2月28日（水）晴後雨
閉塞感溢れる片田舎のカトリック系高校から、大都会ニューヨークへの大学進学を夢見る悩める少女の揺れ動く心情を瑞々しく描いた作品？丁寧に撮られた映画だが僕の理解の範疇外。僕の故郷の下北には飢えと寒さしかなかった。小学校の同級生の70％以上は中卒。15歳で家を離れて東京に集団就職した。小学生の僕は東京に行くことばかり考え、家出の費用をため込んでいた。12歳で上京したが、誰もが自由と貧困からの脱出を夢見ていた。
2月27日（火）快晴
アイスランドは不動産バブルがはじけて、2010年財政破綻。EUとIMFに金融支援を要請し、総額11兆円の支援を受けて2013年に財政再建。国家が経済に干渉しない小さな政府が生まれた。IT大国のエストニアではIT政府が市民の自由や経済活動を拘束しない。一方で日本の国家権力は肥大化するばかり。悪代官さながらに国民から税金を召し上げ、それでも足らずに国の借金は「世界ダントツ」の1000兆円。若者は夢も希望もない。
2月26日（月）晴時々雨
無政府主義は哲学でもあり、政治経済思想でもある。自由、平等、博愛、財産は不可侵と考える。国家は市民の自由を制限し、税金の名目で財産を収奪し、戦争・殺人を行う。 国家がなくて税金や徴兵制がなかったら理想社会が築ける。過去の多くの革命や独立戦争は無政府主義の理念から生まれた。あらゆる権力に反対する理念は覇権主義も共産主義も宗教も 否定する。果たして進路を失った世界の危機を救えるだろうか？
2月25日（日）曇後雨
憂鬱な商業五輪がやっと終りそうだ。TVは世界の重大ニュースもそっちのけ。代理戦争のような五輪は愛国心溢れる排外主義者には快感でも、 嫌国心が旺盛な無政府主義者には苦痛でしかない。僕は見るスポーツには興味がない、団体競技は体質的に合わない。スポーツは個人的体験なのに利権を求めて、国家やIOC一家やFIFA組などヤクザ団体が介入。素人には真似のできないような曲芸の陳列イベントになっている。
2月24日（土）晴
僕は17歳で棄教したが、日本人の多くも無宗教だという。僕が神社仏閣を訪れるのは歴史・美術・文学散歩のためだから、拝まないし賽銭もあげない。だけど日本人は宗派に関係なく拝み、賽銭を上げて、ご利益を祈願する。小銭の代価として、富を得て、戦いに勝ち、病気が治って欲しいなどとあらゆる願い事を託す。倫理、自己犠牲、隣人愛、永遠や世界、信念などはどうでもよい。利己的な現世利益だけを神仏に祈る。外国人から見ると、不思議で浅ましい人種だ。
2月23日（金）雨後曇
日本人は薬好き。TV番組を見ていると薬のCMが多いことに驚く。 75歳以上の高齢者の50％が毎月10種以上の薬を飲んでいる。 そんな中やっと 厚労省は高齢者に適正に医薬品を使うための 医師や薬剤師向けの指針案を示した。指針案が指摘する主な副作用は…【ふらつき・転倒】中枢性降圧薬、睡眠薬、抗不安薬、【記憶障害】中枢性降圧薬、睡眠薬、抗不安薬、【抑うつ】中枢性降圧薬、抗ヒスタミン薬、抗精神病薬…など。
2月22日（木）曇
アパート5階空中回廊のヤマバトは孵化から6日目。ヤマバトは「デデッポー」と鳴き、伝書バトは「クークー」と鳴く。僕が中学生のころ日本の新聞社では伝書バトを飼っていて、取材記者は伝書バトを抱えて現場に飛んだ。帰巣本能を利用してニュースをいち早く送るためだ。当時スイス軍にはまだ伝書バト部隊もあった。小学生の僕は色々の動物を飼ったが、ハトを飼うことを両親は許してくれなかった。
2月21日（水）晴
