音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■「平均律クラヴィーア曲集・アナリーゼ講座」の、第1~4回の日程■

2009-12-27 16:53:49 | ■私のアナリーゼ講座■
■「平均律クラヴィーア曲集・アナリーゼ講座」の、第1~4回の日程■
                        09.12.27  中村洋子


★本年もあと、4日を残すところになりました。

新年1月から新たに、カワイ表参道「パウゼ」で、開催いたします、

「平均律クラヴィーア曲集 第1巻・全曲アナリーゼ講座」の、

第1回~4回までの日程が、決まりました。


★いずれも、「AM 10時 ~ 12時半」です。

・第1回 1月 26日(火) 1番  ハ長調の前奏曲とフーガ
                  +「前奏曲」とは 

・第2回 2月 18日(木) 2番  ハ短調の前奏曲とフーガ
                  +「暗譜の方法」そのⅡ

・第3回 3月 30日(火) 3番  嬰ハ長調の前奏曲とフーガ
                  + Chopin 「雨だれ」との関係

・第4回 4月 28日(水) 4番  嬰ハ短調の前奏曲とフーガ
                  + Beethoven 「月光」との関係

       ●お申込は、カワイ表参道 03(3409)1958


★雑誌「ぶらーぼ」の 1月号(p 128)にも、講座の案内が掲載中です。


★私が、この講座で望んでおりますのは、バッハを聴くだけでなく、

弾く楽しみを、一人でも多くの皆さまと、分かち合いたいからです。

ピアノを指導されている先生も、たくさんご参加下さいますので、

先生がたを通して、たくさんのバッハファン、つまり、

真の音楽愛好者が、増えることを、願って止みません。


★講座では、「平均律」と、後世の大作曲家との関係、つまり、

大作曲家たちが、どのように、「平均律」を学び尽くし、

血肉化していったか、その結果、

名曲、例えば、ショパンの「雨だれ」や、

ベートヴェン「月光」の、どこにそれが反映しているか、

などについても、バッハと対照しながら、お話していきます。


★また、第2回講座では、好評でした「暗譜の方法」を、

さらに発展させた「そのⅡ」も、予定しております。


★お話の内容を、逐一、実際にピアノで音を出し、

検証しながら、体験していただいております。

一般的にいいますと、調律が悪かったり、ピアノの状態がよくない場合、

バッハの美しさや、意図が、十全に伝わらないこともあります。


★会場となります「コンサートサロン・パウゼ」は、

毎回、きちんと調律され、ベストな状態に仕上げた、

「KAWAI・フルコンサートピアノ」を、使用いたします。

とても、美しい音で、気持ちよく講座を、進めることができます。


★「ピアノの先生を選ぶ基準は?」をいう質問を時々、頂きます。

一つの、お答えとして、

「先生が、レッスンでお使いになるピアノが、きちんと調律され、

いい状態に管理され、保たれているか」という点は、

大変に、重要な要素です。


★「ピアノ」という楽器に、全く、無頓着で、

ガタガタのピアノを、平気で弾いている先生も、

一部には、見られるようです。

≪弘法は、筆を選ばず≫と言ってみたり、

≪普段、状態が悪いピアノで弾いていれば、

どんなピアノでも、うまく弾くことができる≫、あるいは、

≪タッチは重いほうがいい、そうすれば、指が強くなる≫などは、

とんでもない、間違った考えです。

良い状態のピアノで、訓練し、ピアノに合った筋肉を、

鍛えていきませんと、百年練習しても、徒労に終わります。


★私の経験で申し上げますと、日々の練習で、

良い状態に保った、優れたピアノを使っている場合、

音楽ホールなどで、悪い状態のピアノに、出会った際でも、

理想とする、日々の音に近づけようと、

体と感性が、意識しないでも、反応していくものです。

日常的に、良いピアノ、良い音を、体に染み込ませませんと、

とっさの応用は、効かないと思います。


★時々、音が騒音のようにうるさかったり、音が汚い

ピアノ・コンサートに、遭遇することがあります。

会場の音響や、ピアノの状態も影響しているのかもしれませんが、

ピアニストが、ホールとピアノの状態に合わせて、

自分のタッチを、コントロールできない、ということが、

大きな、要因のように、思われます。


★多分、日常の自宅での弾き方を、そのまま、

変えることなく、ホールで再現しているからでしょう。


★理想は、出来るだけ感度のいいコンサートピアノを、

自宅に備えることですが、それは難しい話ですので、

使い込んだピアノでも、絶えず、良い「調律」状態に保ち、

「湿度と温度」管理、「遮光」などにも、万全の注意を配り、

自分の家族のように、ピアノを育むことです。

そのように育てたピアノを、お持ちの先生は、

きっと、音楽への愛情に満ち溢れた、良い先生でしょう。


                         (赤唐辛子)
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲
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