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南鳥島沖にレアアース発見

2012-06-29 18:43:22 | Weblog
2012.6.29(金)
 携帯電話やハイブリッド車のモーターなどに欠かせないレアアース(希土類)が、南鳥島周辺の海底に大量に存在する可能性があることを、東大の加藤泰浩教授らのチームが突き止めたと新聞が報じている。
 加藤研究チームは、南鳥島の沖約300キロ、水深約5,600メートルの海底から採取した泥の中に希少価値の高いジスプロシウムなどが高濃度に含まれていることを発見。泥は千平方メートル以上の広い範囲に堆積しており、約680万トンのレアアースが期待できるという。しかもここは、日本の排他的経済水域(EEZ)であり、その量は国内消費量の約230年分に相当するともいう。
 問題は採掘技術であり、解決すべき課題は多い。しかし、採掘法さえ確立されれば、中国からの輸入に依存しているレアアースを自給できる可能性もあるという。
 南鳥島は、小笠原諸島の島であり、本州から1,800キロ離れた日本国の最東端に位置し、東京都小笠原村に属する。
 面積は1.51平方キロ、海岸線の延長は6キロメートル、一辺が2キロメートルのほぼ正三角形の形をしており、最高標高は僅か9メートルの小さな島である。
 レアアースは中国が世界の生産量の9割以上を占めているといわれ、ほぼ独占状態である。中国では1980年代から外貨獲得源として希土類鉱山の採掘に力を注いできた。これによって希土類市場は供給過剰となり、価格が急落した。このため採掘はコスト面で採算が取れなくなり、中国以外の希土類鉱山は次々と閉山し、中国依存の状態を引き起こしたという訳である。
 しかし中国政府は、2006年に希土類の資源保護計画を定めて、輸出枠の大幅な削減方針を発表し、資源保護政策に転換しつつある。
 尖閣諸島問題で、日本への希土類輸出が一時的にすべて止まるという事態も発生した。
 今回の発見は、こうした中国への過度な依存状態から脱却できるよいチャンスでもある。
 加藤教授は「長期的にレアアースの価格は上がっており、海底からの採掘でも採算は合うのではないか」と話している。レアアースの国産化に大きな期待がかかる。

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