2月28日（日）曇
ナチスは、ユダヤ人、ジプシー、共産主義者、同性愛者、身障者、精神病者への安楽死を指令（夜と霧作戦）。自閉症の子供は「周囲への無関心、同じ行動の繰り返し、知能障害」の3大症状があると言われてきた。アスペルガーは知能障害を伴わない患者の中には常人以上の特殊才能を持つ者がいて治療可能と主張。ナチスの虐殺から救ったと評価されてきた。しかし多くの保存資料から、彼は治療不能な子供たちを積極的に安楽死施設に送った。精神病学会では現在「アスペルガー症候群」という病名は使用しない。
2月27日（土）曇時々雨
海岸通りの植え込みで、白いハイビスカスを発見。赤いハイビスカスは樹高2～3mもあるのに、こちらは30cmくらい。植え込みの中では目立たぬ存在で、連日の雨で泥で汚れている。鉢植えにしてテーブルにでも置けば見栄えがするのだろう。そのうちに黄花や青花、八重や絞りなどの園芸品種も登場するのだろう。赤と白のハイビスカスを写真で比べてみると、白花は花弁も蕊も造りが雑でだらしがない。ハイビスカスはタチフヨウの英名。日本では、ハワイの花、熱帯の花と言われるが、原産地は不明。マレーシアの国花。
2月26日（金）曇後雨
2017年と 2020年の インディー500で2度優勝した日本人最高峰レーサー。運転技術だけではなく、ピットイン＝燃費計算なども冷静で頭脳的。僕は小学生の頃から、下北の旧海軍飛行場で父の往診用バイクを乗り回していた。18歳で運転免許を取得すると、直ちに工事中の東名・名神高速道路を走り、鈴鹿サーキットに駆けつけるとホンダスポーツ360を借りて走行した。大学生時代には2-3年ラリーに熱中し、かなりの成績を収めた。日本と豪州の主要道路はほとんど走破。安全運転を心がけているので、交通事故歴はゼロだ。
2月25日（木）晴後雨
露系OZから頼まれていた「北海道のキリシタン虐殺」の資料探しは、日本の図書館の閉鎖性により暗礁に乗り上げた。思いついたのが、歴史資料でもノンフィクションでもない小説「ジャッカ・ドフニ」。太宰治の二女の遺作。キリスト教迫害が進む17世紀、アイヌと和人の子チカップは、故郷のマツマエからツガル・フカウラを経て遠く離れたナガサキ、そしてマカウを目指す航海に出る。安住の地を得たと思い始めた頃「和人追放令」によりバタビアに逃れる。手抜きみたいだが、英文書評を書き参考文献リストを添えて、露系OZ友人に送った。
2月24日（水）晴
ケアンズは既に1年近くコロナ患者の発生がゼロ。しかし国境と州境は閉鎖され、国際便は飛んでいないし、クルーズ船もやってこない。久々にシティーに出かけたら案の定、中心部は無人状態。閉店中の店もあり、観光客の姿はない。海水プールもローカルの老人たちが泳いでいるだけ。しかし海岸通りでは大規模な再開発工事が行われている。車道を潰して歩道を拡幅中だ。市内のラッシュがひどくなったら日本では車線を増やすのだろうが、豪州では車線を減らして乗り入れ車両を減らす。観光客が少ないので工事は順調に進行中。
2月23日（火）快晴
久々の青空に浮かれたのか、チクタク蝉が家に飛び込んできた。海辺の散歩道でも蝉が鳴いている。僕は子供の頃に下北でよく蝉を捕った。アブラ蝉、ニイニイ蝉、ツクツクボウシ、ヒグラシ、エゾ蝉、チッチ蝉、ハル蝉の7種。日本には他にミンミン蝉とクマ蝉とクサ蝉の計10種のセミがいる。英国や欧州北部に蝉はいないが、地中海沿岸には生息する。北米、南米、アジアにも蝉はいるが、砂漠にはいない。豪州は蝉が多く、数年ごとに「新種発見」のニュースも流れる。豪州に昆虫採集の習慣はなく、捕虫網を持っている人は嫌われる。
2月22日（月）晴後雨
自然は自己再生能力を持っていたが、人類の過激な消費行動により既にその能力を失いつつある。この問題に最も敏感になっているのが若者と大企業。このままでは10年後に大半の企業が消滅する。他社に遅れじとSDGｓに方針転換。今やSDGｓを掲げぬ企業は株価が下がり、取引先リストから外される時代。遅ればせながら日本企業も、世界の波に追随。しかし既得権を保持したい政府・官僚はSDGsを考慮した予算編成に消極的。国民の意識変革も先進国では最低レベル。10年後には途上国入りは確実な情勢だ。
2月21日（日）曇時々雨
