■ フランス組曲から読み取る Bachの対位法 ■
~ 1月 17日は、第 1回「フランス組曲アナリーゼ講座 」~
2013. 1. 15 中村洋子
★昨日の成人の日は、久しぶりの大雪でした。
公園で、子供たちが作っていました雪だるまには、
雪のお団子で作った耳が、付いていました。
昔は、バケツの帽子でしたが、
ブリキ製のバケツは、“ 絶滅危惧種 ”になっているのですね。
★年末に、私の作品が、ドイツでの出版されました。
https://www.academia-music.com/academia/s.php?mode=list&author=Nakamura,Y.&gname=%A5%C1%A5%A7%A5%ED
また、12月 30日には、ドイツで、
私の 「 Japanisches Wandererlied-Variationen
für Cello und Klavier 」 の改訂版を、
素晴らしい日本人演奏家に、初演して頂きました。
これにつきましては、別途、書く予定です。
★良いニュース続きでしたが、多忙で、
ブログの更新が、遅れました。
17日は、KAWAI カワイ表参道で、
「 第 1回フランス組曲・アナリーゼ講座 」を、開催いたします。
★この第 1回講座では、「 フランス組曲 5番 BWV816 G-Dur 」 の
1曲目 Allemande、 2曲目 Courante、3曲目 Sarabande、について、
詳しく、ご説明する予定です。
★ 2月 19日(火)の 第 2回講座では、
4曲目 Gavotte、5曲目 Bourrée、6曲目 Loure を中心に、
第 1回講座の内容を、さらに深めます。
★3月 28日(木)の 第 3回( 最終回 )では、
終曲の Gigueや、他のフランス組曲から選りすぐった舞曲を分析することで、
≪ Bach の 組曲 の本質 ≫ 、言い換えますと
≪ Bach の対位法 counterpoint の本質 ≫ に、迫ります。
★フランス組曲アナリーゼ講座で、
第 5番を選びました理由は、いくつかあります。
この5番は、比較的容易に、Bachの自筆譜ファクシミリを入手できる、
というのが、最大の理由かもしれません。
私の講座は、作曲家その人が書き、
editorの手が入っていない楽譜を、参照しながら、
お聴き頂きたい、と常々思っています。
editorのおせっかいが、作曲家の意図に近づく
大きな障害となることが、往々にしてあるからです。
★理由の二つ目は、
この 5番 BWV 816 を、6曲セットの 第 1曲にしている、
筆写譜もあった、といわれるからです。
A different sequence of the suites is to be found
in the copies based on Forkel : BWV 816,812,814,815,817,813
Bachの真意は分かりませんが、この 5番 BWV 816が、
第 1曲 に匹敵する position を持つ曲だということも、
私には、ひしひしと伝わってきます。
★これは、同時期に完成されました ≪ 平均律クラヴィーア曲集 第 1巻 ≫、
≪ Inventionen und Sinfonien インヴェンションとシンフォニア ≫ を、
Bachの自筆譜で学びますと、難なく理解できることです。
★17日の講座では、まず丹念に Bachの対位法 counterpoint を抽出し、
どのように、それをピアノで表現するか、
ということから始めたいと、思います。
★和声につきましても、詳しく解説いたします。
Allemandeの和声の中に、あの Schumann すら、
棲みついているのには、驚きます。
※All Rights Reserved, Copyright Yoko Nakamura
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