グラッパはワインを作った後の絞り粕を蒸留したイタリアのブランデー。
高級ワインは一番搾りの美味しいところだけ使うが、まだ絞ればエキスを得られる。
それを活用して作られたお酒がグラッパの始まり。
ワイナリーの労働者が自分たちでは飲めない高級ワインの変わりに、バールでこのグラッパをクイッと一杯やって疲れをとっていた。
そのグラッパも今では、すっかりおしゃれなお酒になってしまった。
イタリア料理の締めくくりとして、エスプレッソと一緒にいただくのもおしゃれだ。
イタリアのワイン・メーカーごとにグラッパを作っているとも云え、メーカーの数だけグラッパはあると云っても良いようだ。
今では残りカスではなく、グラッパ用にブドウから仕込みをしているところが多く、そのメーカーのブランド力を示す地位のお酒になっている。
コニャックのように樽熟させるものもある。
一本一万円以上とかはざらにあり、今ではとても労働者のお酒とは云えない。
クアトロに新着のグラッパは、チンクアンタでクアトロで人気のある作り手のもの。
セッサンタアンニは60の意味。
60年の古樹のプリミティーヴォから作ったこのグラッパ。
チンクアンタのようにとても深い味わい。
食事の締めくくりにいかがだろう。
イタリア・フリウリからのゴシップだ。
フリウリは、イタリアの白ワインの聖地と呼ばれる土地。
イタリアとオーストリア、スロヴェニアとの国境にあるのがフリウリ。
文化的にも、イタリアらしくないところで、住人は生真面目な人柄とか。
クアトロの生ハム、サンダニエーレもこの土地の名産。
このフリウリに、ディレナルドと云う評価の高いワイナリーがある。
そのディレナルドから“ゴシップ”と云う名前のワインが入荷。
このワインは、白ワインである。
ロゼワインのように見えるが、ピノ・グリージオと云う灰色のブドウの皮を浸して作るため、皮目からこのような色とコクが出るワイン。
このようなワインをオレンジワインと呼ぶ。
このスタイルをオーストラリアなどが、取り入れて人気になっている。
このワインを試飲会で見つけたクアトロの父。
ディレナルドの人が試飲会で接客していたので、これはオレンジワインですねと、訪ねたクアトロの父。
しかし、答えはノンであった。
どうやら、ディレナルドでは、このワインをラマート=銅色と主張している。
オレンジワインでもなくロゼワインでもなく、私たちのワインはラマートなのだと云う。
何にしても、このワインの美味しさに違いは無く、色々な料理に合わせやすい。
しょう油を使った刺身にも合わせやすい。
もちろん、クアトロのサンダニエーレにもおすすめだ。