名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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福島原発の処理費に21兆5千億円

2016-12-10 22:47:23 | Weblog
2016.12.10(土)
 21兆5千億円とは、福島第一原発の廃炉や損害賠償、除染にかかる費用である。この数字は原発に批判的な組織、団体が出したものではない。財界人らでつくる「東京電力改革・1F(福島第一原発)問題委員会が出した正式な試算だという。これは2013年に資産した11兆円の約2倍に上る数字である。

 報道された福島第一原発にかかる費用と負担は下記の通り(矢印の左が2013年に決まった措置、右が今回の方針)
廃炉 2兆円 (東電が負担)→ 8兆円(他社との提携などで利益を生み、資金を捻出) 
賠償 5.4兆円(東電と大手電力の契約者が負担)
        → 7.9兆円(原発を持たない新電力の契約者も含め、負担を拡大)
除染 2.5兆円(国が保有する東電株の売却益)
        → 4兆円(不足の場合は国民負担も)
中間貯蔵施設 1.1兆円(税金)→ 1.6兆円(税金を追加投入)

 驚くべき数字である。これまで原発は化石燃料などに比べて安上りだと政府や電力会社は言ってきたが、とんでもない話である。そしてその負担は、電気料金の値上げや税金で補てんすると言っている。こんな無責任な決め方をするから、原発推進の流れを止めることができない。再稼働に躍起となっている電力会社やそれを支持する自治体や近辺の住民らの責任が明確でないから気楽なものである。

 さらに驚くべきことに、この福島第一原発問題委員会は費用のほかに、次のことを提言している。
「柏崎刈羽原発の再稼働に向け、先進的な他電力の協力もちゅうちょなく要請」する、と。
福島原発の反省などかけらも見出せない。
 

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