心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

穏やかな春の陽の下で

2007-04-15 10:08:53 | Weblog
 年度末年度初めの慌しさも峠を越えて、いよいよ新しい幕が開こうとしています。目の前に聳える大きな岩山を、どこから登ろうか、どうやって登ろうか、雨が降ったら、嵐がやってきたら、どこに足場を確保しようか。あの遠くに見える頂に立ったら何が見えるんだろうか......。一時期、ジャズピアノの世界にぐっと引きずり込まれていた日々から、徐々にクラシック音楽の世界に舞い戻っている自分に気づきます。雑誌「音楽現代」5月号は、三人のカリスマと題してグールドとカラス、そしてクライバーを特集していました。数日前からグレン・グールドのLPを引っ張り出して聴いています。今朝のプログラムは、バッハのゴールドベルク変奏曲です。
 ずいぶん暖かくなりました。昨日の土曜休日は、汗ばむほどの陽気に誘われて、自転車に乗って遠くのフラワーショップに出かけました。山の方角に向かって20分ほどの距離にあります。清清しい空気を肌で感じながらのサイクリングです。途中、小さな川があります。山から流れる清らかな水が美しく、でも、もう少し流れていくと生活廃水と合流してしまいますから、かわいそうでもあります。自転車を止めて、橋の上から眺めると、岸辺にたくさんの菜の花が咲いていました。その一画だけは古き良き時代の田舎の川辺を想起させます。澄んだ流れの中に小さな小魚の姿をみることもできます。なんとも、穏やかな風景を楽しみました。
 お店に着くと、穏やかな陽気に誘われて、たくさんのお客さんが集まっていました。草花の苗、ハーブの苗、野菜の苗、花木の苗、洋ラン、観葉植物、種、園芸用品....。なんでもありです。何種類かの花の苗を買いました。帰ると、さっそく花壇のお手入れです。日当たりのよい箇所に、ふとつ、またひとつと丁寧に苗を植えつけました。作業がひと段落すると煙草を一服ということになりますが、実は禁煙して7年が経ちます。1日に50、60本も嗜んでいたのですから、よくも吹っ切れたものだと自分でも感心しています。その分、心がずいぶん穏やかに、平和になってしまったような気もします。煙草の代わりに最近は、椅子を庭に持ち出して、ハーブのフレッシュティを味わいながら、愛犬ゴンタと並んで、ぼんやりと庭を眺めて過ごします。ゆったりした時間の流れを楽しみます。先日ご紹介したターシャ・テューダーの世界に惹かれるのも、こんな瞬間です。
 さぁ、きょうはこれから職場の「歓送迎会」に出かけます。現在に軸足を置きながら、過去と未来を行ったり来たりしながら、その先に何か新しい自分を発見していく、ひとつの区切りでもあります。でもねぇ、そろそろ自分の歳も考えなければ....。
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