豪州落人日記 (桝田礼三ブログ) : Down Under Nomad

1945年生れ。下北に12年→東京に15年→京都に1年→下北に5年→十和田に25年→シドニーに5年→ケアンズに15年…

浅田次郎「母の待つ里」

2024-10-27 21:33:25 | 芸術

10月27日(日)晴

40年ぶりに帰ってきたふるさとには、年老いた母が待っていた。大手食品会社社長として孤独を感じている松永徹。退職と同時に妻から離婚された室田精一。親を看取ったばかりのベテラン女医・古賀夏生。還暦前後の悩みを抱えた3人が、懐かしい山里の家で不思議な一夜を過ごした物語。米大手カード会社が、日本の富裕層を対象にテスト販売した「疑似ふるさと体験」は、年会費35万円、ふるさと滞在費が1泊2日で50万円。米国にも日本にも中国にも「ディズニーランド」があって、多少高額な滞在費を払えば、幼年時代のファンタジー世界を体験できる。しかし家族とは、そしてふるさととは何だろう?

 

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故郷再生の願い

2024-10-25 20:39:42 | 芸術

10月25日(金)晴

津山市の人口は、2023年6月1日時点で9万6,673人。津山市の人口は、1960年以降は年々増加し、2005年の平成の大合併のさいに周辺町村を吸収し11万1,583人をピークに減少に転じた。少子高齢化や若者の関西圏や首都圏への流出が要因とみられている。一方海の芸術祭とも言える瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内海の島々を舞台に開催される現代美術の国際芸術祭。対象地区が岡山県・香川県の両県に跨る一大アートイベントである。トリエンナーレ形式で、第1回の2010年から3年ごとに開催されており、次回は2025年に第6回が開催される予定だ。古民家や武家屋敷に展示された糸のアートは美しいが、故郷再生の道のりは険しい。

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津山市アート散歩

2024-10-24 20:43:55 | 芸術

10月24日(木)晴時々曇

秋らしい気候になって来たので「岡山県森の美術祭」見物のために、ユミと2人で県北東部にある津山市に出かけた。午前7時にJR岡山駅から津山線で1時間半。津山駅からは、レンタカー、レンタルサイクル、美術展巡回バスの3種の移動手段がある。僕たちは巡回バス。巡回バスと徒歩で、7時間=半日がかりで、津山城、聚楽園、城西浪漫館(旧中島病院)、作州民芸館(大正時代の銀行)、つやま自然のふしぎ館、津山郷土博物館、まなびの鉄道館、城東むかし町家など10か所を見学した。各会場はそれぞれが魅力的だが、内外の新進気鋭のアーティストの斬新な作品も並ぶ。森の美術祭はまだまだ続く。

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倪瑞良(にい・みずよし)「切り絵・ミュシャの世界」

2024-10-23 20:30:45 | 芸術

1023日(水)快晴

岡山城の近くにある県立天神山プラザで開催中の切り絵展を観た。作品を手掛けたのは、横浜市在住の切り絵作家・倪瑞良で、会場には女性をモチーフにした装飾性の強い切り絵など16点が並ぶ。倪瑞良の作品の特徴は、背景の装飾や衣装にも見られる、緻密でしなやかな曲線。これが芸術か工芸かは評価が分かれそうだ。影響を受けたというのが、画家アルフォンス・ミュシャ。19世紀末にフランスで花開いた「アールヌーボー」の頂点と言われている。倪瑞良は、その作品を研究し、50年かけて「切り絵界のミュシャ」といわれる独自の作風を確立したという。そんなことを声高に言う必要はないだろう。

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岡本太郎「躍進」

2024-10-22 20:15:27 | 芸術

10月22日(火)晴後曇

太陽の塔は岡本太郎が、1970年に大阪府吹田市で開催された日本万国博覧会の記念碑として 制作した巨大芸術作品。その岡本太郎の巨大壁画が岡山市にある。元々は1972年の山陽新幹線開業を記念し、地元の山陽放送が岡本氏に制作を依頼して岡山駅の新幹線乗降口だった「つどいの広場」に設置された高さ3.9m×幅8.3mの壁画。岡山駅の改修工事に伴い、2019年に約2カ月をかけて、陶片を1つずつ取り外し、専門業者の手で修復がされ、RSK山陽放送の建物の玄関口に移設された。

