5月31日（金）曇時々雨
多分ITとAIは人類に幸福をもたらすのだろうが、過去10年間で進んだ巨大企業による寡占は明らかに度を越している。既存企業をなぎ倒し世界を支配する巨大IT企業は、米国のGAFA（グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン）と中国のBATH(バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイ）。独占禁止、課税逃れ、個人情報保護の観点から規制強化が必要だ。
5月30日（木）晴
国際NGOが28日に発表した、栄養・教育・治安など8指標をもとに、子供が健全な幼少期を過ごすことができる国を順位付けした報告書。176カ国が対象で、日本は19位だった。1位はシンガポールで、2位にスウェーデン、3位にはフィンランド、ノルウェー、スロベニアが並んだ。韓国が８位に入り、中国と米国がともに36位。2月に国連子供の権利委員会は日本政府に、体罰の全面的禁止の法制化などを勧告。子供への暴力や性的虐待、搾取が高い水準にあると懸念を表明。
5月29日（水）晴
豪州には3種類の肉食アリがいる。ツムギ蟻、アルゼンチン蟻、火蟻。いずれも外来種で、後2者は近年上陸したものだ。アルゼンチン蟻は体長2.5㎜だが、狂ったように走り回るので、豪州ではキチガイ蟻とも呼ばれる。長さが100㎞もある超巨大な巣を作り、あらゆるものを食べる侵略的外来種。海辺の散歩道で、まだ名前を特定できていない木の実を拾った。クルミ大の実で、地面に落ちると殻が花のように割れる。その果肉にアルゼンチンアリが群がっていた。
5月28日（火）快晴
「キャッシュレス決済」には大まかに分けて3種類。スマホを使った「QRコード決済」。国内ではPayPay、LINE Pay、楽天Pay、ORIGAMI、中国で圧倒的に普及しているAlipayやWeChat Pay。次にICカードやスマホを端末にタッチする「非接触型」。交通系のSuicaやPASMO、流通系のWAONやnanacoやApple Pay、Google Payもこの仲間。そしてクレジットカード。VISA、マスター、JCBといったブランドがある。だがATMはカードではない。
5月27日（月）曇
FAXやガラケーがいまだに現役の日本では、キャッシュレス決済比率は2015年の時点で18.4％に留まり。お隣韓国の89.1％、中国の60.0％、そして米国の45.0％とは非常に大きな開きがある。キャッシュレス化が進めば、サービス産業の生産性が飛躍的に向上し、個人消費が拡大する。しかし日本のようにアナログ文化で、また貧困問題を抱えている国では現金を使用する理由がある。借金を防ぐ最大の方法は現金主義。日本ではキャッシュレスを利用するのは金持ちか変人と思われている。
5月26日（日）快晴
英ミュージシャン・エルトン・ジョンの半生を描く英米合作のミュージカル映画。エルトンは幼児期の冷たい家庭環境で心が満たされない。若くして大成功しても自分を好きになれず、薬物、アルコール、買い物の依存症になるが、闘病の末自立していく人生の旅を描く作品。監督は「ボヘミアン・ラプソディ」の監督も務めたデクスター・フレッチャー。内容がやや難解で暗いので大ヒットの連発は難しそうだ。
5月25日（土）晴
昨晩ケアンズ市民劇場で市内高校生のミュージカルを見物。サイレント映画からトーキーに移る時代の舞台裏を描いたコメディーで、ハリウッドを代表する名作コメディー。高校生の演技には稚拙さも目立ったが、80人の出演者が人数で圧倒。5分ごとに観客の拍手の嵐。キスシーンの多い舞台だが、高校生は臆さず堂々と演技。やはり歯並びと口臭対策は大切だ。
5月24日（金）快晴
