シチリアを舞台にした映画「山猫」。
シチリアを治める貴族の甥であるタンクレディ(アラン・ドロン)はイタリア統一に蜂起した赤シャツ党に身を投じる。
片目を負傷し黒い眼帯を巻いてタンクレディはシチリアに戻った。
シチリアも貴族が治める封建的な時代からタンクレディのような若い指導者によって新しい時代を迎えることになる。
同じように、トスカーナに赤シャツ党に身を投じた男が戻ってきた。
フェルッチョ・ビオンディ・サンティである。
彼は、ワインに革新をもたらした。
品種を改良し、オーク樽による熟成という選択をし「ブルネロ・ディ・モンタルチーノ」を創り上げる。
1888年のことだ。
日本は明治の時代である。
今や、封建的な時代から君臨してきたワインの王「バローロ」と肩を並べ、イタリアを代表するワインになったブルネロ。
イタリアの公式晩餐会にも使われるブルネロである。
現在、そのブルネロの中でも、特に評価が高いのが“イル・ポッジオーネ”である。
そのエチケットにある紋章のには、CHI VUOL ESSER LIETRO SIA DI DOMANI NON V E' CERTEZZAと小さく見える。
「幸せでありたいと願うならば、明日に保証はない」
つまり、今日のこの日を大切にしようということ。
新しい時代を切り開く赤シャツ党の精神を受け継いだワインをクアトロで飲みましょう。
「クアトロで美味しいものをと願うならば、明日に保証はない」
ワインの名産地は小高い丘になっているか、盆地になっているか、川沿いであったりする。
傾斜があり、水はけが良く、一日の温度差があるところが良いわけである。
小高い丘という条件では、バローロ・バルバレスコのあるランゲ地方が代表格として上げられる。
丘の上からネッピオーロ・バルベーラ・ドルチェットという順でブドウが生育している。
ネッピオーロは語源が霧がかかったとい意であり、まさしく霧のかかるような小高い丘で生育し、栽培に苦労も多い。
そのブドウは糖も酸も充実しており素晴らしいワインが作られる。
そのネッピオーロ100%のワインがバローロでありバルバレスコである。
バローロはワインの王にふさわしく素晴らしいものが多いのだが、価格が高い。
バルバレスコはバローロに対してワインの女王と呼ばれるが、バローロよりも価格が安く、コスト・パフォーマンスは高い。
クアトロで、秋の夜長にじっくりと飲みたい「カ・デル・バイオ/バルバレスコ・ヴァルグランデ」は、鮮やかで輝きのあるガーネット色、エレガントな風味と芳醇な果実味、長い余韻を楽しめる。
その味わいはワインの女王の名にふさわしい。
パーカー・ポイントも94点という掘り出し物。
今宵は、仔羊のグリルと共にいかがだろう。
ボトル¥6500で発売中。