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細い枝に3個の実がついていて、しかも皆大きい。今にも枝が折れそうです。
ナシ作りでは、枝の先端を上げることで養分を引き上げ果実を太らせる、というのが一つの常識です。川の流れとは逆に、樹や果実を育てる養分は下から上に流れるという理論です。
その理論からいえば、枝先が垂れてしまっては実は大きくならないはずですが、やはり、皆大きい。樹づくり、枝づくりのためには先端を上げた方が良いようですが、実づくりとしては必ずしもそうではないのかもしれません。もちろん、果実の母体となる樹や枝が元気でなければなりませんが…
枝先を下げてナシづくりをするというある農家の技術を、『現代農業』という雑誌で連載していました。彼はもしかしたらこんな光景を見て、ちょっと変わった栽培技術を気がついたのかもしれません。「観察力」のするどい方なんでしょうねえ。
ナシ作りでは、枝の先端を上げることで養分を引き上げ果実を太らせる、というのが一つの常識です。川の流れとは逆に、樹や果実を育てる養分は下から上に流れるという理論です。
その理論からいえば、枝先が垂れてしまっては実は大きくならないはずですが、やはり、皆大きい。樹づくり、枝づくりのためには先端を上げた方が良いようですが、実づくりとしては必ずしもそうではないのかもしれません。もちろん、果実の母体となる樹や枝が元気でなければなりませんが…
枝先を下げてナシづくりをするというある農家の技術を、『現代農業』という雑誌で連載していました。彼はもしかしたらこんな光景を見て、ちょっと変わった栽培技術を気がついたのかもしれません。「観察力」のするどい方なんでしょうねえ。
供給源をソースと言います。光合成生産物の場合は葉が主なソースです(時期にもよる)。
一方、このソースから運び出されたモノが行き着く先をシンクと言いますが、大抵は一箇所ではなく複数箇所になります(根、実、枝とか)。
この複数箇所に均等に分散される訳ではなく、時期に応じて不均等に分散されます。見方によっては「引き寄せる力」が違う訳で、この力をシンク能と言います。
まず、最初に枝が伸びる春には、それらの芽がシンクとなります。この場合、高い場所に成長ホルモンが強く働くため(屈地性)、枝を寝かせると、その枝についている芽がシンク能では対等になります。養分が分散されるため、比較的弱い枝となり、逆に立てればそこへ養分が集中します。
これは果実が付く時期辺りまで続きますが、ある程度、果実が肥大するとシンク能が極端に大きくなるので多少下がってもあまり大きな変化にはなりません。
高さで変わるのは成長ホルモン量であり、その量により細胞分裂が促進され、増えた細胞の量がシンク能に直結する。肥大の後半は細胞の量は大抵増えないので成長ホルモンの影響はそれ程大きくない、と考えると分かり易いでしょうか。
専門的な知識による解説、ありがとうございます。
ソースとシンクの話はどこかで聞いたことがあったのですが、生長ホルモンと肥大養分を混同して考えていたようです。
この辺を整理できれば、雑誌に紹介されていた農家の技術も理論的に説明できるような気がします。