スイーツ中毒

4月30日（土）雨

 

日本ではスイーツがブームだって？！　砂糖依存症とは、砂糖の含有量が多い甘い飲料や食品の過剰摂取によって発現する依存症。砂糖はカロリーがあるだけで栄養価はゼロ。肥満、糖尿病、脂質異常、高血圧、心臓病をもたらすだけでなく、タバコやアルコールと同じように中毒性が強く、含有する成分の果糖が内分泌系に悪影響を与え、心臓病や心臓発作、2型糖尿病を発症するリスクを高める。「どれくらいの量なら砂糖を摂取してもいいか」というのは、「どれくらいの量ならタバコを吸ってもいいのか」という質問と同じだ。

貴婦人の指　

民主主義指数

4月29日（金）曇

 

民主主義指数は、英のエコノミスト誌傘下の研究所が世界167の国・地域を対象に毎年発表している、各国の政治の民主主義のレベルを、「選挙手続と多元主義」「政府の機能」「政治への参加」「政治文化」「市民の自由」の5つの部門を10点満点で評価。点数ごとに「完全な民主主義」（10.0～8.0）「欠陥がある民主主義」（7.9～6.0）「（民主主義と強権体制の）混合型」（5.9～4.0）「強権体制」（3.9～0）の4つに分類。2021年度の上位10か国は、ノルウェー、ニュージーランド、フィンランド、スウェーデン、アイスランド、デンマーク、アイルランド、豪州、スイス。米国は「欠陥がある～」で、21位の日本は「完全な～」と「欠陥がある～」を行ったり来たりだ。

 

アジアの民主主義　

ソ連・ロシアの他国侵攻

4月28日（木）曇

 

ヒトラーによる1939年のポーランド侵攻に呼応し、ソ連は同国の東半分を占領。捕虜にしたポーランド人将校ら4400名をカティンの森に連行し、全員を射殺した（カティンの森事件）。1956年にソ連は市民による反ソ暴動が起きたハンガリーに軍を差し向け、数千人を殺害（ハンガリー動乱）。1968年ソ連は他の共産主義国を従え、チェコに戦車部隊で侵略。民主化の芽（プラハの春）は踏みにじられ、数百人の市民が命を落とした。1990年、リトアニアはソ連からの独立を宣言。ソ連は戦車を出動させ抵抗する市民14名が虐殺された。

 

ウクライナの夢　

2日遅れのアンザックデー

4月27日（水）晴

 

アンザック同盟は第一次世界大戦に結成された、豪州・ニュージーランド・クック諸島・ニウエ・サモア・トンガ の南太平洋の軍事同盟。英国の指揮下で連合軍側の一翼としてトルコのガリポリの戦いで勇敢に戦ったアンザック軍団の兵たちと、当時国の為に尽力した人々のための追悼式。英国の旧植民地のアンザック軍を先頭にした上陸作戦は、トルコ軍の反撃で敗退し多くの犠牲者を出した。式典は作戦敢行の明け方に各地の海辺で執り行われる。トリニティービーチでは、大雨のために2日遅れて式典が行われたらしい。

 

暁の暗い式典　

豪州南東部の大洪水

4月26日（火）晴

 

1週間続いた雨が止んだ。豪州東南部では過去2か月間大雨が降り続き、観測史上最悪とも言われる大洪水が起きている。シドニー、メルボルン、ブリスベンの3大都市は、いずれも河川が氾濫し、多くの家屋が浸水。我がQLD州の州都・ブリスベンでは5日間で約750ミリの雨が降った。これは平均月間降水量は約150ミリの5倍に相当。グロリアス山では、東京の年間降水量に匹敵する1,700ミリを超える降雨。大雨の原因は、ラニーニャ現象の影響で海水温が例年より1度高いことで活発化した「東岸低気圧」の停滞。低気圧が北上するとケアンズも雨が降る。

 

昨年の洪水　

不安の文学

4月25日（月）雨

 

僕が10代の頃には、料理・民謡・バレエ・サーカスなど、ロシアは身近な国だった。重厚なロシア文学は、戦争・暴力・略奪・殺人・貧困など、底知れない不安に溢れていた。それは冷涼な気候と、強権的な政治支配に培われた国民性なのだろう。プーシキン「オネーギン」（1832年）、ゴーゴリー「鼻」（1836年）、レールモントフ「現代の英雄」（1840年）、ツルゲーネフ「父と子」（1862年）、ドフトエフスキー「罪と罰」（1866年）、トルストイ（アンナカレニーナ）1877年、チェーホフ「かもめ」（1896年）、ゴーリキー「どん底」（1902年） パステルナーク「ドクトル・ジバゴ」（1957年）…と深刻な不安は続く。

 

トルストイ「復活」　

戦術核兵器

4月24日（日）雨

 

ウクライナ侵攻に出口のないロシアは戦術核兵器の使用をちらつかせている。戦略核兵器とは相手の政治中枢を破壊する目的の核兵器。米ソ国境間の距離＝5500㎞を超えて飛ばすもの。一方の戦術核兵器とは射距離が500㎞以下と短い。必ずしも核弾頭の威力の大小とは一致しない。大威力の核弾頭でも前線の敵部隊に使用すれば戦術核兵器だ。1990年時点で米国は約150発、ロシアは約1,830発の戦術核弾頭を保有していた。写真は、1950年代に米国ネバダ実験場で実施された280㎜原子砲による戦術核発射実験のきのこ雲。核弾頭の威力は広島級。

 

核拡散防止条約　 

芦野公園

4月23日（土）雨

 

