おおむね大会社やメガバンクの重役ともなると恰幅がいいものである。
半沢直樹をにらみつける大和田常務もしかり。
彼らは日頃旨いものを食べているのだろう。
高級料亭に部下を呼び出しては、旨いものをふるまって
「まあ、遠慮無くやりたまえ、特別なお酒もあるよ、さあ一杯どうかね、僕の云うことを聞いていれば悪いようにしないよ」
などと部下を丸め込む。
これは人間の社会に限ったものではない。
群れを成して行動するサンマの社会も同様だ。
ピラミット型に泳いでいくサンマたちの先頭集団は、サンマ社会の重役達だ。
この先頭集団はいち早く良いエサを食べる特権を持っている。
当然、先頭集団の重役サンマはよく太る。
この重役サンマは、形の大きさで分類される。
今年はサンマが不良だが、こういった時にこそ、高くても大きい重役サンマを使うのがクアトロのこだわりだ。
クアトロの重役サンマのカルパッチョを食べるとその美味しさに納得することだろう。
「このサンマ特別に美味しいでしょ、サンマに合う特別なお酒もありますよ、さてさて次はこの魚の料理はどうですか」
などと、重役サンマを使ってお客さまを丸め込むクアトロだ。
今日のクアトロのおすすめは、石川産イナダだ。
イナダは冬になり大きくなって脂が乗るとブリになる出世魚。
人間の世界で云えば血気盛んな働き盛りのエリート社員のようなもの。
最近のこの世代は、上司に刃向かうのが流行だ。
なにかと、クソ上司め、おぼいていやがれ、倍返しだとなる。
やたら倍返しをされる上司もたいへんな時代だ。
「寒ブリが美味しいって、ブリ本来の美味しさは、夏から秋のイナダの方が味わいがあるって云うものだ」
「寒ブリめ、おぼいていやがれ、倍返しだ」
とばかりに、寒ブリと違ったイナダならではの美味しさをクアトロで披露する。
ここに、クアトロの父の勧める日本酒やワインが加わると、十倍返しの美味しさだ。
アーオイシー・クアトロ総会の結果をクアトロの父が読み上げる。
「ＴＯＫＹＯ－Ｘ トウキョウ エックス！」
こだわりの豚肉“ＴＯＫＹＯ－Ｘ”のクアトロへの招致が決定した瞬間だ。
ＴＯＫＹＯ－Ｘはクアトロが８月に試験導入したが、召し上がったお客さまの評価も高く、クアトロへのＴＯＫＹＯ－Ｘ招致の支持が多かった。
このＴＯＫＹＯ－Ｘと云う豚肉は、生産効率よりも風味を優先して改良された豚肉。
テレビのスマスマなどで紹介され大人気になったが、生産量は少なく限定販売されている。
そのＴＯＫＹＯ－Ｘのロース肉が今朝クアトロに再入荷。
安全で美味しいＴＯＫＹＯ－Ｘロースのグリルとクアトロの父の選ぶワインで食の祭典を堪能しよう。
フランス・アルザスから魅惑的な白ワインが入荷。
ジェラール・メッツが作るゲヴェルツトラミナールだ。
エチケットには楽譜が描かれている。
造り手は、大の音楽好き。
音響設備を備えたセラーでブドウと共に音楽を聴きながら作業をすると云う。
その彼にオーケストラの友人から贈られたワルツの楽譜がエチケットになっている。
ワインを造るテロワール（環境）は楽曲であり、醸造家は演奏者、両者が融合して芸術性のあるワインが生まれると説くオーナー。
特に、アルザスの複雑さのあるテロワールは素晴らしい味わいのワインを奏でると云う。
その魅惑のワルツをクアトロで堪能してみよう。
イタリア・トスカーナ州のボルゲリ地区は名醸ワインを数多く産出する地域。
フランス・ボルドーのポムロール地区のような特別な地域。
イタリアを代表するサシカイヤやオルネライアを産出している地域。
そのサシカイヤとオルネライヤにもブドウを供給していた造り手が、自分のところでワインを造り始めた。
しかも、有名な醸造家たちと手を組んでいるのだから、本気だ。
そのワインがクアトロに入荷。
チェラルティが作る“シーレ・ボルゲリ・ロッソ”である。
今すでに、ワイン雑誌でも大注目。
その出来映え、クアトロで確認してみよう。
