石倉山登山

5月31日（日）快晴

石倉山は八甲田山系の中でも低い部類に属する山だ。自動車道のすぐ横から登山道が始まり、山頂までは500m。しかし急峻な岩山なので30分を要する。今日はまだ多くの雪が残っていて登山道が判然としない。山頂に社があり、津軽から参詣にやって来たという老夫婦が登頂をあきらめて引き返してきた。お供え物を預かってユミと雪の斜面を進んだそして難なく山頂にたどり着いた。僕は無信仰だ。ユミが拝んだ後お供え物を2人で食べた。

庭で食事

5月30日（土）快晴

　　　庭で食事

ユミとダスケと僕の3人で庭で食事。ダスケは2年前にマキの友人の西山さんからもらった雑種の雌のシーズー犬だ。そのときは乳離れしたばかりで、クマという名前だった。マキが死んだ後、僕はクマをダスケに改名した。ダスケとは十和田の方言で「だから」という意味だ。450坪の敷地を高い塀で囲んで、門には電動のパイプシャッターを取り付け、ダスケを鎖、首輪から開放してやった。ダスケは1日中庭気ままに走り回っている。芸は何もできないが、僕とユミの外出、帰宅時には直立不動の姿勢で敬意を表明する。

Ｄｒ．Ｑ

　


　　　　　　　　　Ｄｒ．Ｑ　　　　　作詞・作曲：Ｄｒ．Ｑプラス４


　　　　　みんな聞いてよ　　街はずれに　へんてこりんな　医者がいる
　　　　　　　　妙にケバい服着てさ　　とても悪趣味　改造車
　　　　　　　　往診中と　偽って　　若い女を　追い回す

　　　　　ブロック塀に　囲まれた　　　大きな家に　　一人暮し
　　　　　 　　サラブレッドと　　シーズー犬　　５尾の鯉と　　女の気配
　　　　　　 　在宅中というものの　　電話かけても　　出やしない

　　　　　タバコは吸わず　ギャンブルも　酒もやらない　ベジタリアン
　　　　　　　　ロックとダンスと　スポーツと　たまの旅行と　バードウオッチング
　　　　　　　　悪い企み　　危ないムード　　何やってんのか　わかりゃしない

　　　　　年齢不詳で　　５０との　ウワサだけれど　　多分ウソ
　　　　　　　　金や名誉や　道徳や　　世間体には　　無頓着　
　　　　　　　　心に深い　　傷跡が　あるというけど　　それもウソ

　　　　　大好きなことは　悪いこと　少レヤバいこと　隠しごと　
　　　　　　　　嫌いなことは　　退屈と　年増の小言と　　医者の仕事
　　　　　　　　優しくしても　　とぼけてる　　にじり寄っても　知らん顔

　　　　　マジメで誠実　　きれい好き　明朗快活　みんなウソ
　　　　　　　　男子供に　厳しくて　若い女に　　甘い顔
　　　　　　　　自分勝手も　いいけれど　　イライラだけは　させないで
　

北京ダックとハイティー

5月6日（水）
　　　
香港とマカオの主要な名所は一通り見物し、うまいものは大体食べつくした。ユミは北京ダックと、ペニンスラ・ホテルのハイティーが気に入った様子だった。香港から成田経由東京に戻った。医学部受験用のゼミナール参加のために上京していたカズミと合流し、電車で帰省。カズミは巣鴨の兄の家に泊まっていたとのこと。兄には4人の子供がいる。

サンチャゴ・ホテル

5月5日（火）

昔の城砦を改修した豪華ホテル。敷地も広く、眺めも良く、建物も大きく、どこも清潔で美しい。だけど宿泊客の姿が見当たらない。もしかして僕たちの貸切りなのかもしれない。庭にもプールにもレストランにも人影はない。不思議なホテルだ。

マカオへ

5月4日（月）

香港に比べてマカオは発展が遅れている。カジノだけは立派だが、街は不潔で、怪しげな人間が大勢動き回っている。僕たちはギャンブルやナイトクラブには全く興味がないので、マーケットで買って来たマンゴやパパイヤを食べながらTVを見て夜を過ごした。中国語は理解できないが、そのTVが本当につまらない。

シャングリラ・ホテル

5月3日（日）
　
香港で僕は青春のかなり長い期間を過ごした。僕は香港で海運の事業を起こして成功した。ペニンスラ・ホテルを最後に僕は国際舞台から消えた。だから香港の宿は、ペニンスラ・ホテルではなく、香港島と九龍半島の2つのシャングリラ・ホテルを指名した。吹き抜けのロビーには馬鹿馬鹿しいほど巨大な虎の絵が掲げられていて、エレベーターで昇降しながら眺めることができる。それはいいけど、キングサイズのベッドを2つ並べてどうするつもりなんだろう？

九龍城砦

5月2日（土）

20年前僕は日本の組織を追われ香港に逃れた。ここでも香港マフィアに追われて九龍城砦に身を潜めた。当時ここは香港警察も立ち入りできない治外法権の巣窟だった。しかし中国返還が近づいた現在、九龍城砦の住人たちは立ち退きを迫られ、取り壊されて公園になるらしい。立ち退き反対の垂れ幕も掲げられているが、時の流れには抗し切れないようだ。

香港へ

5月1日（金）

ユミの初めての海外旅行なので、かなり豪華な内容だ。ホテル、レストランはすべて5つ星、テーブルには花が飾られているはずだ。移動はベンツ、ガイド付。日本国内の移動はグリーン車だ。しかし旅行社の手違いなのか、飛行機は往復ともエコノミー。香港は20年振り。市街地は近代化され、清潔になっていた。