ

2006-10-31 00:03:04 | 映画 た行
           *公式サイト

2006年/アメリカ/125分
監督:ケヴィン・レイノルズ
出演:ジェームズ・フランコ、ソフィア・マイルズ、ルーファス・シーウェル、デヴィッド・パトリック・オハラ、マーク・ストロング、ヘンリー・カヴィル

「1500年前にケルトの伝説として誕生、吟遊詩人らによってヨーロッパ中に広められ、やがて宮廷詩やアーサー王伝説の一部として語り継がれていった悲恋物語「トリスタンとイゾルデ」。シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の元にもなった古典の映画化」goo映画より
やはりこういった西洋の古典を題材にしたものは西洋音楽をやっている以上観ておきたいじゃありませんか

トリスタンとイゾルデというと子どもの頃読んだ「アーサー王物語」に出てきたものの印象が一番強烈に残っている私。ほれ薬、って?とか最後の場面で必死でイゾルデが聞く「帆の、帆の色は?」「帆の色は・・・黒、真っ黒でございます!」「あぁ~!」絶望して息絶える・・・悲恋ってこういうのかぁ~、と思った、かどうか・・。

この映画が始まって驚いたのは、アイルランドの力が強大で統一されていなかったイギリスは蹂躙され続けていたということ。そして、ローマ帝国の名残があるというくだりも興味深かった。船でちょっと行けばお互いの国に着くほど近いところで、取ったり取られたりの戦争を繰り返し続けていたのね。その狭間で翻弄されるトリスタンとイゾルデ、ここには媚薬は出てこないし、帆の色を瀕死の床で質問するところもない。
この時代のイギリスってきっとこうだったんだろうと思わせられる灰色にふちどられ沈んだ色が広がる重厚な世界、重そうな甲冑を身にまとう騎士たち、そして華麗な衣装、美しいイゾルデ。暗い海岸にたいまつが激しく振られ肉と肉のぶつかり合う戦闘が続く。緊張感が持続し目が離せない。国と国との戦争が続く中、会うべくして会い、愛し合いそして運命に引き裂かれる二人。悲恋にどっぷり浸かりました。(音楽は、?でした。すごく印象が薄かったのは何故だろう)

*Wikipediaトリスタンとイゾルデ
*Wikipediaアーサー王物語
妖精物語(アーサー王)
コメント (10)
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