さて、昨日第一楽章の解説をしたので、今日は第二楽章と第三楽章です。そもそも、この曲は三つの楽章からなっていて、第一楽章と第二楽章の間には、ちゃんとそれと分る区切りがあるのですが、第二楽章から第三楽章にかけては、とどまることなくそのまま第三楽章に入る、アタッカという形式になっています。
第二楽章 アダージョ 変ニ長調、8分の3
導入部は、オーケストラの弦楽器が弱音器つきで静かに哀感を持って奏でるところから始まります。山々の起伏をなだらかに表すような旋律が続き、第2部に入ります。第2部からピアノが入ります。このピアノの最初の4小節は民族風の「牛を呼ぶ歌」から、グリーグがインスピレーションを得たと言われています。転調して同じような音型が繰り返され、第3部に渡されます。第3部では、ピアノとオーケストラが共に再現部を演奏しますが、導入部のように静かではなくここでは、ペザンテ(重々しく)堂々とした音楽に変わります。ピアノは、左手の力強い前打音を特徴とした壮麗な雰囲気になります。そして、また静かになり、美しい夜の星空のもとに誘われるようにして第二楽章が消えていきます。
第三楽章 アレグロ・モデラート・エ・マルカート、イ短調4分の2拍子
第三楽章はロンド形式で書かれています。カデンツァ風のピアノからすぐ主題に入ります。主題は軽快なリズムと北欧的旋律が特徴的な民族舞曲を取り入れています。第1副主題は、違う形の軽快で歯切れのよいリズムが続き、第2副主題の分散和音の流れるようなピアノの伴奏の部分を経て、次のセクション、第3副主題へと入ります。それは、フルートのソロによる牧歌的な美しい旋律から始まります。その旋律をピアノが引き継ぎ、この世のものとは思えないほど美しい音楽が繰り広げられます。そこには、グリーグが目にした美しい北欧の風景が音に閉じ込められているように感じます。私など、あまりの美しさにピアノを弾きながらそのメロディーに感動して、ふと左手を忘れたりしてしまうことがあります。弾き手は感動しても冷静さを失ってはいけないと、胆に銘じるところでもあります。そして、再現部となり、小規模のカデンツァが終わると、いよいよコーダに入ります。ここで、2拍子から3拍子へと変わり調性もイ長調になります。そして、クライマックスを迎え華やかに終結するのです。
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第二楽章 アダージョ 変ニ長調、8分の3
導入部は、オーケストラの弦楽器が弱音器つきで静かに哀感を持って奏でるところから始まります。山々の起伏をなだらかに表すような旋律が続き、第2部に入ります。第2部からピアノが入ります。このピアノの最初の4小節は民族風の「牛を呼ぶ歌」から、グリーグがインスピレーションを得たと言われています。転調して同じような音型が繰り返され、第3部に渡されます。第3部では、ピアノとオーケストラが共に再現部を演奏しますが、導入部のように静かではなくここでは、ペザンテ(重々しく)堂々とした音楽に変わります。ピアノは、左手の力強い前打音を特徴とした壮麗な雰囲気になります。そして、また静かになり、美しい夜の星空のもとに誘われるようにして第二楽章が消えていきます。
第三楽章 アレグロ・モデラート・エ・マルカート、イ短調4分の2拍子
第三楽章はロンド形式で書かれています。カデンツァ風のピアノからすぐ主題に入ります。主題は軽快なリズムと北欧的旋律が特徴的な民族舞曲を取り入れています。第1副主題は、違う形の軽快で歯切れのよいリズムが続き、第2副主題の分散和音の流れるようなピアノの伴奏の部分を経て、次のセクション、第3副主題へと入ります。それは、フルートのソロによる牧歌的な美しい旋律から始まります。その旋律をピアノが引き継ぎ、この世のものとは思えないほど美しい音楽が繰り広げられます。そこには、グリーグが目にした美しい北欧の風景が音に閉じ込められているように感じます。私など、あまりの美しさにピアノを弾きながらそのメロディーに感動して、ふと左手を忘れたりしてしまうことがあります。弾き手は感動しても冷静さを失ってはいけないと、胆に銘じるところでもあります。そして、再現部となり、小規模のカデンツァが終わると、いよいよコーダに入ります。ここで、2拍子から3拍子へと変わり調性もイ長調になります。そして、クライマックスを迎え華やかに終結するのです。
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毛布に包まれて暖炉で暖まっているような心地がする2楽章が大好きです。
この楽章もノルウェーの自然からインスピレーションを受けていたんですね!
そうそう、3楽章のフルートソロは素晴らしいですよね!
あのフルート聴くだけで目頭が熱くなってしまいます^^;