12月23日(日) 快晴
106日間世界1周航海
9月9日に晴海港を出港したオリビア号は106日間の世界1周航海を終えて、今日正午に再び晴海港に戻ります。日本はもう真冬です。僕は冬服を持っていません。Tシャツを重ね着した上からバイク用のウインドブレーカーを着て甲板へ。やっぱり寒い冠雪した富士山がくっきりと見えます。涙を流している女性もいます。僕は感傷に浸っている暇はありません。着岸したらすぐにタクシーで新宿の定宿のホテルに荷物を運び、オーストラリアへ帰国の準備をしなければ。
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航海先に立たず
PB全体の総括
① 溺死者が1人発生したことは残念。
② 伝染病、食中毒、落水事故などが1件もなかった。
③ ニュウヨークのテロ事件のためエジプトとトルコに寄航できなかったが、代りにギリシャ、クロアチアに寄航したので良しとする。
④ 日本初のリビア観光は、カダフィ大統領とも会見できて,大成功と言えよう。
⑤ 窃盗行為、暴力行為で、2人のウクライナ船員を下船処分とした。
⑥ 3度の台風遭遇は無事に切り抜けた。
⑦ しかし台風の影響で予定していたポンペイは抜港になった。
⑧ OPの「大アマゾン探索」は不評だった。
医務室の総括
① 下船の上帰国させた患者は精神疾患の3人。
② 下船・入院の後PBに再合流した患者は4人。
③ 重篤な患者は、骨折2人、脱臼2人、消化管出血2人、TIA2人、マラリアの疑い1人、出血性子宮筋腫1人、服毒自殺1人を含む精神不穏3人。
④ 1日の平均患者数12.5人と平穏な毎日であった。
個人的総括
① 船酔いはしないし、体調は良好だった。
② 退屈はしなかった。乗客としてよりもスタッフとして乗船する方が有意義だ。
③ 船内生活は、運動不足を除くと、快適だった。
④ 100冊以上の読書ができた。
⑤ 民族、宗教、言語などに関して、密度の濃い学習が可能だった。
⑥ 104日間の出費はおおよそ15万円。
医務室の改善すべき点
① 船医は45歳以上などという奇妙な年齢制限は撤廃すべきだ。
② 医務室にパソコンが必要だ。電子カルテかレセプト・ソフトを導入すべきだ。
③ ケースワーカーを1人採用して欲しい。
④ 医務室に隣接した薬品庫が必要だ。
医療事故もなく、乗客、スタッフとの大きなもめごともなく任務を果たせたことに感謝したい。
14:00東京着岸、新宿の定宿泊。明日24日14:00より申し送り。そして25日20:30成田発、翌26日7:55シドニーに戻る予定だ。
映画:「船上のメリークリスマス」