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映画「ジョーカー・フォリアドゥ」

2024-10-12 21:31:28 | 芸術

10月12日(土)快晴

「バットマン」に悪役として登場するジョーカーの誕生秘話を描き、第76回ベネチア国際映画祭で金獅子賞、第92回アカデミー賞で主演男優賞を受賞するなど高い評価を得たサスペンスエンターテインメント「ジョーカー」の続編。トッド・フィリップス監督と主演のホアキン・フェニックスが再タッグを組み、ジョーカーが出会う謎の女リー役でレディー・ガガが新たに参加した。「フォリアドゥ」とはフランス語で「二人狂い」を意味する精神疾患のこと。もともと精神疾患のある人が抱く「妄想」が、恋人や家族など「気持ちが強く結びついている人」に伝染していく病気で、社会の中で孤立しがちなカップル・家族や、当事者間のパワーバランスが支配的だった場合にも起こりやすいという。

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稲垣潤一コンサート

2024-10-05 23:32:48 | 芸術

10月5日(土)晴

シンフォニーホールで開催されたコンサートに参加。彼は「ドラマチック・レイン」や「夏のクラクション」などで、30年ほど前には気になるアーティストだった。街医者は因果な商売で、郷土出身力士の後援会長や、都はるみや八代亜紀など女性演歌歌手の後援会支部長などに担ぎ上げられた。豪州移住で日本を不在にしている間に歌謡界もすっかり様変わり。稲垣潤一も当年70歳。会場はファンクラブの高齢女性の声援が沸き返ったが、舞台にも痛々しさが漂う。11月には高橋真梨子のコンサートが広島であるが、キャンセルする。

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低コスト映画「侍タイムスリッパ-」

2024-10-02 22:04:36 | 芸術

10月2日(水)晴

低コスト映画は、インディー映画、アングラ映画とも呼ばれる。22~23歳のころ、僕は小川プロの高崎経済大学闘争を描いた「圧殺の森」に共鳴し、共に活動した。小川紳介は、1960〜70年代の激動の時代に、安保闘争・学園紛争、そして三里塚闘争など、闘う人々の姿を映画で記録し、「自主製作・自主上映」の方法で映画青年たちに大いなる影響を与え続けた屈指の映画監督。三里塚闘争の原点たる農民の心をフィルムに刻み込むため、スタッフと共に農民となり映画を製作。13年もの合宿生活の果てに多くの作品を世界に送り出した。侍が江戸時代から現代にタイムスリップしても、何が面白いのだろう?僕のユーモアの感覚が一般人とずれているとしても、やはり理解不能。

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大シルクロード展

2024-09-26 23:20:03 | 芸術

9月26日(木)快晴

豪州は世界一野生ラクダが多い国。18~19世紀に豪州大陸の西部や内陸部の砂漠地帯を開発するために、多数のラクダを中近東から輸入。鉄道が通り、道路網も発達して、不要になったラクダが砂漠に開放され、現在では野生ラクダが100万頭超。環境破壊防止のために駆除の対象にされている。豪州のラクダは一瘤ラクダだが、中近東のラクダは二瘤ラクダが多い。どちらのラクダにも乗ったことがあるが、二瘤の方が楽だ、ということはない。ラクダは馬と違って、とても乗り心地の悪い動物だ。

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韓国映画「ソウルの春」

2024-09-24 22:50:52 | 芸術

9月24日(火)晴

1979年10月26日、大韓民国の朴正煕大統領が、自らの側近のKCIA長官に暗殺された。国中に衝撃が走るとともに、民主化を期待する国民の声は日に日に高まってゆく。同年2月12日、暗殺事件の合同調査部長就任した全 斗煥がクーデターを決行する。韓国では近年、歴史的な出来事(fact)に虚構(fiction)を加味した「ファクション(faction)」映画が盛んに作られている。中でも2010年代以降は、観客の想像を超えるドラマチックな歴史を持つ軍事独裁時代を取り上げた力作が目立つようになった。金大中と朴正煕の選挙戦を中心にした『キングメーカー 大統領を作った男』、朴正煕暗殺に焦点を合わせた『KCIA 南山の部長たち』、全斗煥・盧泰愚ら新軍部による光州での虐殺を暴いた『タクシー運転手~約束は海を越えて~』、“アカ”狩りをしようとする権力側と闘った盧武鉉の前史『弁護人』を経て、民主化への勝利を勝ち取った『1987、ある闘いの真実』などだ。

