
■アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集■
09.1.25 中村洋子
★明日は、旧暦のお正月です。
きょうは、「大つごもり」、樋口一葉の世界です。
明治の冬より、格段に暖かい東京の「年の瀬」です。
★明後日の1月27日は、カワイ表参道で、
6回目の「バッハ・インヴェンション・アナリーゼ講座」を、
開催いたします。
インヴェンション15曲、シンフォニア15曲の計30曲のなかで、
この各6番は、5番までの総まとめのうえ、さらに、
そこから、新しく出発する曲です。
★バッハは、そのように、緻密に計算をして、
全30曲を、編み出しました。
インヴェンションは、ゆるぎない設計計画の上に
成り立っている曲です。
★それに対し、バッハが2番目の妻である
「アンナ・マグダレーナ」に、贈った2冊の小曲集は、
バッハ自身の曲や、息子たちの作品、さらに、
当時、流行していた賛美歌やアリアなどの声楽曲、
「ゲオルク・ベーム」(1661~1733)、
「クリスティアン・ペッツォルト」(1677~1733)
=バッハ作曲とされていた有名なト長調のメヌエットの作曲者=・・・
などの作品、果ては、当時のフランスの巨匠「フランソワ・クープラン」
(1668~1733)の作品まで入っています。
★たくさんの子どもたちや愛する妻、お弟子さんたちと営んだ、
暖かい、音楽に満ちた家庭生活が、目に浮かぶようです。
ここには、インヴェンションで見せた、
一点一画を、揺るがせにしないバッハの姿ではなく、
良き父、夫であるバッハの姿が、垣間見られます。
★1巻は1722年の日付、2巻は1725年と記されていますが、
この2巻は、実際は、1725年から1742年まで、
書き続けられた、とされています。
1巻では、フランス組曲の1番~5番までの不完全な初稿と、
その他の幻想曲と変奏曲、オルガン・コラール
大バッハ自身のメヌエットなどが、収められてます。
★私たちが、「アンナ・マグダレーナ・バッハのための
クラヴィーア小曲集」をイメージする時は、実は2巻なのです。
ここには、先ほどの有名なぺッツォルトの
「メヌエット」ト長調&ト短調も、4、5番として入っています。
また、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの作曲した
マーチ、ポロネーズなどの可愛らしい舞曲も、たくさんあります。
今回の講座では、インヴェンションの、楽曲と舞曲との関連も
お話いたします。
★この6回目アナリーゼ講座では、作曲者不明のメヌエット2曲を
取り上げますが、ここでの半音階は、まさに
大バッハの半音階なのです。
もし、この曲が、息子の作品であったとするならば、
まあ、なんと、凄い才能なのでしょう。
★日ごろのレッスンで、この曲を、きちんと丁寧に、生徒さんに
指導されますと、その生徒さんが、
インヴェンションを学び始めたとき、
バッハの音楽が、決して「堅苦しく、難しい」ものではないと、
受け止められることでしょう。
★この曲集の優れたCDは、数多くあると思いますが、
たまたま、聴きましたものを1枚、ご紹介いたします。
トラジコメディア(スティーヴン・スタッブズ主催)という
演奏団体による「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」
[第2巻(1725)他より 全30曲収録])というCDです。
WARNER CLASSICS BEST100 WPCS-21072
★この曲集を、リュートやヴィオラ・ダ・ガンバ、オルガン、
アルパネッタ、ダブル・ハープ、トリプル・ハープ、そして、
声楽で、演奏しています。
肩肘張らない演奏も、楽しく、お稽古にいらっしゃる生徒さんに、
このCDを、すこし、聴かせてあげるのも、いいかもしれません。
▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲
09.1.25 中村洋子
★明日は、旧暦のお正月です。
きょうは、「大つごもり」、樋口一葉の世界です。
明治の冬より、格段に暖かい東京の「年の瀬」です。
★明後日の1月27日は、カワイ表参道で、
6回目の「バッハ・インヴェンション・アナリーゼ講座」を、
開催いたします。
インヴェンション15曲、シンフォニア15曲の計30曲のなかで、
この各6番は、5番までの総まとめのうえ、さらに、
そこから、新しく出発する曲です。
★バッハは、そのように、緻密に計算をして、
全30曲を、編み出しました。
インヴェンションは、ゆるぎない設計計画の上に
成り立っている曲です。
★それに対し、バッハが2番目の妻である
「アンナ・マグダレーナ」に、贈った2冊の小曲集は、
バッハ自身の曲や、息子たちの作品、さらに、
当時、流行していた賛美歌やアリアなどの声楽曲、
「ゲオルク・ベーム」(1661~1733)、
「クリスティアン・ペッツォルト」(1677~1733)
=バッハ作曲とされていた有名なト長調のメヌエットの作曲者=・・・
などの作品、果ては、当時のフランスの巨匠「フランソワ・クープラン」
(1668~1733)の作品まで入っています。
★たくさんの子どもたちや愛する妻、お弟子さんたちと営んだ、
暖かい、音楽に満ちた家庭生活が、目に浮かぶようです。
ここには、インヴェンションで見せた、
一点一画を、揺るがせにしないバッハの姿ではなく、
良き父、夫であるバッハの姿が、垣間見られます。
★1巻は1722年の日付、2巻は1725年と記されていますが、
この2巻は、実際は、1725年から1742年まで、
書き続けられた、とされています。
1巻では、フランス組曲の1番~5番までの不完全な初稿と、
その他の幻想曲と変奏曲、オルガン・コラール
大バッハ自身のメヌエットなどが、収められてます。
★私たちが、「アンナ・マグダレーナ・バッハのための
クラヴィーア小曲集」をイメージする時は、実は2巻なのです。
ここには、先ほどの有名なぺッツォルトの
「メヌエット」ト長調&ト短調も、4、5番として入っています。
また、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの作曲した
マーチ、ポロネーズなどの可愛らしい舞曲も、たくさんあります。
今回の講座では、インヴェンションの、楽曲と舞曲との関連も
お話いたします。
★この6回目アナリーゼ講座では、作曲者不明のメヌエット2曲を
取り上げますが、ここでの半音階は、まさに
大バッハの半音階なのです。
もし、この曲が、息子の作品であったとするならば、
まあ、なんと、凄い才能なのでしょう。
★日ごろのレッスンで、この曲を、きちんと丁寧に、生徒さんに
指導されますと、その生徒さんが、
インヴェンションを学び始めたとき、
バッハの音楽が、決して「堅苦しく、難しい」ものではないと、
受け止められることでしょう。
★この曲集の優れたCDは、数多くあると思いますが、
たまたま、聴きましたものを1枚、ご紹介いたします。
トラジコメディア(スティーヴン・スタッブズ主催)という
演奏団体による「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」
[第2巻(1725)他より 全30曲収録])というCDです。
WARNER CLASSICS BEST100 WPCS-21072
★この曲集を、リュートやヴィオラ・ダ・ガンバ、オルガン、
アルパネッタ、ダブル・ハープ、トリプル・ハープ、そして、
声楽で、演奏しています。
肩肘張らない演奏も、楽しく、お稽古にいらっしゃる生徒さんに、
このCDを、すこし、聴かせてあげるのも、いいかもしれません。
▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