米南部テキサス州を襲った記録的寒波で、水道管の破裂などで19日現在、州内の1400万人以上が安全な水を確保できない状況。数100万戸に上った大規模停電が発生し、50人以上の死者が出た。同州は石炭発電所や石油精製業などで合衆国最大の温室効果ガス排出州。海水温の低下で凍死寸前千匹のウミガメが救出された。米国では寒波だけではなく、森林火災、ハリケーン、竜巻も巨大化している。バイデン大統領は、自国第一主義のトランプが脱退したCOP20（世界気候変動対策会議）への復帰を表明した。
2月20日（土）曇時々雨
連日の雨で花壇や植え込みに茸が大発生。豪州では野生の茸、山菜、果物、ナッツ類を食べる習慣はない。日本には300種類の野生の食用茸と200種類の毒茸があると言われる。僕は1970年代に故郷下北で6年間暮らして、その時期だけ茸狩り、山菜採り、魚釣りをした。僕が採って食べたキノコは次の9種。初茸、シメジ、マツタケ（松茸）、マイタケ（舞茸）、ムキタケ（剝き茸）、ナラタケ（楢茸）、アミタケ（網茸）、キクラゲ（木耳）、ナメコ。幼菌でも根こそぎ採るマナーの悪さに呆れて、以後茸採りはやめた。
2月19日（金）曇時々雨
僕はエアコンの風が苦手で、熱帯にいながらも冷房は滅多に使用しない。スーパーでも冷凍庫の並ぶ通路は避けて通る。VUEアパートも建設から13年を経て、あちこち痛みが出て来た。管理人から「クレーン車が来るからエアコン室外機を更新しないか？」と尋ねられた。だけど滅多に使わないし、作動しないわけでもないから断った。ケアンズは熱帯にありながら、真夏の最高気温は33度。空気が乾燥しているので屋内は涼しい。夏にフル稼働する天井扇は6基中2基を更新したが、エアコンは5基とも無傷だ。
2月18日（木）雨
英BBCは15日、父親に拉致されたドバイのラティファ王女とみられる女性の新たな映像を公開。王女は窓がふさがれ「牢獄と化した別荘」で監禁中。王女が2018年ドバイ脱出を試みた映像は既に人権団体が公開している。脱出に成功したムハンマド首長の前妻ハヤ元妃が提訴。英国の高等裁判所は首長がラティファ王女の拉致を命じたと認定。ハヤ妃の前に2人の王女も脱出を試みているが、どちらも強制的に連れ戻された。一方モロッコのマリカ王女は18年間監禁の後脱出。自伝「囚人」は世界的ベストセラーになった。
2月17日（水）晴
五輪と商業五輪は全くの別物。キリンと七輪くらいの差がある。1964年の東京五輪は平和の祭典。厳格なアマチュアリズムで、五輪選手は国や企業などから金を受け取ってはいけない。しかし2020/21東京商業五輪は、プロの野球・テニス選手なども参加。各国は国威発揚のためにメダリストに報奨金を支給する。選手育成も国費で、参加選手の30％以上がドーピングしているらしい。五輪誘致に大金が動き、IOCは汚職まみれだ。森君が組織委会長に最後まで執念を見せたのもうなずける。
2月16日（火）曇
2か月に1度給油に行くガソリンスタンドの隣地に小さな公園がある。芝生の広場に樹高7～8mの落葉樹があり、その枝に50世帯分くらいの鳥の巣がある。団体生活の好きなテリハカラスモドキ（照羽烏擬）が枯葉などを巧みに編み込んで作ったトックリ状の巣だ。スピード狂の彼らは30～50羽の群れで、甲高く鳴きながら、猛スピードで地上や建物すれすれに飛び回る。勢い余って車や家のガラスに激突死することもある。似たような巣はアフリカや東南アジアでも見かけるが、そちらはハタオリドリ（機織り鳥）の仲間だ。
2月15日（月）晴
南極の氷が解けて海面が上昇し、世界中の沿岸部を高潮が襲う。ヒマラヤでは氷河が崩落。シベリアの永久凍土が解けて無数のクレーターが出現。地中からメタンや炭酸ガスが噴き出し地球温暖化が加速。多くの野生動物・魚介類が絶滅寸前。砂漠化が進み耕作地が激減し、食糧が高騰して、失業者が増大。飢饉を逃れ都市に流入した地方民に、格差に打ちひしがれた都市貧困層、片親家庭人たちが合流。「食糧よこせ」デモは機動隊の弾圧に暴徒化。世界各地の都市が炎上。2030年の夏の気温は連日45度を超えている…。
2月14日（日）曇
全豪オープンは灼熱との戦いだが、今年はメルボルンも涼しく、参加選手が驚いている。そして更なる驚きが…。12日午後11時、優勝候補のジョコビッチが試合中に、突然5日間の無観客試合が宣言された。観客は全員退場し、試合は続けられた。メルボルン空港の出入国者収容ホテルで13人の患者が発生したためだ。VIC州にロックダウンが施行され、州境は閉鎖。他州でも過去14日以内にVIC州に滞在した人すべてを2週間隔離する。豪州は選手をリスペクトするが、ちやほやしない。
