■ Mannheimでの 「 Boettcher姉弟 Duo concert 」 の独紙記事 ■
2012.5.11 中村洋子
Wolfgang Boettcher ベッチャー先生が、4月1日に演奏された、
Mannheim-Feudenheim マンハイム=フォイデンハイムでの、
「 Duo concert デュオコンサート 」 演奏会評の、
新聞記事を、送って下さいました。
■Feudenheimer Anzeiger 紙 Mittwoch, 25.April 2012
★≪ Duo-Abend mit Werken aus drei Stilepochen und drei Ländern
三つの時代様式と、三つの国の作品による デュオの夕べ ≫
のコンサートは、満員の聴衆の期待を裏切らず、
これ以上ない音楽の喜びを、与えてくれた。
★Ursula Trede-Boettcher と、Wolfgang Boettcher の姉弟は、
ヴィルトゥオーソの技量を、発揮しただけでなく、
・Johann Sebastian Bach バッハ ( 1685~1750 )
・Johannes Brahms ブラームス (1833~1897)
・Robert Schumann ロベルト・シューマン (1810~1856)
・Yoko Nakamura 中村洋子
・David Popper ダーフィット・ポッパー
のような大作曲家の、真の感情を、表現した。
★火花が飛び散るような演奏が、終わると、
感動が満員のホールに渦巻き、拍手がいつまでも続いた。
二人の演奏活動は、長年にわたっている。
★Ursula Trede-Boettcher は、ミュンヘン国際音楽コンクールの
オルガン部門1位となり、その才能が証明され、それ以降、
世界中のたくさんの音楽祭や、
Wolfgang Boettcher との共演などで活躍。
私たちにとって大変に幸せだったことは、我々の地元 Feudenheim の、
Epiphaniaskircheで、彼女は、1984~2008年までオルガニストを勤めた。
1990年からは、コンサートオルガニストとして活動。
★Wolfgang Boettcher は、その感動的なチェロで大変に人気がある。
ベルリンフィルの首席チェリストを務め、カラヤン、メニューインなどと共演、
1976年から、ソリストとして活躍、今回のコンサートのように、
芸術作品の普遍の価値を、チェロで表現する。
( 略 )
★Robert Schumann ロベルト・シューマン (1810~1856) の、
「 Fantasiestücke op.73 ( 幻想小曲集 ) 」 Op.73は、
夢のように、心地よかった。
対照的に、21世紀の作曲家 Yoko Nakamura の
「 Japanisches Erntelied ( 収穫の歌 ) 」 は、我々の心を躍動させた。
この曲は、Ursula Trede-Boettcher と Wolfgang Boettcher に、
献呈されている。
Popperの 「 Ungarische Rhapsodie ハンガリーラプソディー 」
Op.68 は、チェロの最も高い音域まで、駆け上った。
二人のヴィルティオーソは、拍手が鳴り止むまで、
ずっと、アンコールを続けなくてはならなかった。
■Program
● Johann Sebastian Bach (1685~1750)
Sonate D-Dur BWV 1028
● Johannes Brahms (1833~1897)
Sonte op.38 e-moll ( チェロソナタ 1番 )
● Robert Schumann (1810~1856)
Fantasiestücke op.73 ( 幻想小曲集 )
●Yoko Nakamura
Japanisches Erntelied Einleitung, Thema und Variationen
( 2009 )
●David Popper (1843 ~1913)
Ungarische Rhapsodie op.68
(注:Popperはチェコ出身の作曲家、チェリスト。1890年、 Brahms の
ピアノ三重奏曲第 1番を、 Brahms と一緒に初演した )
Wolfgang Boettcher : Violoncello
Ursula Trede-Boettcher : Klavier
★ちなみに、Ursula 先生のお嬢さまの Melanieメラニーさんは、
日本美術史、特に、絵巻物や浮世絵などの研究者として、
著名な方で、ハイデルベルグ大とミシガン大学の教授です。
たびたび、来日されており、
日本の学習院大でも教鞭をとられたことが、あるそうです。
Prof. Dr. Melanie Trede
Professor of Japanese Art Histories, Heidelberg University
University of Michigan
Professor, Histories of Japanese Art
※copyright © Yoko Nakamura
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