心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

遅まきながら京の紅葉を楽しむ

2013-12-08 08:41:18 | Weblog

 週末、夜の8時過ぎに広島の職場からタクシーに乗って駅に向かうと、運転手さんから「いつもご利用ありがとうございます」と、来年のカレンダーをいただきました。ティッシュをくれるタクシー会社は知っていますが、カレンダーをいただいたのは初めてでした。それも子犬の写真をあしらったものです。新年を迎えたら、部屋に飾っておきましょう。
 そんな師走の土曜休日、ぼんやりと庭を眺めていたら、モミジの紅葉があまりにも美しかったので、写真を1枚撮ってみました。ニシキギの下には黄色い葉っぱが覆い、紅葉も終盤を迎えています。
 とまあ、なんともお気軽な生活をしていますが、朝刊に目を通していると、家内が急に「今年は紅葉を見に行っていないから、これから京都に行こうか」と。「えっ、足は大丈夫?」「平坦な道ならなんとかなるから」と。でも、紅葉も終わりに近づいています。ネットで調べてみると、名所のほとんどが「落葉まじか」です。駅から歩いて行ける比較的平坦な場所。考えた挙句、祇園四条から歩いて10数分、建仁寺に行くことにしました。鎌倉時代に創建された、京都を代表する禅寺です。
 花見小路通りの突き当りにある建仁寺、北門から入りました。境内で数本の紅葉を見つけましたが、なんとなく味気なく残念に思いながら、本坊に向かいます。まずは風神雷図屏風を眺め、そして潮音庭へ。廊下を進むと、和室の向こうに紅葉輝く庭が見えました。急ぎ足で行ってみると、落葉まじかの木々に交じって、今は盛りと紅色に染まる紅葉を見つけました。観光客もまばらで、しばし畳の上に座り、見入ってしまいました。


 大雄苑の枯山水の前でひと休みしたあと、今度は法堂に向かいました。そこでは天井画「双龍図」を拝観しました。龍の天井絵は妙心寺、天龍寺でも見たことがありますが、なんとも不思議な世界です。
 ところで、建仁寺といえば、新島八重が晩年、禅の教えにも興味を持ち、当時の管長・竹田黙雷禅師を度々訪ねた禅寺です。そんな八重に「仏教に改宗したのでは」という噂が流れたそうですが、八重は「ひとつの宗教に籍を置いているからといって、他の宗教の方に話を聞いてはいけないということはないでしょう」と全く動じなかったとか。なにやら大河ドラマ「八重の桜」でお目にかかる八重さんを思い出します。

 この日、家内は少し痛いと言いながら、嬉しそうでした。建仁寺を出ると、少し無理をして八坂神社から知恩院をめざしました。さすがに徒歩では無理なので、三門前で無料バスに乗って境内にあがり、阿弥陀堂で今年最後のお参りをして帰りました。帰途、四条通りを歩くと、南座が顔見世興行の真っ最中でした。久しぶりに京の夜を楽しみました。
 なにやら年の瀬を感じさせますが、なんと知恩院・阿弥陀堂の境内に桜の花が咲いていました。なぜでしょうね。皆さん、代わる代わるカメラに収めていました。さて、今日は朝から町内会の「年末餅つき大会」です。それを知った孫君たち、黙ってはいません。朝からバスに乗ってやって来るそうです。

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