ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

日本テレビの対応 その後 & ベラルーシの郵便事情

2008-10-07 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
このブログでご報告している「日本テレビの対応」の続報、そしてベラルーシの郵便事情についてです。
(これまでの「日本テレビの番組に取材協力したのに、全てカット、無視されたため、抗議したいきさつ」については以下の投稿記事などをご覧ください・・・。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/8772b214d2ab8287e155208c24995a24


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/6006d095c4162b302b659fc97b5aad5b


 せっかく協力したのだから、取材場所だった児童図書館に記念の粗品でも・・・という話で、今回の件はほぼまとまっていました。その後、プロデューサーの後藤氏からメールが来て、9月29日か30日には発送します、ということでした。

 そして1週間後の10月6日、帰宅するとミンスク空港のそばにある税関から、「日本から小包が届いているので取りに来るように。」
という電報が届いていました。日本から郵便物を受け取るときに、こんな電報を受け取ったことは今までないので驚きました。
「保管できる期間は60日間。最初の3日は無料で保管するが、それを過ぎると有料となります。」
ということだったので、翌日朝からS夫が運転する車に乗ってミンスク空港へ行きました。
 行き先は「税関」で、空港のそばにぽつんと建物が建っています。
 その敷地内に入るのに、許可証が必要でそれを発行してもらうのに、一人当たり約1$のお金がかかりました。
 車は門の外にある無料の駐車場で停められましたが
「障害者だから、車で建物の近くまで行きたい。」
と言うと
「いいけど、5$払って。」
と言われたので、あきらめました。

 門を通過し、てくてく歩いて税関の建物に入ると、2階に入っている運送配達会社、FedExの事務所へ行け、と言われました。
 そこへ行って「日本から小包が届いてませんか?」ときくと「届いています。」と書類を渡され、1階の税関に行け、と言われました。
 その書類(税関申告書)を見ると、内容物記載事項に「本 9冊 内容物の価格8000円」と書かれていました。
 なるほど、後藤さんは本を送ってくれたらしい、というのは分かったのですが、税関で
「内容物は把握していますか?」
ときかれ、「はっきりとは分からない。」
と答えると「倉庫で係員立会いの下、小包を開封して中身を確認できる。」と言うので、
「じゃあ、確認したいです。」
と言うと
「それじゃあ、『郵便物内容確認申請書』という書類を作成せよ。」
と言われ、廊下の机で書類を作りました。

 それを見せると「倉庫に行ってよし。」と言われたので、倉庫のほうへ行くと、その入り口で
「倉庫に入るのに許可証がいります。」
と言われ、許可証を発行する窓口に戻って許可証を手に入れ(これは無料。)やっと倉庫に入ると「休憩15分」の札がぶら下がっている・・・

 ようやく休憩時間が終わって、事情を説明するとFedEX担当者がどこにいるのか分からず、倉庫内を探して見つけ、FedExの郵便物だけが集められている倉庫へ入りました。
 その中から何とか小包を見つけ出し、2名の係員立会いの下、開封。
 中身は、とてもきれいな新品の日本の昔話が入った絵本9冊でした。(感動)後藤さんからの手紙も同封されていて「取材協力してくださった方々によろしくお伝えください。」と書いてありました。

 で、そのとき見たのですが、絵本は大小さまざまあったのですが、小さい本は1冊400円でした。(どう考えても絵本9冊で、価格合計8000円はありえない・・・)

 その後元通り蓋をして、倉庫に戻し、今度は受け取るために税関へ。
 ところが税関では
「これこれの書類がない。2階のFedExの事務所へ行ってもらってくるように。」と言われ、
「FedEx、だるい!」
と文句をつぶやきながら、2階へ。するとその書類をPCからプリンターで印刷してくれました。
 ところが! そこに書いてあったのは・・・ この小包を発送するのに、日本側(後藤さん)が郵送料、300$払っている! とあったのです! 約3万円ですよ、3万円! そんなあほな!
 
