ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「戦争と平和の絵本と子どもたちの絵」

2017-02-16 |   おりづるの旅
 新しい活動報告をいたします。昨年広島県にお住まいのS様から2冊の日本の絵本「おりづるの旅 さだこの祈りをのせて」(うみのしほ・作 狩野富貴子・絵 PHP研究所・出版)と「ピンク色の雲-おばあちゃんのヒロシマ」(宇留賀佳代子・作 稲田善樹・絵 てらいんく・出版)のロシア語版を日本文化情報センターに寄贈していただきました。どちらも広島の原爆がテーマです。

 せっかくロシア語に翻訳されていてすぐにベラルーシ人の子どもでも理解できるわけですから、感想文をこちらから広島へ返礼としてお送りしようと思ったのですが、もっと分かりやすく本を読んだ感想や受けた印象などを絵に描いてもらおうという企画が立ち上がりました。

 協力してくれたのはミンスク市内にあるハーモニー絵画教室のエレーナ・ブラト先生です。
 この絵画教室は公立の施設で小中学生に美術や手工芸、スポーツなどを教えている国立副教科教育施設スベートチ青少年センターの中にある絵画教室です。約30名の子どもが週に2回絵画を習っています。
 エレーナ先生がこの企画に賛同してくださり、まず2冊の絵本を低学年の子どもには読み聞かせ、また高学年の子どもは自分で読み返し、自分たちが感じたことを自由に絵で表現してもらいました。
 集まった作品はまとめて郵送し、現在無事広島に届いています。S様がそれぞれ配布元または作者に全て渡してくださるとのことなので、広島や東京で展覧会などに出展させてもらえれば、より多くの人に見てもらえると思います。

 今回郵送費をチロ基金が支援しましたので、ここにご報告させていただきます。
 この2冊の絵本は日本文化情報センターで閲覧できるようになっていますので、今後も多くのベラルーシ人児童に読んでもらえると思います。
 
 原爆とか戦争と言っても、よく分からないという子どももたくさんいる時代になりましたが、
常に語り続けなくてはいけませんね・・・とエレーナ先生とお話しました。
 戦争とは何か、平和とは何か、一言では語りつくせませんが、絵本を読んだり、絵を描いたりするのも多くある平和教育の方法の一つではないかと思います。
 そんな中、このような機会をベラルーシの子どもたちに与えてくださった広島のS様、本当にありがとうございました。この2冊の絵本を読んだ子どもは人種を問わず、まじめに戦争と平和について考えると思います。

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 追記です。
 ベラルーシの子どもたちが描いた作品は2017年4月17日付中国新聞「平和欄」で紹介されました!

 この活動についての続報、まとめはこちらです。
 

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