豪州落人日記 (桝田礼三ブログ) : Down Under Nomad

1945年生れ。下北に12年→東京に15年→京都に1年→下北に5年→十和田に25年→シドニーに5年→ケアンズに15年…

瀧本哲史(1972-2019)

2021-06-30 06:07:55 | 歴史
6月30日(水)曇時々雨
 
滝本は日本のエンジェル投資家、経営コンサルタント、全国ディベート連盟副理事長。本書は2012年6月30日に東京大学の伊藤謝恩ホールでのアジテーションの記録(2020年4月出版)。学生の参加資格は29歳以下に限定され、約300人が全国から集結した。1960~70年代はアジテーションの時代で、多くの大学に弁論部や雄弁会があり、カリスマを目指した。僕も東大や日比谷野外音楽堂でアジったことが何度もある。左翼はアジると逮捕されたが、保守系は秘書を経て自民党の代議士になった。滝本は僕と世代は違うが、東大弁論部出身。膵臓癌のために8年後に再開の約束は果たせなかったらしい。
 
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サムライアリ

2021-06-29 07:52:46 | 動物
6月29日(火)晴
 
大戦末期に生まれた僕の世代は衣食に窮乏しただけではなく、子供向けの本も玩具もなかった。大人たちが食用に野生動物や川魚を乱獲するので、「兔追いしかの山、小鮒釣りしかの川」という記憶もない。子供たちは玩具代わりに昆虫を飼った。アリは集団生活をして、女王蟻や働き蟻のような階層があり、人間社会に似た構造を備える。実際には女王=母をトップとした家族集団であり、内容的には人間の社会とは異なる。しかしサムライアリはヤマアリの巣を襲って蛹を持ち帰り、奴隷として労働搾取するなど帝国主義的な習性がある。これが国家と戦争の原点?
 
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西部邁(すすむ)と吉本隆明

2021-06-28 07:53:34 | 歴史
6月28日(月)快晴
 
全学連中央執行委員だった西部は60年安保後に転向して、保守社会学者の立場から国家・戦争を論じた。理論が情念に流されることがあり、僕は彼を「精神主義者」と批判。全学連書記長の島成郎(精神科医)の推薦で全学連に合流した吉本(詩人・哲学者)も6月15日の国会突入の逮捕者。古事記や柳田邦夫の「遠野物語」や夏目漱石の「こころ」などに国家の原点を求める吉本を僕は「文学主義者」と批判。僕は小学生の頃にアリを飼育した観察日記をもとに「国家論」と「戦争論」を書いた。西部と吉本は僕を「科学主義者」と批判。島を含む4人は、相互批判し合いながら連帯感を保ち続けた。
 
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ハイティーン(死語)

2021-06-27 10:17:17 | 歴史
6月27日(日)曇
 
1960年代は世界各地に反戦と革命の嵐が吹き荒れた疾風怒濤の時代。学園は新左翼各派の拠点となり、連日革命論議で賑わった。6月15日の国会突入で15歳の僕は初逮捕。安保闘争の敗北で全学連が解体し、活動家たちは全学連再建のために連日連夜討論を重ねた。当時の若者は文武両道を旨とすべしと育てられてきたが、いつの間にか「左手に知性=ロジック、右手に感性=修辞学=レトリック」に転換。僕もアジテーションとディベートが大好き人間になったが、弁論よりも活字が強力と気付き、主催する同人誌や新聞で論理展開。17歳で「国家論」と「戦争論」を発表した。
 
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害虫爆弾

2021-06-26 10:12:56 | 日常生活
6月26日(土)晴
 
毎週金曜日は週1回の買出しの日。出かける前に窓を閉め切って、戸棚を全開にし、害虫爆弾を12本リビングに分散設置。使用説明書に「16m2に1本」とあるから、使用量に間違いはないはずだ。次々と毒ガスを発射し、屋内は煙幕に包まれた。モールに出かけようと車に乗った時に、火災報知機が鳴りだした。慌ててレセプションに駈けつけて、警報を解除してもらった。3日前に「金曜日に害虫爆弾を使用するよ」と通告していたのだが、煙感知器が作動したらしい。機動隊の催涙ガス弾に追い立てられた、60年前の安保粉砕デモを思い出した。
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インド人は何を祈るのか?