かつて沖縄県は琉球王国という独立国で明の朝貢国でだった。1609年に薩摩藩に侵攻され薩摩藩に服属。1872年には日本に併合され皇民化のための圧政（琉球処分）が施行された。第2次大戦では本土防衛の防波堤にされ、戦後は米軍支配が続いている。日本政府は琉球民族を「先住民族」とは認定していないが、 国連人種差別撤廃委員会 は琉球・沖縄に特有の民族性、歴史、文化、伝統を尊重し、人種差別をやめるように日本政府に勧告している。
2月20日（火）快晴
過去20年間のDNA解析の進歩で古代史が見直されている。日本全土にいた縄文人は、縄文晩期の異常気象で数万人に減少。3000年前に大陸の戦禍から逃れて、朝鮮半島から弥生人が続々と渡来。稲作や鉄器などの高度文明は縄文人を圧倒し、混血も進んだ。弥生人は紀元3世紀に大和政権を樹立し本州、九州、四国を支配。 琉球人は従来考えられていたように、台湾や中国や東南アジアから沖縄に移り住んだのではなく、アイヌと同じく縄文人の末裔だ。
2月19日（月）快晴
27歳で故郷の下北で内科クリニックを開業。陸の孤島とも呼ばれた片田舎で、余暇と言えば「春＝山菜取り、夏＝海水浴、秋＝キノコ採り、冬＝スキー」。目の前は波の静かな陸奥湾。初心者用のヨット・ディンギーを購入して海を楽しもう。しかし町医者業務が忙しくヨットは滅多に出せない。風が凪いで帰れないこともあった。手軽に舟遊びを楽しむにはモーターボート、2年後にはヨットを地元高校のヨット部に寄贈した。
2月18日（日）快晴
昨夜の午後8時ごろに突然停電。豪州の東北のはずれのケアンズでは1年に数回停電があるので我が家の停電対策はほぼ万全。どの部屋にも懐中電灯を置いている。家では裸だからスマホは手元にはない。ローソクを配置したがチャッカマンが点火しない。それでも非常用のマッチがあるから大丈夫。そしてキンドルを開いて電子本を読む。駐車場の車には充電用の蓄電池を搭載している。1時間半で停電は復旧した。
2月17日（土）快晴
来年4月30日に天皇が退位して、翌5月1日に新天皇が誕生するらしい。年度初めの4月1日の方が良さそうな感じもするが「4月バカ」を避けたのかも。明治以来の伝統で元号も変わる。江戸時代までは大災害などがあっても元号は変わったが、明治以降は「1世1元」と言う馬鹿馬鹿しい制度になった。不便だし税金の無駄使いだ。元号廃止とともに天皇制も廃止すべきだ。皇族には結婚の自由や基本的人権はないのか？
2月16日（金）快晴
「チーム青森」は青森県カーリング協会に所属する女子カーリングチーム。2006年トリノと2010年バンクーバー商業五輪に日本代表で出場。2013年春から所属選手不足で活動休止中。真相は金と利権で組織を3分割されたらしい。果たしてカーリングはスポーツなのか？ おはじき、ビー玉 、ダーツ、ビリヤードなどと同じでスポーツと言うよりゲーム。五輪自体がスポーツ大会ではなくゲームショー化しているのだ。
2月15日（木）快晴
サトウキビはイネ科の植物、竹やススキの近種。ニューギニア原産で熱帯、亜熱帯に広く分布。 世界で最も大規模に栽培されている作物だ。砂糖、ラム酒、エタノール、バイオ燃料などに利用される。 成長には十分な日照と水分が必要。 ケアンズでは2期作。刈り取り直後から品質劣化が進むので、収穫後直ちにトロッコやトラックで製糖工場に運搬する。製糖工場もあちこちにある。
2月14日（水）快晴
日本の20年後はどうなるのだろう？年金制度が崩れ、健康保険と介護保険が破綻して、医療や介護の負担が重くなっていく。大企業は人件費を抑えるためにリストラや早期退職を進め、派遣やパート社員を使うようになった。正規雇用者と非正規雇用者では、生涯所得格差が3倍になっていると指摘されている。こうしたなかでフリーターやニートが増えた。政治家も官僚も5年後のことは考えても、10年後・20年後のことは眼中にはない。それでも日本の若者たちは沈黙を守る。