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真田広之の「将軍」

2024-09-22 22:52:05 | 芸術

9月22日(日)曇後雨

真田広之の「将軍」

徳川家康ら、歴史上の人物にインスパイアされた「関ヶ原の戦い」前夜、窮地に立たされた戦国一の武将<虎永>と、その家臣となった英国人航海士<按針>、二人の運命の鍵を握る謎多きキリシタン<鞠子>。歴史の裏側の、壮大な“謀り事”。そして、待ち受ける大どんでん返し。SHOGUNの座を懸けた、陰謀と策略が渦巻く戦国スペクタクル・ドラマシリーズ…なんちゃって?!。

ディズニープラスの会員になって、シーズン1~10まで10時間も馬鹿馬鹿しい映画を見た。日本のメディアや映画評論家たちは「米国でも激賞」と舞い上がって、頭がおかしくなったらしい。

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ボレロ「永遠の旋律」

2024-09-15 22:22:21 | 芸術

9月15日(日)快晴

昨日「2台ピアノ競演」でボレロを聴いたユミが「上映中のボレロ誕生秘話の映画を観たい」と言い出した。作曲家モーリス・ラヴェルは、ダンサーのイダ・ルビンシュタインからバレエの音楽を依頼されたが、一音も書けずにいた。映画では、そんなスランプだったラヴェルが、傑作『ボレロ』を創り上げる裏話が描かれている。完成した『ボレロ』にイダが振り付けをした踊りは、まるで娼婦のような踊りでラヴェルは憤慨。しかし、このセクシーさが人を惹きつけてやまないボレロの真髄だったのだ。

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竹久夢二展

2024-09-03 23:16:31 | 芸術

9月3日(火)快晴

「杜の街」ギャラリーで竹久夢二展を観た。夢二は1884年岡山生まれ。早稲田実業学校に入学するも中退。22歳の時「中学世界」にコマ絵「筒伊筒」が一等入選。以来美人画で一世を風靡、「大正ロマン」を代表する画家。代表作は「黒猫」、「五月の朝」、「青山河」など。

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青森犬

2024-08-08 08:00:42 | 芸術

8月8日(木)曇

一昨日の青森ねぶた見物には、7時の運行開始の4時間前に青森に到着した。青森市内に侵入する車の規制が厳しく、市街地の駐車場が早い時間に満杯になるからだ。待ち時間に街を歩いても観光客が多いので、県立美術館で時間を潰した。ところがこちらもアジア人観光客などでかなりの混雑。棟方志功の展示周辺は特に混んでいた。ロビーでスマホのニュースを見ると「岡山市は2週間連続の真夏日」とある。僕たちは千葉→青森→北海道→青森と移動しているが、30度以上の暑さには遭遇していない。昨年の暑さとは大違いだ。今夜は五所川原ねぶたを見物に出かける。

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セリーヌ・ディオンとレディー・ガガ

2024-07-26 11:29:30 | 芸術

7月26日(金)晴

スポーツは大好きだが、見るスポーツには興味はない。しかしアートは見るのも大好き。テクノロジーにも興味があるので、セーヌ川の開会式パーフォーマンスも見たいが、旅行前日の真夜中にTVにかじりつくのは嫌だ。仏五輪委は開会式の内容をトップシークレットにしているが、セーヌ川にタイタニックを浮かべて、セリーヌとガガの競演になるのだろう。ディカプリオまで登場させるのはやり過ぎ。セリーヌには力を尽くして「マイ・ハート・ウイル・ゴー・オン」を歌い切って欲しい。

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