2021-06-25 13:12:30 | トリニティー・ビーチ
6月25日(金)曇
 
昨夕の日没の頃、インド人カップルが海に向かって祈っていた。多民族国家のインドの宗教は… ヒンドゥー教 (78%) · イスラーム教(14%)・キリスト教 (3%)· シク教(2%)・仏教(1%) · その他=バラモン教  · ジャイナ教・ゾロアスター教など(2%)。毎朝の日の出の時刻には、アジア人、南米人、白人が日の出を祈っている。多文化主義国家の豪州では、異文化に誰も干渉しない。会ったことはないが立花隆が、4月30日に死去。昨日26年間香港の民主化を支えてきた新聞「リンゴ日報」が無期限休刊。僕は日本で40年間、新聞を発行し続けた。
 
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ハーウエイのスマホ

2021-06-24 09:11:55 | 技術
6月24日(木)快晴
 
行きつけのモールで韓国人が経営しているスマホショップからSMS「ハーウエイの修理が終わりました」。短期間に2度も内蔵電池が膨張するトラブルに遭遇して、僕は既にグーグルのピクセル4aに買い替え済み。周辺機器を入れて約5万円だった。だがSMSを無視するわけにもいかないので、スマホショップに顔を出した。前回も電池交換が無料だったが、今回も無料。やはり電池防諜(膨張)事故の原因はハーウエイP10本体にあったのだろうか?スマホを2台持っていても宝の持ち腐れ。普段使いはピクセルで、ハーウエイは予備機としてお蔵入り。
 
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TVの衰退

2021-06-23 09:14:58 | 技術
6月23日(水)晴
 
かつて最強のプラットフォーム兼コンテンツ制作会社だった地上波TV局は、オンデマンド配信の波に乗り遅れ、衰退を加速中。動画配信サイトのアマゾンやネットフリックスが狙うのは「地上波TV局」。コンテンツを持つTV局が、動画配信会社に飲み込まれる日は、想像以上に早くやってくる予感がする。新聞とラジオという20世紀前半の2大メディア。1953年にTVが登場し、ニュースだけではなく娯楽まで浸透し、商業宣伝の方式まで変えた。既にカウントダウンが始まっている新聞に続いて、ライブ配信のTVもその役割を終える日が近づいている。
 
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アガベ(和名=万年蘭)

2021-06-22 09:29:12 | 植物
6月22日(火)晴
 
メキシコ原産のリュウゼツラン(龍舌蘭)科の多肉植物。茎は短く太いため、根から直に葉が生えているように見える。成長は遅く、花を咲かせるまでに数十年を要する。8mもの背の高い花茎が伸び、枝先にヒマワリのような花房をつけ、結実後に植物は枯れる。花蜜や花粉を食べる大蝙蝠が受粉を媒介。糖質に富み、メキシコではアガベシロップ、蒸留酒のテキーラの原料。豪州ではアボリジニが空洞の花茎を木管楽器のディジュリドゥの材料に利用。VUEアパートの海側斜面に数本のアガベがあったが、先月開花後消滅。落ちた種から出芽しているが、僕の生存中に花が咲くことはない。
 
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マンゴの花が満開

2021-06-21 08:56:06 | 植物
6月21日(月)快晴
 
冬至の今日もケアンズは快晴。近所のバス停にマンゴの大木があるが、6月だというのに地味な花が満開。ケアンズのマンゴは開花から収穫まで3か月。このまま暑い冬が続けば、春には3000個の完熟マンゴが実るかもしれない。しかし現時点の僕の関心事は、マンゴよりプール。20年間豪州で暮らして、今年初めて冬至にもかかわらず、防寒水着なしに屋外プールで泳いだ。勿論7月には今より寒くなるだろう。日本が夏至の今日より8月が暑いのと同じ理屈だ。今年は屋内プールには行きたくはない。僕のアストラゼネカの2度目の接種予定日は7月31日だ。
 
