のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

直立を直角に曲げる力持ち

2010年12月29日 | 冬の梨畑
ようやく剪定モードに落ち着いたかと思ったら
もう年越し準備です
後継者君がそれなりに戦力になってきたとはいえ
剪定が終わるのかどうか先が思いやられます

戦力と言えば今年の新戦力というか新しい剪定ツールがこれ
捻枝機です
文字通り枝を捻る道具です

元来 ナシの木の枝は真直ぐ上に伸びていくもの
それを無理やり棚付けして花を持ちやすくさせ
実をいただいているわけです

だからちょっと気を許すと
ナシの枝の中にはのびのびと直立してしまうものが出てきます

             

その多くは徒長枝と呼んで
樹勢をつけるには役に立つこともあるのですが
大体は樹形を見だすものとして剪定されてしまいます

ところがのびのびと伸びた枝のなかでも何本かは
実をならせる枝に使いたいものもありますし
積極的にそういう枝を用意する栽培方法もあります

すると
まっすぐ直立した枝をどう棚付けするかという問題が持ち上がります
鋸で半分だけ傷をいれむりやり倒すというやり方もありますが
養分の流れが半分以下になってしまいますので
できればやりたくない方法です
もうひとつは枝を捻るというやり方があります
この方法ですと枝を傷つけるのは最低限になって
うまい具合に収まることがあります

              

とはいえそうそううまい具合に収まるわけでなく
無理やり捻ることがほとんどです
そんな場合は枝にカッターの刃を縦方向に何本か入れ割れ目をつけて
捻ることになりますが
手の握力を補完するような道具がほしいなあということになって
捻枝機の登場というわけです

実は以前から捻枝機はありました

              

ペンチ型の口先が枝をかむような形をしていました
ところがこれだと表皮だけだ剥けてしまうことが多く
評判はいまひとつ
わが家でも購入してはみたもののごらんのように埃だらけの状態に

今度の捻枝機は口先の片側が枝に食い込むような形状で
もう片側は枝を受ける形状です

これは枝をくわえたらいっぺんに捻り倒すのではなく
少し捻ったら場所を移して枝をくわえてまた少し捻る
そんなイメージです
使ってみますと
カッターで割れ目を入れる必要もなくなかなか具合がいい

ただし右利きの場合
左回りに捻ることしかできないのが難点
それに太い枝を倒すという栽培方法を採用していない場合には
活躍する場面も限られ
それにしては高い買いものじゃない?
なんていやみのひとつも呟きたくなる価格です



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