12月31日（月）晴
ゴーン氏は留置場で年を越す。僕は15回逮捕拘留され、極寒と猛暑の留置も体験した。信念があれば留置場もつらくはない。しかし日本の法律でも身柄の拘束というのは例外措置。逃亡や証拠隠滅するかもしれない場合にのみ最低必要期間許される。拘留延長で被疑者の戦意を喪失させるやり口は拷問に等しい。 「日本の刑事司法は中世並みだ」と外国から批判されている。 ゴーン氏はレバノン人。米国人ならこんな暴挙はなかっただろう。
12月30日（日）雨
日本は大雪だが、豪州は熱波襲来らしい。西海岸のパース付近では49.5度を記録。マスコミは大蝙蝠の大量死を伝えているが、妙な同情はしない。ケアンズではクリスマス前から雨続きで、毎日が快適。可哀そうな観光客たちは自棄になって雷雨のプールで泳いでいる。毎晩LINEでユミとTV電話で情報交換。ユミは実家の母との連絡用に新兵器を設置した。「アレクサ、ユミに電話！」だけどアレクサは義母の津軽弁のアクセントを理解しない。無理かな～？
12月29日（土）雨
1902年1月に日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が青森市街から八甲田山の田代新湯に向かう雪中行軍の途中で遭難した事件。訓練への参加者210名中199名が死亡する近代登山史における世界最大級の山岳遭難事故。日清戦争で冬季寒冷地での苦戦を強いられた経験を踏まえ、日露戦争の準備をしていた日本陸軍にとって冬季訓練は喫緊の課題であった。同時に行われた弘前歩兵第31連隊37名による雪中行軍は無事に達成した。1977年撮影の「八甲田山」は４Kデジタル処理されて、吹雪や闇夜の表情までくっきり見える。ユミと僕は毎年八甲田を訪れる。
12月28日（金）曇
深浦町でも除雪作業が始まった。TVニュースによると酸ヶ湯の今朝の積雪は192cm。酸ヶ湯は十和田八幡平国立公園の北部、八甲田の主峰大岳（標高1584m）の西麓にある歴史ある温泉地。 2013年には積雪566cmの日本最高記録したとあるが、山岳部の積雪は20mを超える。4月下旬に冬季閉鎖していた国道103号線（十和田～酸ヶ湯）の開通時には雪の回廊は高さ12m。八甲田の春スキーシーズンが到来する。
12月27日（木）雨
戦後の栄養不足の時代に国民は鯨肉を食べさせられた。現在では鯨肉の需要はほとんどないし、商業捕鯨再開にメリットはないはずだ。外務省は脱退に反対だったが、古くから捕鯨が盛んだった地域が地元の安倍晋三首相 （山口県長門市） と二階俊博自民党幹事長 （和歌山県太地町） の面子と意向が大きく働いたとみられる。日本が戦前に孤立化を深めるきっかけになった国際連盟脱退を想起させ、外交案件や商業五輪・万博への影響を懸念する声も漏れる。
12月26日（水）雨
クリスマスに日米とも株価大幅に下落。米連邦政府が閉鎖し、首都ワシントンのツリーも消灯。日本は東京五輪と大阪万博で建設ラッシュの空（から）元気。財政破綻が着実に近づいている。今日はボクシング・デーで、欧米では年間最大の割引セールの日。僕は人混みは嫌だし、買い物には興味がないので出かけたことはない。近年はネット通販に押されて売り上げが減少しているらしい。 GAFA（グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン）の租税回避と個人データ流出に批判が集中し、各国の包囲網も強化された。豪州のクリスマスの飾りつけは質素だ。トランプは24日、サンタの位置情報を宇宙防衛局に問い合わせた7歳の子供に「まだサンタを信じているのか？」と電話した。
12月25日（火）曇
かつて皇族が婚約内定を破棄させ慰謝料が発生したケースが実際にあった。明治26年（1893年）、後に大正天皇となる当時の皇太子が、結婚相手として内定していた伏見宮禎子女王と破談した。原因は、禎子女王に肺病の疑いが持たれたことだったという。「その結果、皇太子は禎子女王ではなく、九条家の娘の節子さんと結婚されました。その後、皇太子の父である明治天皇は禎子女王側に5万円の公債証書を渡しています。それは内定破談の“慰謝料”といっていいでしょう。当時の5万円は、現在でいう7億円程度です」。どうでもいいけど出所は税金。そして結婚は両性の合意のみで成立する。
