ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

夢見のよいワイン

2010年02月28日 | ワインの話

Photo 森を抜けると急に視界が広がる。
遠くに見える小さな町の教会は、ピンク色の影の中に立っている。
傍らの愛犬が、広い空に舞い上がる鳥たちを目で追っている。
長閑なピエモンテの春の風景だろうか。
クアトロの父のお気に入りワイン、スカリオーラの“フレーム”のエチケットに描かれた水彩画だ。

イタリアでは、トスカーナのサンジョベーゼと、アブルッツオのモンテプルチアーノとピエモンテのバルベーラというブドウが生産量のビック3だ。
そのバルベーラから作ったワインがこのフレームである。
日常用のワインを大量生産していたバルベーラもこのフレームのように、収穫量を抑え、日当たりの良い畑で丁寧につくるとこんなにも素晴らしい出来映えのワインとなる。
酸はとても穏やかで、丸みのあるタンニンはクアトロの父の好みである。
このワインを飲んで眠りにつくと、このエチケットに描かれたような穏やかな夢を見られそうである。

今朝は目覚めると、終わったと思っていたオリンピックの放送がテレビに映っていて、画面にはアイススケートの選手が三人に重なって見える。疲れているなあと思ったクアトロの父である。

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マロちゃん、高得点

2010年02月27日 | ワインの話

Photo マロやりました高得点です。
ブルゴーニュ・ブラン“ドメーヌ・マロスラヴァック・トルモー”こと、マロちゃんの演技が終わり、得点が発表された。
フリーでの演技は、広田湾産生カキという難しい題材への挑戦だった。
まずは、技術点では、広田湾産生カキの豊富なミネラルに負けず、見事なコンビネーションを見せ、味わいの変化にも素晴らしいものがあり、高い得点に繋がっている。
プレゼンテーションにおいても、ブルゴーニュのシャルドネの中でも抜きんでたコストパフォーマンスと、エレガントな味わいの全体感は評価せざるを得ないものだった。
このドメーヌ・マロちゃんは、ユーゴスラビアからの移民としてブルゴーニュに移り住み、文無しから努力を積み重ね、現在では15ヘクタールの畑を所有し、化学肥料などは使わないこだわりの造り手として各方面で高い評価を得ている。
その収穫の三分の二はネゴシアンに卸し、残りはドメーヌものとして流通するようになった。そしてドメーヌものは三つ星レストランでも高く評価されている。
輸出はほとんどなされないでいたが、遂に日本にもマロちゃんのワインが入荷することとなった。
そんなマロちゃんのクアトロでの演技に注目が集まる。

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五本の矢の白ワイン

2010年02月26日 | ワインの話

Photo ナポレオンの時代から世界の金融を動かしてきたロスチャイルド家は、五本の矢を紋章としている。
フランクフルトから始まったこの一家は、五人の兄弟がフランクフルト・ウィーン・ロンドン・パリ・ナポリに散り、それぞれが力を合わせて欧州を金融の面から支配することになる。その五人の兄弟を五本の矢で表しているのがロスチャイルド家の紋章だ。
ロスチャイルド一族はボルドーの五大シャトーと呼ばれるもののうち、“ラフィット”と“ムートン”を手に入れている。特にラフィットは現在までボルドーのワインのトップとして崇高されることとなる。
そのラフィットのグループが作った白ワインがクアトロに登場。エチケットには堂々と五本の矢の紋章が描かれている。セミヨンとソーヴィニヨン・ブランによるいかにもボルドーらしい白ワインだ。
爽やかなグレプフルーツのような酸と、控えめな樽香、ソーヴィニヨン・ブランらしいハーブの香り、全体的に上品なニュアンスを感じさせるワインだ。
今日のクアトロでは愛知産の大粒アサリが特別においしそうだ。このロスチャイルド家の紋章を付けた白ワインと一緒に愛知産大粒アサリのワイン蒸しなどは乙なものだ。
まるでこのワインのグラスが世界の中心のように思えてくるものだ。

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暴れ牛のワイン

2010年02月25日 | ワインの話

Photo スーパーカーと云えばまず名前が挙がるのが“ランボルギーニ”である。
そもそもランボルギーニはトラクターを作っていた。
ランボルギーニの創始者フェルッチオ・ランボルギーニはトラクターで儲けて憧れのフェラーリを所有する。しかし彼はそのフェラーリの性能に不満があり、フェラーリ社へと乗り込む。そこで彼は、フェラーリなどはゴミだと云ったとか。フェラーリも負けてはいない。あなたにフェラーリは乗りこなせないから、トラクターでも乗っていろと云ったとか。
憤慨したフェルッチオはフェラーリに対抗したスポーツカーを自ら作ることとなる。
車のエンブレムはフェラーリの“跳ね馬”に対抗して“暴れ牛”である。
その後、車のランボルギーニは事業的に失敗し人手に渡ることとなる。
フェルッチオは引退し、その後ワイン作りに精を出すこととなる。フェルッチオ亡き後、彼の娘がこのカンティーナを引き継ぎ、腕利きのエノロゴを招いて、現在ではワインにおいても、ランボギーニは名声を得ようとしている。
“ランボルギーニ・トレスコーネ2005”をクアトロではボトル4500円で発売中。
エチケットには暴れ牛のエンブレムが付けられている。

Photo_2 ※クアトロ桜情報
クアトロの桜のつぼみもふくらみ、つぼみの先にはうっすらと青い色が覗いている。
急がなくてもいいよと声を掛けたくなる。

※本日のクアトロ
クアトロは、本日午後6時よりの営業は、貸切のため、一般の営業を休ませていただきます。誠に申し訳ありません。
カリピノもランボルギーニも明日以降にお楽しみください。

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繊細に力強く

2010年02月24日 | ワインの話

Photo 新しい環境にも適応し、友達を作るのは上手だ。それでも、自分の価値観は曲げない。そんな風に力強いカベルネ・ソーヴィニヨン。世界中の土壌にも適応し、他品種とのブレンドでもその個性はしっかりと主張できるのがカベルネ・ソーヴィニヨンである。
新しい環境では実力が発揮できず、人付き合いが苦手だ。それでも芯のしっかりとした性格を持っている。そんな風にとても繊細なピノ・ノアール。フランス・ブルゴーニュ以外では際だったワインが出来ず、他品種とのブレンドには適さないのがピノ・ノアール。

まさしくカベルネ・ソーヴィニヨンのような性格の人。

まさしくピノ・ノアールのような性格の人。

カベルネ・ソーヴィニヨンのように生きたいと思っていても、実はピノ・ノアールのような弱さをもっている人。

ピノ・ノアールのように繊細かと思っていると、以外とカベルネ・ソーヴィニヨンのように力強い人。

人の性格もこの四種類ではないかとクアトロの父は思う。

クアトロの父は今日、カリフォルニアに根付いたピノ・ノアールの代表格と云える“カレラ・ピノ・ノアール”を購入。
カリフォルニアのロマネ・コンティとも呼ばれているカレラのピノ・ノアールである。カリフォルニアのピノ・ノアールはカリピノと呼ばれ、カリピノはブルゴーニュを超えたとさえ云われるようになっている。その先駆けがこのカレラのピノ・ノアールだ。

繊細さだけではないカリピノをいつ飲もうか。
クアトロの父もこうありたいと思うワインに出会えるのかもしれない。

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