青森は桜が満開。ユミから花見の写真が送られてきた。金木町（現・五所川原市）出身の作家・太宰治が少年のころよく遊んだ場所として知られている芦野公園は、｢日本のさくら名所100選｣にも選ばれており、春には約1,500本の桜が咲き誇る。湖のある約80ヘクタールの園内は起伏に富み、散歩には格好の名所。園内を津軽鉄道が通り、昔ながらの小さな駅舎など、訪れる人々を和ませる。津軽鉄道は、乗客がスルメを焼きながら暖を取るストーブ列車が鉄道ファンに人気だが、冬季限定。

 

斜陽館　

豪州のコロナの現状（4月20日現在）

4月22日（金）雨

 

NSW州（州都シドニー）では新規感染者が15,414人、死者が15人。// VIC州（州都メルボルン）では新規感染者数が10,628人、死者が14人。// QLD州（州都ブリスベン）では新規感染者数がに8,995人、死者が6人。// WA州（州都パース）では新規感染者数8,080人、死者はゼロ｡// SA州（州都アデレード）では新規感染者数4,256人、死者は2人。// TAS州では新規患者数が1,819人、死者はゼロ。// NT（州都ダーウィン）新規患者数が594人、死者は1人。// 首都特別区（キャンベラ） では新規感染者が1,180人、死者はゼロ｡豪州の全人口は2500万人。

 

首都キャンベラ　

「最後の授業」

4月21日（木）雨

 

フランス第三共和政時代の初期、1873年に出版されたアルフォンス・ドーデの短編小説集「月曜物語」の1編。副題は「アルザスの少年の話」。1871年から1873年までフランスの新聞で連載され、毎週月曜日ごとに1つの短編が掲載された。フランス領アルザス地方に住む少年の目を通して、ドイツに占領される悲哀を描いた短編。明日からフランス語は禁止され、ドイツ語で教わることになる。だから今日は、フランス語の最後の授業なのだ、という話だ。民族主義・愛国主義を鼓舞する寓話だが、マリウポリの玉砕も寓話化されるのだろう。

 

偏狭な愛国主義　 

 

ロヒンギャの大虐殺

4月20日（水）晴

 

日本では熱狂的にウクライナ支援の輪が広がっている。それは結構なことだが、一方では、アジア、アフリカ、アラブの難民をも同様に受け入れる姿勢が必要。例えば、ロヒンギャとはミャンマー（ビルマ）のラカイン州に住むムスリム人。難民の数は100万人。第2次大戦で英軍をミヤンマーから放逐した日本軍は、現地仏教徒の武装化を行い、ムスリムへの敵意を煽って英印軍との戦闘に利用した。今なお軍事政権による虐殺が続いている端緒だ。世界で最も迫害されていると言われるロヒンギャの救済に、日本は責任を持って対処しなければならない。

 

ビルマの僧院　

アカデミー賞とオスカー像

4月19日（火）曇

 

世界三大映画祭（カンヌ、ベルリン、ベネチア）の中で最も歴史が長く、1929年設立。今年で93回目の表彰式。アカデミー賞には賞金がない。副賞として受賞者名が刻印された金色のオスカー像が贈呈される。オスカー像は全高34.3cm、重さ3.86kg。粘土に金メッキを施したもので原価4万円。何故オスカー像と呼ばれるのかは不明。アカデミー賞は24部門。作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞・助演女優賞が主要6部門。濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」は国際長編映画賞を受賞した。

 

トムハンクス主演の「フィラデルフィア」　

耽美主義的ハイビスカス

4月18日（月）晴

 

谷崎潤一郎「痴人の愛」、三島由紀夫「金閣寺」・「禁色」、芥川龍之介「芋粥」・「地獄変」、菊池寛「藤十郎の恋」…。海外ではオスカー・ワイルド「サロメ、クリムトの絵画、コクトーの映画、デビッド・ボーイの楽曲など枚挙にいとまがない。耽美主義は19世紀末の楽観的な進歩主義に対するアンチテーゼ。コロナや核戦争に怯える現代の投げやりな退廃主義に共通するものがある。そんなことを考えながら海辺の散歩道を歩いていたら、審美主義的ハイビスカスに遭遇した。

 

ハイビスカス　 

谷崎潤一郎「美食倶楽部」

4月17日（日）曇

 

対象の善悪を問わず美しいものへの惑溺に情熱を燃やし尽くす＝耽美主義。5人の会員のすべてが肥満体、胃拡張、3人は糖尿病だが、それでも全然気にしまない。会員の一人のG伯爵はどうしても諦めがたく、中国人の美食家たちが集まる「浙江省会館」にたどり着く。ここではありとあらゆる野菜、果物、獣肉、魚肉、鳥肉は勿論のこと、上は人間から下は 昆虫に至るまでみんな立派な材料になる。耽美主義とは、美を真、善の上に置き、時には悪にも美を認めて既成道徳を無視し、その創造を人生の唯一の目的とする態度。　

 

大食い五輪　

ジャンクフード

4月16日（土）曇

 

僕が子供の頃には、お盆期間中には肉や魚を食べなかった。明日はイースター（復活祭）。敬虔なクリスチャンはイースター前46日間（四旬節）は断食や節食をして、肉、卵、乳製品は禁止。野菜中心の食事をする。ジャンクフードとは、栄養価のバランスを欠いた調理済み食品。高カロリー、高塩分だが、ビタミンやミネラルや食物繊維があまり含まれない食べ物。即席麺  やスナック菓子などがそれだ。

 

 

食い意地と不作法