中秋の名月が来てやっと今年の秋を感じたものだ。
延々と夏日が続いてこれでは身体が持たないと困惑したが、季節は廻る。
でも急にこうひんやりするのもまた気になるものだが、昨日札幌から来たmoroさん、建築法規の師範mさんと共に快晴の空気を味わいながら、横浜を歩いて建築を見た。飛鳥Ⅱと日本丸が大桟橋に横付けになっていてその大きさに驚く。
大学の後輩長友がイタリア・チェゼーナで活躍している。イチローが200本うち、白鵬が連勝を重ねて賞杯を得た。いつまでもヒットを打ち、勝ち続けて欲しいと願う。歴史が築かれていく。その感慨を味わう僕もまた歴史の一員なのだと思う。
闘う二人のコメントに心を打たれる。喜んでいいのだとチームメートの拍手する姿を見て野球の選手は言う。力士は、力は強くはないのに運がいい。だが精進する姿を見て神さまがご褒美を下さるのだと淡々と、しかししみじみとインタビューで答える。
二人とも僕より遥かに若いのだ。感じるものがある。
尖閣諸島問題に危惧を覚え政治が目の前に立ちふさがる。温家宝首相の来日時の笑顔はナンだったのか。大阪地検特捜報道も嫌な問題だ。
先輩の訃報に深としてアルバムをめくったら、20年前に大学同窓の数家族と共に香港に行ったときの、若い我が妻君と小さかった娘の姿、そしてその大学の先輩ご夫妻の笑顔があった。
次の土曜日(10月2日)、新宿西口広場で「現代の建築創造の現場で そして 時を経て使い続けること」と題したシンポジウムのコーディネートを行い、4日はDOCOMOMOセミナーで石山修武さんの話を聞いて語り合う。タイトルは「幻庵をつくらせたもの」。
楽しみではある。
その2週間後に愛知に出掛け、幻庵を見学して明治村に向う。一泊して愛知芸大、豊田講堂、南山大学の見学。
月末から一週間「時代をリードした建築」というタイトルの「JIA建築家写真倶楽部」の建築写真展。部会長の僕は、 写真を組み、モダニズム建築の変遷を俯瞰した解説文を書かなくてはいけない。その開催期間中に札幌の大学で講義。翌週に四国の庁舎の再生委員会。
どれもこれも僕には正念場である。
秋は多彩だ。
<写真 送って下さった小林春規さんの版画>