12月24日（月）雨
豪州のクリスマス・ディナーは、茹で海老、牡蠣などのシーフード、フルーツたっぷりのクリスマス・プディング、そして定番のレッグハム。スーパーや肉屋の店頭には5㎏もある骨付きハムが山積み。表面に格子状に切れ込みを入れ、クローブ（丁子＝スパイス）を飾り、オーブンで焼き上げる。しかし我が家は無宗教だから、クリスマスを祝ったりしない。
12月23日（日）晴
米国では30年経過した外交文書を公開する。それによると戦後CIAは政党交付金制度ができる1994年まで自民党に多額の裏金を渡していた。岸伸介は戦犯から首相へ。岸政権が締結した日米安保条約は米軍基地の治外法権の密約があるので、トランプも入管検査なしに横田基地から入国する。佐藤政権は核付きの密約で沖縄を返してもらった。安保条約は不平等。密約のために自民党は米国の外交方針の言いなり。日本経済も米国第一主義のトランプに叩き潰されそうだ。アングロサクソン支配（UKUSA)に屈せず、極東経済同盟（仮称＝KOJAINA)で対抗したら？日中韓台蒙5か国の経済は 英米加豪NZよりも強力だ。
12月22日（土）快晴後曇
僕のスマホは、ユミが誕生日に買ってくれた「ファーウエイP10」。3枚のライカレンズを搭載しているので、写真の画質がとても良い。デュアル・シムだから日豪2枚のシムを交換する面倒がない。価格は6万円。米政府はファーウエイ製品にスパイ・チップが搭載されていると、利用を禁止。何を今更。盗聴やビッグデータの違法収集は米国の特技で、エシュロン（米、英、加、豪、NZ)で情報を共有。日独は米国にスパイされる側なのだ。
12月21日（金）快晴
パイオニアは 音響機器メーカーとして一世を風靡。しかし時代の変化に対応できず経営不振に陥って、香港の投資ファンドのBPEAの完全子会社になると発表。今後2年かけ国内外で全体の15％に当たる約3000人をリストラして再建に挑む。僕は子会社の十和田パイオニア（資本金3000万円、従業員300人）の産業医を10年務めたが、十和田の経済にも暗雲が漂う。
12月20日（木）快晴
トーゴーサンピン（税務署の 捕捉率が給与所得者10割、自営業者5割、農林水産業者3割）と言われるように、 個人経営の飲食店の多くは売上をごまかしている。クレカ決済にすれば売り上げは隠せない。しかし消費税を2％上げるのにクレカ使用で２％のポイント還元するのは愚策だ。3社で意図的に商品をたらい回しすると、1周ごとに2％が無限に還元される。卸売りに至っては消費税の納付義務がないのに、クレカ決済で2％が還元される。
12月19日（水）快晴
正式名称は「住民税の寄附金税額控除」といい、「寄附行為」で住民税の一部を故郷や任意の自治体に移す制度。TVでは 「還元率の高い贈答品」のPR合戦。納税額の多い人ほど儲かる仕組みだ。まともに住民税を収めると1円も戻らないが、政府公認の「寄付行為」だと納税者は3割以上お得。それだけ自治体の税金の収納額は減る。これは節税ではなく合法的な脱税。日本の財政破綻は近いというのに…。
12月18日（火）快晴
今年もユミは故郷の深浦町に雪かきに出かける。安倍政権がごり押しした外国人受け入れ制度が極めて曖昧なので、「里帰り、移民、出稼ぎ」のどれに該当するか不明。サイクロン通過後に再び砂漠からの熱風が吹き出して、ケアンズは昨日も今日も37度を超える暑さ。青森は零下だから温度差は40度超。暑苦しい服装でユミは飛行場に向かった。
12月17日（月）快晴
サイクロン一過。珊瑚海は凪だが、砂漠から西風が吹いて気温は37度。今年は前沖に23隻の大型旅客船が投錨した。その最後がノールダム号。 280mx32m、82,300トン、 乗客1918人。 初めて見る船だが容姿端麗。海上の水蒸気が多く望遠レンズでは良く映らないので、艀（はしけ）が着くヨーキーズノブ港へ。「ms Noordam」のmsはmotor shipは蒸気機関船の意味。こちらからも望遠レンズ撮影は無理だった。