 そして1階の税関に行ってその書類を見せると、受け取るために110$の関税を払うよう言われました。
 どうしてかというと、FedExという運送配達会社とベラルーシ郵便は提携条約を結んでいないため、差出人が支払った郵送料のうち30%を受取人が支払わないといけないのだそうです。
 どうしてこんな法律があるんだ、ベラルーシ!!! (@0@)

 それにしても110$というのは多すぎると思ったのですが、添付されていた書類には、後藤さんがこの小包を送るのに、約3万円支払ったことになっていたため、300$の30%で、約100$、ということでした。
 私は絵本9冊を送るのに、こんなに高い郵送料がかかるわけがない、と主張したのですが、書類をよく見ると内容物の重さが33キロにされてしまったようなのです! 実際は約3キロなのに!
 後藤さんがこの小包を発送したときに職員が重さを計って、3.3キロとボールペンで記入したのですが、郵便物に添付する用紙は、何枚か複写されますよね。
 その複写された1枚がベラルーシにまで届いていたのですが、よく見ると、3.3キロの「点」が薄くなって、33キロと書いてあるように私の目にも見えました。
 
 しかし絵本9冊が33キロになるわけがないので、これは3.3キロの間違いで、送料3万円も何かの間違いではないか・・・と懸命に説明したのですが、
「書類では300$になっているから、この関税。」
と言われました。

 また、内容物の記載事項に、「絵本 9冊 価格の合計 8000円」と書かれていたので、それの30%分も関税がかかり、さらには関税の書類を作るのにも手数料を受取人が負担するため、合計で110$になるということでした。

 結局、絵本そのものは大変すばらしいものだったのですが、9冊の絵本を受け取るために110$、つまり1万円以上も関税を払えるわけもなく、「受け取りを拒否します。」という書類を書いて提出しました。
 その書類を作るのは「FedExの事務所で。」と言われたので、また2階へ。何往復しているのだ?!
 
 非常に残念です。近いうちに絵本は日本に送り返されると思います。
 どうしたらいいのかFedExできいたところ、EMSならこのような関税はかからないそうです。
 ただし、EMSでも高額なもの、同一のものが多数(10個以上だそうです)送られてきた場合、企業から企業へ送られる場合は、30%の関税がかかります。
 あと、普通の郵便でも大丈夫です。(そりゃ、そうだ、外国から手紙を受け取るたびに30%の税金を払わないといけないのか?)

 FedEXのほか、UPS、M&Mといった会社を利用すると送料に対する関税30%を支払わないといけないそうです。
 こんな法律がベラルーシにあるとは私自身も初めて知りました。普段は普通郵便かEMSしか利用したことがなかったので・・・

 私は空港への往復、税関の事務所の中の1階と2階とを3往復して、何も受け取ることはできず、許可証を払わされて、家に帰ってきたのは3時間後でした。
 絵本を見ることはできたものの、手にすることはできず、脱力しました。

 後藤さんに事の顛末を説明するメールを送ったところ、返信がきて、送り返されてきたら、EMSで送りなおす、ということでした。
 本当に郵送料に3万円も払ったのかどうかについては、返信に書いてなかったので、分かりません。
 でも、これ、絶対に33キロじゃなくて、3.3キロで、送料3万円も3000
円の間違いだと思います・・・
 コンピューターの入力ミスですよ・・・きっと。で、自動的に送料300$って計算してデータに残ったんですよ・・・
 FedEx・・・だるい!

 日本人の皆様、ベラルーシに住む友人にプレゼントを送ったりするのはいいことですが、受け取る側が迷惑にならないよう、FedExで小包を送るのはやめましょう!
 普通郵便、あるいはEMSにしてください。
(法律が変らない限り、EMS以外の運送配達会社はやめておいたほうがいいです。

 EMSについても注意が必要なので、HP「ベラルーシの部屋」内記事も参考にしてください。(↓この記事内では「関税50%」となっていますが、現在は30%です。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/stay/post/menu.html

 
 絵本を見て日本テレビの真摯な対応については納得できたのですが、(やっぱり、抗議してよかった。言うべきことはやはり言うべき、と改めて思いましたよ。)ベラルーシの郵便事情に振りまわれた私は疲れました(身体障害者のS夫にも悪いことをしました・・・。)
 
 また改めて、「日本テレビからの絵本無事到着」の記事を投稿したいと思います。(でも、もう次回の記事でこの件については終わりにしたい・・・。)
 
 

この記事についてブログを書く
« クレー射撃ワールドカップ・... | トップ | 射撃クラブ スポーティング... »

ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報」カテゴリの最新記事