■ 無伴奏チェロ組曲1番の全曲初演が独紙の記事に ■
08.6.2 中村洋子
★ベルリンのベッチャー先生から、マンハイムで
私の無伴奏チェロ組曲1番が、全曲初演された演奏会の
新聞記事が送られてきました。
大きな扱いで、とても好意的な記事です。
(この演奏会は、「Mannheimer Orgelfruhiings 2008」
=マンハイム オルガンの春2008=という、3週間にわたる
音楽フェスティバルの一環として、催されました)
★『マンハイムモルゲン紙 08.5.16(金)』
【見出し】≪ バロックから極東までさまざな世界 ≫
クリスティーナ・アルトマン記者
(前段は略)
W.ベッチャーは、長い間、べルリンフィルハーモニーの
ソロチェリストとして活躍した。
1976年、同フィルを退団、ベルリン芸大の教授に就いた。
ヨーロッパ中のマスタークラスで教え、また、
独奏者として世界の著名オーケストラや指揮者と共演するため、
世界中を旅する。
この一環として、東京生まれの作曲家・中村洋子と
しばしば、仕事をした。
彼女は、小さい時から日本舞踊を習い、
三味線やピアノに親しんでいたが、
ヨーロッパのクラシック音楽に感動して、作曲家になった。
★そうこうするうち、彼女の音楽が世界のあちこちでで
聴かれるようになった。
彼女は、独奏者としてのW.ベッチャーに、
無伴奏チェロ組曲第1番を献呈した。
このコンサートが、その全6曲を通しで弾く初演の日だった。
★曲は、山頂まで雪に覆われた日本の田舎での、
新年の祝い歌から始まる。
間もなく、春が微笑みかける。
春がノックして、訪れを告げに来た。
田んぼの準備ができた、と促す。
苗を植え、柔らかい雨が降り注がれるのを待つ。
稲が育ち、育てる。
★中村洋子は、彼女の国の素晴らしい風土、風景を、
明確に音楽でつかんだ。
W.ベッチャーは、この曲のもつ世界に、
繊細な眼差しを注いだ。
弦を爪弾いたり、チェロの胴を叩く技法を交え、
卓越したボーイングにより、
極東の力強い田植え歌、
切々と哀願するような山の神への祈り、
稲穂のささやくようなざわめき、
実り豊かな穂が風に波打つ様を、
チェロの弦で見事に物語った。
★疑いもなく、このチェロ組曲が、この音楽会での
クライマックスだった。
(以上)
★ベッチャー先生は、今月(6月)22日にも、とある古いお城で、
お城の修復記念演奏会で、このチェロ組曲を弾いてくださるそうです。
「outstanding private concert」
(とても素晴らしいプライベートコンサート)と、お書きになっています。
はたして、どんな演奏会なのでしょう・・・。
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲
08.6.2 中村洋子
★ベルリンのベッチャー先生から、マンハイムで
私の無伴奏チェロ組曲1番が、全曲初演された演奏会の
新聞記事が送られてきました。
大きな扱いで、とても好意的な記事です。
(この演奏会は、「Mannheimer Orgelfruhiings 2008」
=マンハイム オルガンの春2008=という、3週間にわたる
音楽フェスティバルの一環として、催されました)
★『マンハイムモルゲン紙 08.5.16(金)』
【見出し】≪ バロックから極東までさまざな世界 ≫
クリスティーナ・アルトマン記者
(前段は略)
W.ベッチャーは、長い間、べルリンフィルハーモニーの
ソロチェリストとして活躍した。
1976年、同フィルを退団、ベルリン芸大の教授に就いた。
ヨーロッパ中のマスタークラスで教え、また、
独奏者として世界の著名オーケストラや指揮者と共演するため、
世界中を旅する。
この一環として、東京生まれの作曲家・中村洋子と
しばしば、仕事をした。
彼女は、小さい時から日本舞踊を習い、
三味線やピアノに親しんでいたが、
ヨーロッパのクラシック音楽に感動して、作曲家になった。
★そうこうするうち、彼女の音楽が世界のあちこちでで
聴かれるようになった。
彼女は、独奏者としてのW.ベッチャーに、
無伴奏チェロ組曲第1番を献呈した。
このコンサートが、その全6曲を通しで弾く初演の日だった。
★曲は、山頂まで雪に覆われた日本の田舎での、
新年の祝い歌から始まる。
間もなく、春が微笑みかける。
春がノックして、訪れを告げに来た。
田んぼの準備ができた、と促す。
苗を植え、柔らかい雨が降り注がれるのを待つ。
稲が育ち、育てる。
★中村洋子は、彼女の国の素晴らしい風土、風景を、
明確に音楽でつかんだ。
W.ベッチャーは、この曲のもつ世界に、
繊細な眼差しを注いだ。
弦を爪弾いたり、チェロの胴を叩く技法を交え、
卓越したボーイングにより、
極東の力強い田植え歌、
切々と哀願するような山の神への祈り、
稲穂のささやくようなざわめき、
実り豊かな穂が風に波打つ様を、
チェロの弦で見事に物語った。
★疑いもなく、このチェロ組曲が、この音楽会での
クライマックスだった。
(以上)
★ベッチャー先生は、今月(6月)22日にも、とある古いお城で、
お城の修復記念演奏会で、このチェロ組曲を弾いてくださるそうです。
「outstanding private concert」
(とても素晴らしいプライベートコンサート)と、お書きになっています。
はたして、どんな演奏会なのでしょう・・・。
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