ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

チーズの物語2024~コンテ・ド・モンターニュ

2024年07月05日 | チーズの話

ジュラ紀の名前の由来になったジュラ地方は、コンテやモンドールなどが有名な美味しいチーズが色々とあるジュラシックチーズパークだ。
そして、コンテはフランスで最も愛されているハードタイプのチーズ。
コンテはフランスのチーズの格付けを初めて獲得した由緒あるもので、フランスのチーズの王様とも云われる。
コンテは熟成の長さで味わいが変わりそれぞれの美味しさがある。
6ヶ月くらいのものからあり、18ヶ月ともなると旨みの凝縮感が違い、栗のようなほっくりとした旨味がある。
旨味成分が多いためか、吟醸酒にもとても良く合う。
クアトロで、コンテ・ド・モンターニュと吟醸酒が美味しく暴れ出す危険があります。

 

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チーズの物語2024~ミモレット

2024年07月04日 | チーズの話

クアトロの定番チーズにミモレットがある。
オレンジ色のチーズで表面は月のクレーターのように凹凸がある。
この凹凸はダニが這った痕で、このチーズはダニの働きで熟成する。
ダニといっても人を刺すダニとは違い、シロンというコナダニで、表皮のカビなどを食べて、チーズを守ってくれる優秀なダニで、チーズに味わいの複雑さも与える。
そのダニの痕の表皮は取り除いてオレンジ色の部分を食べる。
熟成の進んだものは、その美味しさをよくカラスミに例えられる。
このミモレットはそもそもルイ14世の時代にフランスとオランダが戦争になった時、オランダのエーダムと云うチーズが好きだったフランス人が、エーダムに似せて作ったもの。
色もアナトー色素という植物由来の色素でエーダムに似せたと云う。
ダニを使ったり色素を使ったりと、フランス人の食に対する執着もたいしたものだ。
そして、このミモレット、カラスミに例えられるだけあって、吟醸酒に良く合う。
戦争は良くないよと云いつつ、ミモレットと吟醸酒を堪能するクアトロの父である。

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チーズの物語2024~ゴーダ・ゴールドスター

2024年07月03日 | チーズの話

もう半世紀近く前、クアトロの父は、ジャズ喫茶のカウンター・マンだった。
爆風スランプの中野くんや河合くんなどが働いていた頃、ゴーダ・チーズを良く使っていた。
丸い円盤のゴーダ・チーズをカットして薄い板状にしておく。
紀伊国屋のイギリス・パンを4~5センチにスライスする。
そのパンにオレガノの効かせた自家製ピザ・ソースを塗る。
タマネギのスライスと短冊に切ったロース・ハム、薄くスライスしたドライ・サラミに、輪切りのピーマンを乗せる。
そこに、ゴーダ・チーズを乗せてオーブンで焼く。
ピザ・トーストである。
このときのチーズはどうしてもゴーダでなくてはいけなかった。
青春の思い出と共に、とびきり美味しいものに昇華している。
このゴーダは、通常のもので4ヶ月ほどの若い熟成。
今、クアトロのお客様に気に入って貰っているのが、3年熟成の“ゴーダ・ゴールドスター”。
ほろほろと崩れる硬さで、しゃきしゃきっとした歯触り。
白い結晶も見られるが、これはアミノ酸の結晶。
旨味が凝縮されたこのゴールドスターは、色々なお酒に良く合う。
ピザ・トーストには使えないが、クアトロの父の青春の思い出を噛みしめるチーズだ。

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チーズの物語2024~デリス・パパイヤ

2024年07月02日 | チーズの話

ブリヤ=サヴァラン曰く
人生に必要なこと、それは、よく食べ、よく愛し合うこと-
19世紀フランスでベストセラーとなった食のバイブル“美味礼讃”は、ブリヤ=サヴァラン氏の著書。
ブリヤ=サヴァラン氏の名前を付けた贅沢な白カビチーズ“ブリヤサヴァラン”、白カビチーズに生クリームを練り込んだトリプルクリーム、味わいは、まるでチーズケーキのよう。
そのブリヤサヴァランにさらにドライフルーツのパパイアをあしらったのが、“デリス・パパイヤ”。
クアトロの父曰く
人生に必要なこと、それは、クアトロで“デリス・パパイヤ”を食べ、ワインを飲むこと-

※火曜日の夜と水曜日全日のクアトロは、定休日になります。

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チーズの物語2024~ブリヤサヴァラン・アフィネ

2024年07月01日 | チーズの話

テレビのバラエティに「人生最高レストラン」がある。
そのオープニングには、「あなたが普段食べているものを教えて欲しい。あなたがどんな人であるか、当ててみせよう」とテレップが流れる。
フランスの有名な政治家であり美食家のブリヤ=サヴァランの著書「美味礼讃」の一説だ。
さらにブリヤ=サヴァランの言葉で「チーズのないデザートは片目を欠いた美人のようなものですね」ともある。
政治家としては、問題発言の主で森さんや麻生さん以上だろう。
それでもブリヤ=サヴァランは、美食のシンボル。
彼の名前を貰った「サヴァラン」と云うケーキも有名だ。
そして、「ブリヤサヴァラン」の名前をつけたチーズは、白カビのチーズに生クリームを混ぜ込んで乳脂肪75%、トリプルクリームという分類のチーズ。
味わいはクリーミーで濃厚だが、後味は爽やかである。
高脂肪は良くないとされるが、このチーズを口にするとそんなことは、もうどうでもよくなる。
人生最高のチーズかもしれない。
「あなたがクアトロで好みのチーズを教えて欲しい。その中のひとつにブリヤサヴァランがあれば、あおたがどんなにグルメかが解る」かもしれない。

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