ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

チャイ

2007年05月01日 | 食材の話

Photo_301 クアトロの父は、カレーの勉強なのか修行の旅なのか解らないままにスリランカを訪れた。
スリランカは、インドの先っちょに浮かぶ涙のような形の島。宝石の島と呼ばれている。気候に恵まれ、島全体が植物園であり、動物園であるような島だ。しかし、生活は貧しい。「パイレーツ・オブ・カリビアン」で悪役として登場する東インド貿易会社に長年搾取されてきた島だ。日本ではセイロンといった方が解りやすいかもしれない。セイロン・ティーで親しまれているように、紅茶はこの島の主要な産業。山の高度の高い地域では、霧もかかり素晴らしい紅茶が出来る。クアトロの父は旅の途中、この紅茶畑も見学してきた。
しかし、紅茶の茶摘みは大変な重労働。イギリス人が朝の紅茶にこだわって優雅に過ごしている影には、高い山の斜面で低木の紅茶の木から茶摘みをする人々がある。しかも賃金はとても安いのである。
この地の人々が仕事の合間に飲むのはやはり紅茶なのだが、ミルクで煮出したものを飲む。いわゆる「チャイ」と呼ばれるものだ。日本でも、ロイヤル・ミルク・ティーとか呼ばれたりでケーキと一緒に味わう高級な飲み物になっている。チャイをいただく度にちょっと心の痛むクアトロの父である。

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