さて野田内閣には内政外交とも難問山積である。加えて引き続き参議院では少数与党であり、その国会対策に失敗した菅政権は赤字公債法案等を成立させるために、国民に約束した09マニフェストの修正を自公に強要され、いわゆる3党合意をさせられて、野田首相もそれを引き継がざるを得なくなってしまった。
このことから、菅政権は民主党が09総選挙で国民に約束した「国民生活第一、09マニフェスト」を諦め、さらに自民党との大連立も模索し自民党亜流政権に成り下がろうとしていたと見られる。しかしこれは民主党自滅の道であり、村山社会党が自民党と連立政権を組み、次の総選挙で自滅していった道でもある。
8月30日の記事で「09マニフェスト棚上げの野田政権が挙党一致の人事をしても自民党の代理政権では意味はない。破れた小沢、鳩山グループは誘われても易々と要職には就かず静観すればよい。要職に入るのであれば野田氏の自民党亜流政策を打破せねば意味はあるまい。」と述べたが、今回の野田人事を見れば小沢、鳩山グループ から党と内閣に5名が登用され、一方自民党との連立に熱心で反小沢の急先鋒である岡田、仙谷、枝野は党三役と閣僚には入っておらず、代表選で自民党との大連立及び3党合意の御輿に乗った野田首相を民主党本来の御輿に乗り換えさせる土壌は造成されたように見える。
また大多数の民主党国会議員も09マニフェストを引継ぎ法案がスムースに成立させられれば、願ったり叶ったりであろう。小沢、鳩山グループも今回の人事を受け入れたからには総力を挙げて野田首相が菅政権の御輿(大連立+3党合意)から民主党の御輿(国民生活第一、09マニフェスト継続)に乗り換えられる状況を造るべきである。その先鋒が輿石幹事長であり国家公安委員長で入閣した山岡氏も野田首相と小沢氏のパイプ役を担うはずである。場合によっては来年の代表選でも野田首相を担ぎ民主党を原点に戻す努力も選択肢になろう。
それと一川防衛大臣も普天間の辺野古移転問題で沖縄県民の目線に立って現在の日米協議を再検討することになれば、社民党も連立に復帰させられるであろう。米国も国防長官がゲーツ氏からバネッタ氏へ交代し新長官は普天間の辺野古移転に固執していないようであり、米国の国防議員にも辺野古にこだわるべきではないとの意見を政府に提言する人もおり、各選挙で示された沖縄県民の民意(民主主義)を楯に民主主義の盟主アメリカ政府に正面からぶつければ普天間の県外移転も不可能ではない状況が米国に芽生えていることを見逃すべきではない。
因みに日米安全保障協議委員会(2プラス2)に関する平和フォーラムの声明は、
『仲井真知事も「辺野古建設は不可能」を繰り返し発言してきました。またアメリカ連邦議会も、上院軍事委員会レビン委員長(民主党)は、マケイン筆頭理事(共和党)、ウエッブ委員(民主党)とともに「辺野古新基地建設は非現実的」としてゲーツ国防長官に見直しを勧告しています。さらに、6月末で退任するゲーツ国防長官の後任となるバネッタCIA長官も「 辺野古案は問題が多く、再検討が必要」との見解を示しています。』と述べている。
http://www.peace-forum.com/seimei/110623.html
よって一川防衛大臣のシビリアンコントロールに関する発言は早速野党議員から批判されたが、その反論は米国の変化を考慮に入れた発言と思われ、必ずしも的はずれではない。逆に沖縄県民や仲井真知事には好感されているのではあるまいか。更に「マガジン9」の沖縄に関するレポート、「癒しの島、沖縄の深層」も民主党前原新政調会長の過去の発言を批判して的を射ているように思われる。
http://www.magazine9.jp/okadome/110727/
最後に菅政権を支えた面々が大連立、3党合意に固執し、09年の衆議院選で公約した民主党の09マニフェストを棚上げしようとするのであれば、小沢グループは機を見て新党を結成すべきである。そのような意味で先に報道された民主党内の3つの小沢グループの統合は和戦両用の構えと言えよう。何れにしろ小沢グループは村山社会党が自民党との連立政権樹立後自滅したことを教訓としておくべきである。
http://www.asahi.com/politics/update/0830/TKY201108300605.html
