心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

真夏の「西洋絵画の巨匠」

2009-08-09 10:38:51 | Weblog
 今日はあいにくの雨模様です。若干の湿っぽさはあっても、昨日のような暑い休日よりも過ごしやすいのがいい。今日は、9月下旬にある西本智実さんのコンサートの演目でもある、グスタフ・マーラーの交響曲第5番を、ショルティー指揮シカゴ交響楽団の演奏で聴きながらのブログ更新です。
 それにしても昨日は暑かった。朝方、知人にメールを返信すると、さっそく愛犬ゴンタのお世話に取り掛かりました。お風呂で全身を洗ってやりながらの水遊びです。タオルでさっと拭いて外に連れていきます。この暑さですから半時間もすればさらさらの毛並みに。ブラッシングで不要な毛を取り除いてやると、ずいぶん涼しそうな仕上がりになりました。そのあと、ドッグフードを買いに、自転車で15分ほどのところにあるホームセンターに出かけました。なんと暑かったことか。帰ったときには、もう、身体全身びっしょりでした。
 それでも懲りず、午後には、この梅雨で伸び放題になっていた庭樹の枝落としに挑戦です。脚立の上に立って恐る恐る慣れない手つきで選定バサミを使うのは、あまり恰好の良い姿ではありません。でも、少しは涼しげになったかと自己満足しています。この作業も、サウナに入っているようで、全身汗びっしょりでした。しかし意外にも、慣れてくると、なぜか爽快感を感じるから不思議です。やはり人間、身体を動かさなければならないということなんでしょうか。
 2回目のシャワーを浴びたあと、ベッドに横になってぼんやり空を見上げました。その視点から見上げたのが写真の風景です。写真では空の色がとんでしまいましたが、真っ青な空に真白い雲が浮かんで見えます。そんな「夏」の空に、軟い心が吸い上げられていくような錯覚を覚えました。
 僅かな時間うとうとしたあと、手許にあった週刊小学館ウイークリーブック「西洋絵画の巨匠」を眺めました。この週刊絵画集は全50巻で、いま27巻目まで進んでいます。とりわけ絵画に関心をもっているわけでも、相応の知識があるわけでもないのですが、毎夜、たかぶる心を静め、疲れきった頭脳をやすめるには手頃なもので、仕事を忘れて画家の心に接することで、何とか自分を生き返らせている。そんな役目を果たしています。折込で原寸美術館のページがあり、絵画の一部をきりとって原寸のままの絵を楽しむのもいい。高階秀爾氏や茂木健一郎氏らの解説も、素人には判りやすい。と、絵にのめり込み出した頃、いつの間にか心穏かになり、深い眠りにつくことができます。
 先日、あまりの暑さに耐えかねてクーラーを付けたまま眠りました。案の定、翌日には喉を痛めてしまいました。やはり人工の空調装置に私の身体は馴染めないようです。毎夜、庭に丁寧に水を撒いて、その自然の風のなかで眠るのが一番。そして今夏は、週刊「西洋絵画の巨匠」が、私の心のクーラー役を果たしてくれています。
 ・・・と書き終えたところで、マーラーの交響曲第5番も終わりました。私の横の扇風機が、静かに機械的な風を送っています。暑い夏も本番です。今週半ばには次男君が半年ぶりのご帰還です。それに併せて長女一家も合流です。59歳を迎える今夏は、両親のお墓参りも計画しています。
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