ふと思い立って新宿の本屋に立ち寄った。館内をブラ歩きをしていたら、懐かしい名前と顔写真が目に付いた。
『平良敬一』。`平良さん`とお呼びしていいのか、やはり平良`氏´と記すべきかと一瞬戸惑ったが 建築界での先達として親しみと敬意を込めて、さん`付けにさせていただく。と書くと平良さんがどこかで苦笑しているかもしれない、とも思う。「お前は誰だ!」と。
僕のアルバムに貼ってある松本哲夫さん、松隈洋さんと一緒に平良さんが映っている僕の撮った写真には、2013年とメモ的に書き込まれているが、このアルバムの4枚ほどページをめくると、沖縄の(故)国場幸房さんが、日本の建築界に大きな刺激を与えてくれた師大高正さんが鉛筆で書き込んでくれた葉書をコピーして取り込んだたA4紙に、御自身の味わい深い鉛筆による一文・手紙が張り込まれて、つい瞑目したくなった。幸房さんがほぼ平良さんと同年輩だったことと思う。
<余話> 私事で平良さんには失礼になるが、沖縄が何故か常に頭にある我が身を想い起こしながら、沖縄生まれの平良さんと僕の様々な想いが重なり合うということで、お許し願いたい。
それはともかくこの平良さんの建築論集「平良敬一建築論集 機能主義を超えるもの」(風土社刊)は、とどのつまり`建築家`として同時代を生き抜いてきた僕の建築家人生と重なり合っていて興味が尽きない。本来なら読破してからこのような一文を記すべきなのだが、まずは全貌をパラパラとめくり、最終稿の`あとがきに代えて`「戦後建築ジャーナリズムとともに歩む」を読み通して刺激を受け、此の端書のような一文を記して置きたくなった。
<掲載する写真は、2013年5月のDOCOMOMO Japanの総会後の懇親会時の写真と共に、僕のアルバムに貼ってあるのでほぼ同時期、僕の記憶ではどこかの大学でのイベントでの一枚だと思う。ふと思う。機会があれば、平良さんにお会いして沖縄論議をしたいものだ>
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