長期低迷期の日本映画界は、低コストで邦画を作って儲けようと画策。秘策は投資と事業の一致。日本の映画業界は「製作・配給・興行」の3部門からなる。製作委員会は、主に配給会社、出版社、テレビ局、広告代理店などで形成され、それぞれ放映権、出版権などの権利を有する。責任の所在の曖昧さや、様々な権利関係が複雑化し、映像表現が低下。2018年度の日本の映画市場は約2225億円（邦画は1220億円）だが、米国は1兆円を超え、中国も約9800億円。日本人が映画を見る本数は年に約1本だ。
5月23日（木）曇
黒岩神奈川県知事が「令和おじさん」などと発言したことについて、自民党県連が抗議することを決めたらしい。理由がどうもわからない。あの堅物官房長官が、いまや親しみを込めてそう呼ばれているのに。皇室の神格化で皇族は子供・赤ん坊まで様付けだが、前天皇・皇后は「ジミー」、「ミッチー」と親しまれた。常陸宮は「火星ちゃん」、現天皇は「でんでん」だった。安倍さんも国会答弁で気やすく「でんでん」と呼んだが、「云々」を読めなかっただけとの説が有力だ。
5月22日（水）曇時々雨
牧場が安く売りに出されていると聞いて見物に出かけた。豪州でも農業の後継者不足から農地や牧場の売り物件をちらほら見る。ユミは義母の世話のために夏と冬に帰省するようになってから「牧場が欲しい」と言わなくなった。僕は40年前に200頭の乳牛を飼ったが、もう結構だ。息子も3年間阿蘇の酪農で働いて、農業は断念したらしい。物件は悪くはなかったが、妙に人慣れした13頭の肉牛付きじゃねえ。
5月21日（火）曇時々雨
東京商業五輪の選手村は大会後に改築され、新たに建つ50階建ての高層マンションと合わせて、およそ5600戸の分譲・賃貸住宅となり、1万2千人規模の街に生まれ変わる。分譲マンションの間取りは2LDKから4LDK。価格は5000万円台から1億円超。販売は2019年7月下旬から始まり、入居は2023年3月ごろ。最も近い勝どき駅でも、歩いておよそ20分ほどかかる。五輪後に日本経済は坂道を転げ落ちるとの予想もあるが…。
5月20日（月）晴後雨
トリニティービーチのバス停で、馬に乗った太めの少女に遭遇。「砂浜で乗馬は禁止だよ」と教えたが、無視してビーチに向かう。馬はかなり失礼な動物で、所かまわず糞・尿・屁をする。歩くリズムも「パカパカ、ブーブー、ジャージャー、ドサドサ」だ。宮内庁では30年ぶりに儀装馬車を走らせるらしい。迷惑だからやめて欲しいが、強行するなら天皇・皇后はマスクを着用した方がいい。
5月19日（日）曇時々雨
バーガーキングの「インポッシブル・ワッパー」は、同社の主力商品のハンバーガー「ワッパー」と見た目は変わらないものの、100パーセント大豆由来の人工肉ワッパー。脂質は15パーセント低く、コレステロールは90％カット。トランス酸脂肪も含まれていない。値段は5.59ドルと普通のワッパーより1ドルほど高い。外見だけではなく、食感も味もほとんど普通のハンバーガーと変わらない。健康、環境、動物愛護の観点から、人工肉の市場は拡大中だ。
5月18日（土）晴
トンボは英語でドラゴン・フライ。龍の空揚げや竜田揚げではなく、龍のような蠅の意味。豪州には水田がないので日本のように頻繁にトンボを見かけないが、池や沼では沢山飛んでいる。先週テラスで夕食中に大型のトンボが食卓に飛び入り参加。夜間こんな所に迷い込んだら、ヤモリや蝙蝠や燕の餌食になる。翌朝テラスに出てみたら、獰猛な肉食の紡ぎ蟻の犠牲になっていた。
5月17日（金）晴時々雨
澄み切った秋空に急に風が吹き始め、低い雲が垂れ込めて雨が降り始めた。10分ほどで雨がやんで、西のテラスから低い虹が見えた。僕のアパートの西側は通りを隔てて、大きな人工池のある高級分譲地。購入者は白い屋根の家を建てることが義務付けられているらしい。800ｍ向こうに、標高300～500mのテーブルランドの山並みが広がる。虹は10分足らずで消え、青空が顔を出した。
