心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

嬉しい再会

2015-06-20 22:54:27 | Weblog

  「気候」という言葉は、1年を24等分に区切った二十四節気の「気」と、それをさらに三等分した七十二候の「候」から生まれたのだそうです。七十二候を紐解きながら、四季の移り変わりに対する昔人の感性を思います。明後日の6月22日は、1年で昼間が最も長く、夜が短い「夏至」です。
 このところ、仕事関係の本に目を通すことが多かったのですが、それもひと段落したので、昨夜から清少納言の「枕草子」(角川ソフィア文庫ビギナーズクラシックス)を読み始めました。春は曙、で始まるこの世界、身体全身で季節の移ろいを追う昔人の感性が、一千年の時を経て活き活きと蘇ってきます。
 そうそう、先週、孫君がやってきたとき、ブルーベリーを収穫しました。ついでに胡瓜の初物も。孫君、それをもって嬉しそうにバスに乗ってお帰りになりました。あと1週間もすればピーマンやトマトも収穫できるかもしれません。そのあと、ゴーヤ、トウモロコシ、オクラなどと続きます。
 ところで、けさ仕事に出かけるとき、スイレンの鉢を覗いて驚きました。青々と茂った葉っぱの下に花芽を見つけました。水面まであと10センチ。ところが夕刻帰宅してもう一度覗いてみると、蕾の先端が微かに水面に見えます。この成長度合いはなんでしょう。開花は意外と早いのかもしれません。何年も待ち続けたスイレンの花を、やっと今年愛でることができそうです。
 きょうは、クラシックプレミアム38巻「ヴァイオリン・チェロ名曲集」を聴きながらのブログ更新です。表紙は、チェロ奏者のミッシャ・マイスキーです。このCDでは、カタロニア民謡「鳥の歌」を演奏しています。チェロの音色が疲れた心にしみます。
 それにしても今週は、あっという間に週末を迎えました。イライラしたこともありました。悩ましい問題もありました。老若男女さまざまな方々との出会いもありました。先日は、一人の青年に出会いました。10年ほど前だったでしょうか。就職して1年目の彼から退職したいとの申し出がありました。活躍を期待していた一人でしたが、我が社の水が合わなかったのでしょう。やむなくお別れをしました。その彼と、先日、お勉強会でばったり出会いました。夜9時から始まった懇親会の席で、彼は私に近づいてきました。乾杯の発声役を仰せつかったので、私の存在に気づいたのでしょう。一段と成長した彼から近況を伺いました。
 その翌日、彼からメールが届きました。「昨夜は、お話をする機会を頂戴いたしまして、ありがとうございました。退職した立場にも関わらず暖かくご対応くださり感謝申し上げます。小生が今日あるのは、御社での業務経験にあるといっても過言ではございません。それを誇りに思いつつ、益々精進して参る所存でございます」と。ひと回りもふた回りも成長した彼に出会えたことは、ほんとうに嬉しいことでした。この歳になると、我が社であろうとなかろうと、若い方々の「熱い心」に接するのが一番の喜びです。 
 考えてみると、私と共に成長した若い方々の多くは、どちらかといえば我が社の枠をはみ出し気味の者が多い。そのぶん、出る杭は打たれる傾向があったかもしれません。何人かは飛び出していきました。めげずに大きな仕事をやり遂げた者もいれば、躓いた者もいました。でも、みんな一生懸命でした。それでよいのです。躓く者には温かい手を差し伸べるのも私の役目。言うほど綺麗事の話ではありませんが、人生、人それぞれ。紆余曲折はつきものです。と言いながら、若い方々と毎日楽しく仕事ができている私は恵まれているということなんでしょうよ。きっと。 

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