ラフマニノフは偉大な作曲家であると同時に、自分自身が名ピアニストでした。特に、ロシア革命後、失意のうちにアメリカへ渡ってからは、作曲活動よりもコンサートピアニストとしての活動が中心だったようです(彼の主要な作品はほとんどすべてロシア時代のものです)。それは心ならずも愛する故郷を離れて創作意欲が失せたからとも、手っ取り早く生活の糧を得る必要があったからとも言われています。
そんなラフマニノフのピアニストとしての有名な特徴は、手が大きい、ということでした。身長は6フィート6インチ(198センチ)、やせ型で手足が長く、その大きな手のひらは拡げると12インチ(30センチ)もあったそうです。しかも大きいだけではなくて「指先へゆくほど細い形をしており、手を拡げるとまるでタコの足のようにしなやかにくにゃくにゃと、鍵盤を覆ってしまう」というのです。これには後の研究によって、マルファン症候群という病気のせいではなかったかという注釈がつけられるほどで、まさに「病的に」大きくて、しかも自由自在によく曲がる、ピアニストとしては大変有利な手をもっていたことは間違いありません。
そんな大きな手のラフマニノフが作曲するのですから、彼の作品の中には、私など指が届かなくて楽譜通りにはとても弾けません!というものだってあります。
私がこの夏コンサートで弾くプレリュードは、私の手でもなんとかなる作品ですが、指が届くか届かないかというより、しっかり掴めるかどうかということが問題です。ただ単純に指が届くだけでは、良い和音の響きが作れません。また、届くにしても、目一杯拡げてタッチした場合、どうしても脱力に問題が生じます。手のひらと指を目一杯拡げようとすると拡げることに力が入ってしまって、その形のまま弾くとなると脱力ができないまま弾いてしまうことになるのです。ここを、どんなタイミングで拡げながら音を出していくか、これがカギになります。なんとか、脱力のできた肘や手首でしっかりした指を保ちながら豊かなハーモニーを出したいと思って研究しています。
私の場合、精一杯拡げて、下からタッチして左の写真が限界です。上から「掴む」となるとさらに一音狭くなります。
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そんなラフマニノフのピアニストとしての有名な特徴は、手が大きい、ということでした。身長は6フィート6インチ(198センチ)、やせ型で手足が長く、その大きな手のひらは拡げると12インチ(30センチ)もあったそうです。しかも大きいだけではなくて「指先へゆくほど細い形をしており、手を拡げるとまるでタコの足のようにしなやかにくにゃくにゃと、鍵盤を覆ってしまう」というのです。これには後の研究によって、マルファン症候群という病気のせいではなかったかという注釈がつけられるほどで、まさに「病的に」大きくて、しかも自由自在によく曲がる、ピアニストとしては大変有利な手をもっていたことは間違いありません。
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私がこの夏コンサートで弾くプレリュードは、私の手でもなんとかなる作品ですが、指が届くか届かないかというより、しっかり掴めるかどうかということが問題です。ただ単純に指が届くだけでは、良い和音の響きが作れません。また、届くにしても、目一杯拡げてタッチした場合、どうしても脱力に問題が生じます。手のひらと指を目一杯拡げようとすると拡げることに力が入ってしまって、その形のまま弾くとなると脱力ができないまま弾いてしまうことになるのです。ここを、どんなタイミングで拡げながら音を出していくか、これがカギになります。なんとか、脱力のできた肘や手首でしっかりした指を保ちながら豊かなハーモニーを出したいと思って研究しています。
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