ショパンがポロネーズを初めて作曲したのは7歳のときと言われていて、マズルカと並んでポロネーズはショパンの作曲活動の主要なテーマの一つです。まだショパンがポーランドにいて、家族と幸せな日々を送っていた幼い頃から、ピアノの前に座ってはポロネーズのリズムを刻んていたそうです。
そうやって幼い頃からポロネーズの作曲を手がけていたショパンですが、だんだん年齢とともに彼のポロネーズの様子が変わっていきました。初期の頃に比べて華麗な装飾音が加わり、リズムが複雑になり、情緒的な旋律も格段に才能あふれるものへと変化していったのです。ポロネーズは元来、舞踏会のときの舞曲として発展してきたものなのですが、ショパンのポロネーズは、そうした舞曲としてのポロネーズの枠を超えて自由な発展を遂げました。複雑なリズムや転調、曲の規模の大きさなど、あらゆる面でそれまでのポロネーズとは違ってきたのです。
特にポーランドを離れてパリに来てからは、更にそれが発展し、力強い不屈の愛国心を曲に塗りこめて、ポロネーズのリズムを凛々しく使って壮大な曲に仕立て上げるということをしました。陰鬱なあきらめにも似た暗い旋律と高揚感のある力強いリズムと、複雑で厚い和音たち。このように変化をしていったポロネーズです。ショパンの代表的なポロネーズとして有名な「幻想ポロネーズ」や「英雄ポロネーズ」は、もはや普通の意味での「ポロネーズ」を大きく超越した壮大なポロネーズです。
来週の「ゆうあいコンサート」で弾くポロネーズは、ショパンの遺作(生前には発表されなかった曲)のポロネーズで、フォンタナの手によって作品71としてまとめられ発表された曲です。この中から今回はニ短調のポロネーズを選びました。ショパンがまだパリに行く前、十代のころの作品です。後にパリで作曲した壮大なポロネーズと比べるとコンパクトで美しいポロネーズです。高音域から華麗な装飾音を伴いながら流れるように降りてくる旋律、ショパンの感傷的なみずみずしい感性と若い純粋な美しさを感じさせてくれます。そうした中にも彼がもっているやや暗い部分がほんの少し垣間見えもする、そういう作品だと思っています。
この作品、私にとってステージで弾くのは初めての作品です。美しいメロディーに囚われ過ぎて、リズムがおろそかにならないよう、気をつけて弾こうと思います。
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そうやって幼い頃からポロネーズの作曲を手がけていたショパンですが、だんだん年齢とともに彼のポロネーズの様子が変わっていきました。初期の頃に比べて華麗な装飾音が加わり、リズムが複雑になり、情緒的な旋律も格段に才能あふれるものへと変化していったのです。ポロネーズは元来、舞踏会のときの舞曲として発展してきたものなのですが、ショパンのポロネーズは、そうした舞曲としてのポロネーズの枠を超えて自由な発展を遂げました。複雑なリズムや転調、曲の規模の大きさなど、あらゆる面でそれまでのポロネーズとは違ってきたのです。
特にポーランドを離れてパリに来てからは、更にそれが発展し、力強い不屈の愛国心を曲に塗りこめて、ポロネーズのリズムを凛々しく使って壮大な曲に仕立て上げるということをしました。陰鬱なあきらめにも似た暗い旋律と高揚感のある力強いリズムと、複雑で厚い和音たち。このように変化をしていったポロネーズです。ショパンの代表的なポロネーズとして有名な「幻想ポロネーズ」や「英雄ポロネーズ」は、もはや普通の意味での「ポロネーズ」を大きく超越した壮大なポロネーズです。
来週の「ゆうあいコンサート」で弾くポロネーズは、ショパンの遺作(生前には発表されなかった曲)のポロネーズで、フォンタナの手によって作品71としてまとめられ発表された曲です。この中から今回はニ短調のポロネーズを選びました。ショパンがまだパリに行く前、十代のころの作品です。後にパリで作曲した壮大なポロネーズと比べるとコンパクトで美しいポロネーズです。高音域から華麗な装飾音を伴いながら流れるように降りてくる旋律、ショパンの感傷的なみずみずしい感性と若い純粋な美しさを感じさせてくれます。そうした中にも彼がもっているやや暗い部分がほんの少し垣間見えもする、そういう作品だと思っています。
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