心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

クラリネット五重奏を聴きながら

2017-05-20 23:01:39 | Weblog

 連日、お天気の良い日が続きます。そんな初夏の庭は若葉が繁り、花が咲きます。ことしの発見はオリーブです。何年か前に小さな苗をいただいたのですが、冬の終わりに地植えにしたところ、初めて開花の兆しです。うまく結実したらよいのですが......。
 そんなある日、家内から「あした淡路島に行かない」と。数日前に四国遍路の道中に通過したばかりでしたが、あまり熱心に誘うので断り切れず(笑)、でかけることにしました。すると家内、ネットと電話を駆使して行先を決めていきます。淡路島は家内の父親の実家があるところですから、それなりの思い入れもあるのでしょう。建築家の安藤忠雄さんが設計したというウエスティンホテル淡路でフレンチを楽しみ、隣接する淡路夢舞台に点在する「奇跡の星の植物園」や「スイスオルゴール展」などを見て回り、最後は「あわじ花さじき」に立ち寄って帰る、そんなプランができあがりました。
 思いついたときにふらりと出かけることができるのも、一線を退いたからできることですが、気持ちの良い一日となりました。
 ところで、今週のカレッジでは谷崎潤一郎について学びました。細雪、春琴抄など多くの作品がありますが、わたしはこれまで一冊も読んだことがありません。なので興味津々で授業を受けました。でも、途中からなにか違和感のようなものを覚えてしまいました。いま芸能界を騒がすゲス不倫といったら叱られるかもしれませんが、知人の妻を含めて3人もの妻を娶り、自由奔放に生きた人となりが、どうも釈然としないのです。
 考えてみれば、森鴎外もドイツ留学中にドイツ人女性と同棲し子をもうけながら帰国、日本まで追いかけてきた女性に縁者がカネを渡して追い返しています。かの小林秀雄も、中原中也の妻と同棲をしたことがありました。その時々の自分の情念に忠実だったという意味で、それが作品を生む原動力になっているという見方もできないではありませんが、どうも明治時代の殿方は女性にだらしがないようです。どうなんでしょう?わたしには谷崎の作品を手にとって読もうという気持ちが湧いてきません。
 最近、あれやこれやと出かけることが多かったので、今週はできるだけ家にいて静かに過ごそうと努めました(笑)。エンドウ豆の収穫をしたり、花壇の草抜きをしたり、本を読んだり、レコードを聴いたり......。
 レコード棚から取り出したのはモーツアルトとブラームスの「クラリネット五重奏」、加えてワーグナーの「クラリネットと弦楽五重奏のためのアダージョ」でした。演奏はウィーン八重奏団員の面々です。作曲した時季は違うようだけど、柔らかな若葉が眩しいこの時季に聴くのも良いです。それに、若い頃にクラリネットと遊んだことがありましたから、なんとなく古き良き時代の頃を思い出します。来週の音楽講座は「クラリネットの楽しみ」です。
 でもねえ。初夏を迎えて日に日に景色が変わるこの時季です。じっとしていられない性分です。きょうは孫君たちを連れて須磨海釣り公園に出かけてきました。強烈な暑さを覚悟したのですが、海上は意外と涼しく穏やかな微風につつまれて孫君たちのお相手ができました。ちなみに釣果はカサゴ3匹。
 来週は、コンサート(いずみホール)、音楽講座、仏像鑑賞会(奈良)そしてカレッジと続きます。今回から3回にわたって美術講座があります。私に絵心があるとは思えませんが、とりあえず画材一式を揃えました(笑)。

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