12月17日(月) 晴
テンダー(はしけ船)
島に大型船が着岸できる岸壁がなかったり、気象状況などで接岸できない時にはテンダーで上陸します。テンダーへの移動はかなりの危険を伴います。万一船と船の間にはさまれると死亡事故になりかねません。指を潰さないために船べりに手を乗せてはいけません。全員ライフジャケットを着用しています。落水事故に備えて救助船が控えています。
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船内の異文化交流
オリビア号の朝食と昼食はビュッフェ形式だが、夕食はコース料理でメインディシュは肉と魚の好きなほうを選べることになっている。しかし今夜のメニューに魚は書かれていない。メインディシュには「特選・日本製最高松坂牛のステーキ」とだけあり、「牛肉の苦手な方のために魚料理もございます」と申し訳程度に添え書きがある。十和田牛が2年間の肥育後、生牛のまま松坂地方に運ばれて1ヶ月間松坂秘伝の配合飼料を与えれば、合法的になのか黙認詐欺的に松坂牛のレッテルで出荷できる。コレステロールが少なく、歯茎を丈夫にするオージービーフの本場でも最近では黒毛和牛が飼われているから、「特選・オーストラリア産松坂牛」だってあるはずだ。魚コースはサーモンステーキだった。魚を選んだのはレストランの全来客のうちで3人。僕以外は、牛肉不耐症とヒンズー教徒だったらしい。
22:00からサダコバーでJGスタッフの慰労会が開催され、眠っていた僕も電話で呼び出された。乾杯もそこそこにカラオケが始まったので逃げ出した。カラオケバーにも何度か行ったことがあるが、あの異様な雰囲気は僕の世界ではない。スポットライトを浴びてマイクで歌うのは勝手だろうが、好き者同士だけでひっそりと恥を分け合えばいいだろうに。オウムかネズミ講販社の合宿みたいに集団トランス状態になって、他の来客にまで迷惑を及ぼすことはない。自分の世界にこもって陶酔状態になるのは構わないが、それを見せ付けられるのはとにかく気色が悪い。
ピースボールという交流サッカーグループがレストランで我が物顔で大声を上げているという苦情が出ているが、マイクを使っていないだけまだ罪は軽い。
アニメとテレビゲームとカラオケは日本発の世界文化になりつつある。田舎の結婚式でも宴たけなわになると当然のように両家のカラオケ合戦が始まる。だから僕は結婚式はなるべく欠席に努めている。アニメを見ながら両家のテレビゲーム合戦という図式も近そうだ。何故かサッカーが日本でもブームとなり、Jリーグの選手名も知らない人は恥ずかしいらしい。「グローバル化」という言葉に弱い日本でも2002年にはフーリガンがたくさん生まれ、スポーツバーが幅をきかす時代になるのだろうか。バーに行かない僕には関係ないが。
異文化の理解は難しいとつくづく感じた。
読書:「疲労とつきあう」 飯島裕一
テンダー(はしけ船)
島に大型船が着岸できる岸壁がなかったり、気象状況などで接岸できない時にはテンダーで上陸します。テンダーへの移動はかなりの危険を伴います。万一船と船の間にはさまれると死亡事故になりかねません。指を潰さないために船べりに手を乗せてはいけません。全員ライフジャケットを着用しています。落水事故に備えて救助船が控えています。
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船内の異文化交流
オリビア号の朝食と昼食はビュッフェ形式だが、夕食はコース料理でメインディシュは肉と魚の好きなほうを選べることになっている。しかし今夜のメニューに魚は書かれていない。メインディシュには「特選・日本製最高松坂牛のステーキ」とだけあり、「牛肉の苦手な方のために魚料理もございます」と申し訳程度に添え書きがある。十和田牛が2年間の肥育後、生牛のまま松坂地方に運ばれて1ヶ月間松坂秘伝の配合飼料を与えれば、合法的になのか黙認詐欺的に松坂牛のレッテルで出荷できる。コレステロールが少なく、歯茎を丈夫にするオージービーフの本場でも最近では黒毛和牛が飼われているから、「特選・オーストラリア産松坂牛」だってあるはずだ。魚コースはサーモンステーキだった。魚を選んだのはレストランの全来客のうちで3人。僕以外は、牛肉不耐症とヒンズー教徒だったらしい。
22:00からサダコバーでJGスタッフの慰労会が開催され、眠っていた僕も電話で呼び出された。乾杯もそこそこにカラオケが始まったので逃げ出した。カラオケバーにも何度か行ったことがあるが、あの異様な雰囲気は僕の世界ではない。スポットライトを浴びてマイクで歌うのは勝手だろうが、好き者同士だけでひっそりと恥を分け合えばいいだろうに。オウムかネズミ講販社の合宿みたいに集団トランス状態になって、他の来客にまで迷惑を及ぼすことはない。自分の世界にこもって陶酔状態になるのは構わないが、それを見せ付けられるのはとにかく気色が悪い。
ピースボールという交流サッカーグループがレストランで我が物顔で大声を上げているという苦情が出ているが、マイクを使っていないだけまだ罪は軽い。
アニメとテレビゲームとカラオケは日本発の世界文化になりつつある。田舎の結婚式でも宴たけなわになると当然のように両家のカラオケ合戦が始まる。だから僕は結婚式はなるべく欠席に努めている。アニメを見ながら両家のテレビゲーム合戦という図式も近そうだ。何故かサッカーが日本でもブームとなり、Jリーグの選手名も知らない人は恥ずかしいらしい。「グローバル化」という言葉に弱い日本でも2002年にはフーリガンがたくさん生まれ、スポーツバーが幅をきかす時代になるのだろうか。バーに行かない僕には関係ないが。
異文化の理解は難しいとつくづく感じた。
読書:「疲労とつきあう」 飯島裕一