音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■ ≪インヴェンション講座≫の第2回目は7月26日(土)■

2008-06-28 13:40:20 | ■私のアナリーゼ講座■
■ ≪インヴェンション講座≫の第2回目は7月26日(土)■
                   08.6.28   中村洋子

★第1回≪インヴェンション講座≫は、

6月24日(火)に開催しました。

平日の午前中でしたが、熱心な受講者の皆さまが

たくさん、お出でくださいました。


★インヴェンションの勉強は、

テーマを、浮かび上がらせるように、

大きく弾くだけでは、十分ではなく、

テーマを形作っている「モティーフ」を、研究し、

その「モティーフ」が、どのように展開されているか、

それを考え抜いて演奏しなければ、演奏したことにならない、

ということが、お分かりいただけた、と思います。


★この方法を、身に付けますと、

バッハを、生涯の友としたベートーヴェン、

ショパン、ブラームス、ドビュッシー・・・など、

すべての大作曲家の作品のとらえ方が、実に的確に、

かつ、容易になるのです。


★ショパンは大変、日本人に好まれていますが、

日本人のショパン演奏は、往年の大家たちの演奏と比べますと、

その足元にも及ばない理由が、よく読めてくると思います。

例えば、アルフレッド・コルトー( Cortot、1877~1962)。

コルトーの、バッハに対する研究と理解は、徹底しており、

そこから、素晴らしいショパン演奏が、生まれてきたのです。


★第2回目は、インヴェンション2番と

シンフォニアの第2番のハ短調です。

バッハは、≪インヴェンションとシンフォニア≫全30曲を、

一つの大きな曲と、とらえて作曲しました。

あたかも、「マタイ受難曲」に、喜びに溢れた曲や、

悲しみに打ちひしがれた曲、静かに瞑想する曲が、

交錯するのと同じです。


★ゆったりとした、カノンのインヴェンションと、

舞曲を連想させるシンフォニアを、対比させつつ、

この全30曲の曲集のなかで、第2番が、

どのような位置を占めているかも、お話いたします。

曲の構成を、詳しく理解することによって、

バッハを弾くことが、さらに喜びに満ちたものとなり、

自信をもって弾くことが可能になります。


★夏休みですので、是非、

インヴェンションを学習中の、生徒さんたちにも、

聴いていただきたい、と思います。


■第3回目は、9月30日(火) 午前10時~12時30分

インヴェンション第3番、シンフォニア第3番 ニ長調

■中村洋子・アナリーゼ講座「ショパン バラード1番」

日時:9月15日(月:敬老の日)午後1時30分~午後4時

★詳細は、カワイミュージックスクール表参道 

TEL.03-3409-1958 に、お問合せください。

http://shop.kawai.co.jp/omotesando/news/index.html#koza0624


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