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「中国経済の属国ニッポン」

2021-06-20 09:54:41 | 政治・経済
6月20日(日)快晴
 
10年以内に中国は米国を抜き、世界一の経済大国になるのは確実。経済力だけでなく、テクノロジーや軍事、外交の世界でも強大な力を持つ。中国が覇権国家となった先の未来とはどういうものなのか。中国の軍事費は日本の5倍で、さらに増え続ける。楽天市場2年分を10日で売るアリババ。世界のユニコーンの25%は中国企業だが、日本はたった4社。次世代産業の主役といわれるAIや自動運転、ドローンなど最先端分野で中国の存在感は圧倒的。国民生活も急激に豊かになっていて、日本を超える洗練された豊かな消費市場が生まれつつある。停滞が続く日本経済は中国に取り込まれる。
 
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デング熱とボルバキア

2021-06-19 09:17:27 | 技術
6月19日(土)快晴
 
デング熱は蚊がデング熱ウイルスを媒介し、筋肉や骨に激しい痛みを生じさせることから、「骨折熱」とも呼ばれる。現時点でワクチンは開発されていない。1970年には深刻なデング熱の流行がみられたのは9カ国だったが、現在は日本を含め全世界で年間4億人の患者が発生している。バクテリア「ボルバキア」に感染させた蚊は、蚊の体内で増殖に必要な資源を利用するため、競争相手のデング熱ウイルスは自らの複製が困難になる。結果的に、デング熱ウイルスの感染力が77%弱まる。蚊が媒介するジカ熱や黄熱、チクングンヤ熱に対しても利用できる可能性を秘めている。
 
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ビーチ・ウェディング

2021-06-18 08:07:13 | トリニティー・ビーチ
6月18日(金)快晴
 
 ポートダグラスやパームビーチには結婚式専用の教会があり、日中韓のカップルが「海外結婚式」を挙げている。戸惑う親族や、雰囲気を盛り上げる式場スタッフや撮影スタッフを、地元民は興味深そうに眺めている。我がトリニティービーチに「結婚式ご一行様」はご来臨しないが、気候の良い春秋にOZ同士のビーチ結婚式が見受けられる。牧師が参列することもあるが、多くは「神前」ではなく「人前」結婚式。参列者は花嫁・花婿以外は普段着に近く、短パン・Tシャツの人もいる。僕は儀式は苦手なので、最後に結婚式に参列したのは12年前の息子の結婚式。
 
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レディー・フィンガー

2021-06-17 08:55:06 | 食事
6月17日(木)快晴
 
スパーで買ったバナナ「レディー・フィンガー」は、貴婦人の指にしては太過ぎ。日本では「白魚のような指」というが、英語では 「 fingers like white」とは言わず、「long white fingers 」と言う。太いのはいいが、このバナナは甘すぎる。僕の子供の頃には果物は酸っぱいものだった。甘い食べ物は腐りかけという意識があり、大人も子供も甘い物は口にしないようにしつけられた。21世紀の現在スイーツが大流行。野菜や果物の食材も、料理の味付けも甘過ぎ。「甘いものと美味いものは違うんだよ」と余計な忠告をしたくなる。貴婦人も砂糖摂取過剰で太る。
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シティーのモール

2021-06-16 09:13:00 | ケアンズ
6月16日(水)快晴
 
1か月ぶりにシティーに行ったら、モールがかなり新改装されていた。僕が週1回買い物に行く近場のモールに比べて、シティーのモールは華やかさがまるで違う。買物には興味がないが…。広くて明るく清潔な地場産の青物屋とアジアンショップが隣り合わせで新開店。あちこちで捜していた麻婆醤を見つけて2瓶8ドル(640円)で購入して帰宅。海外生活が長くなると、和食がたまらなく食べたくなる人がいるようだが、僕は食にも比較的無関心。ラーメン、焼き鳥、うな丼、すき焼き、てんぷら、鶏唐揚げなど一切なくても平気。多少不味くても身近で手に入るもので満足できる。
 
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