「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
このことから、菅政権は民主党が09総選挙で国民に約束した「国民生活第一、09マニフェスト」を諦め、さらに自民党との大連立も模索し自民党亜流政権に成り下がろうとしていたと見られる。しかしこれは民主党自滅の道であり、村山社会党が自民党と連立政権を組み、次の総選挙で自滅していった道でもある。
8月30日の記事で「09マニフェスト棚上げの野田政権が挙党一致の人事をしても自民党の代理政権では意味はない。破れた小沢、鳩山グループは誘われても易々と要職には就かず静観すればよい。要職に入るのであれば野田氏の自民党亜流政策を打破せねば意味はあるまい。」と述べたが、今回の野田人事を見れば小沢、鳩山グループ から党と内閣に5名が登用され、一方自民党との連立に熱心で反小沢の急先鋒である岡田、仙谷、枝野は党三役と閣僚には入っておらず、代表選で自民党との大連立及び3党合意の御輿に乗った野田首相を民主党本来の御輿に乗り換えさせる土壌は造成されたように見える。
また大多数の民主党国会議員も09マニフェストを引継ぎ法案がスムースに成立させられれば、願ったり叶ったりであろう。小沢、鳩山グループも今回の人事を受け入れたからには総力を挙げて野田首相が菅政権の御輿(大連立+3党合意)から民主党の御輿(国民生活第一、09マニフェスト継続)に乗り換えられる状況を造るべきである。その先鋒が輿石幹事長であり国家公安委員長で入閣した山岡氏も野田首相と小沢氏のパイプ役を担うはずである。場合によっては来年の代表選でも野田首相を担ぎ民主党を原点に戻す努力も選択肢になろう。
それと一川防衛大臣も普天間の辺野古移転問題で沖縄県民の目線に立って現在の日米協議を再検討することになれば、社民党も連立に復帰させられるであろう。米国も国防長官がゲーツ氏からバネッタ氏へ交代し新長官は普天間の辺野古移転に固執していないようであり、米国の国防議員にも辺野古にこだわるべきではないとの意見を政府に提言する人もおり、各選挙で示された沖縄県民の民意(民主主義)を楯に民主主義の盟主アメリカ政府に正面からぶつければ普天間の県外移転も不可能ではない状況が米国に芽生えていることを見逃すべきではない。
因みに日米安全保障協議委員会(2プラス2)に関する平和フォーラムの声明は、
『仲井真知事も「辺野古建設は不可能」を繰り返し発言してきました。またアメリカ連邦議会も、上院軍事委員会レビン委員長(民主党)は、マケイン筆頭理事(共和党)、ウエッブ委員(民主党)とともに「辺野古新基地建設は非現実的」としてゲーツ国防長官に見直しを勧告しています。さらに、6月末で退任するゲーツ国防長官の後任となるバネッタCIA長官も「 辺野古案は問題が多く、再検討が必要」との見解を示しています。』と述べている。
http://www.peace-forum.com/seimei/110623.html
よって一川防衛大臣のシビリアンコントロールに関する発言は早速野党議員から批判されたが、その反論は米国の変化を考慮に入れた発言と思われ、必ずしも的はずれではない。逆に沖縄県民や仲井真知事には好感されているのではあるまいか。更に「マガジン9」の沖縄に関するレポート、「癒しの島、沖縄の深層」も民主党前原新政調会長の過去の発言を批判して的を射ているように思われる。
http://www.magazine9.jp/okadome/110727/
最後に菅政権を支えた面々が大連立、3党合意に固執し、09年の衆議院選で公約した民主党の09マニフェストを棚上げしようとするのであれば、小沢グループは機を見て新党を結成すべきである。そのような意味で先に報道された民主党内の3つの小沢グループの統合は和戦両用の構えと言えよう。何れにしろ小沢グループは村山社会党が自民党との連立政権樹立後自滅したことを教訓としておくべきである。
http://www.asahi.com/politics/update/0830/TKY201108300605.html
「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年