ベラルーシの部屋ブログ

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2024年6月11日。ウクライナ侵攻から840日目

2024-06-11 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2024年6月11日。

 ロシアのモスクワ州裁判所は今日、ウクライナ侵攻に抗議したマキシム・リプカンさんについて、精神科病院での強制的な入院治療を続けるべきとの一審判決を維持しました。
 リプカンさんは18歳だった昨年2月、侵攻開始から1年の節目にモスクワで抗議デモを計画。「ロシア軍に関する偽情報」を流布した容疑で逮捕されました。
 リプカンさんはアメリカ政府系ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティーとのインタビューで、ロシア大統領を「戦争犯罪人」と呼び、ウクライナ侵攻に抗議したのは「ウクライナ国民の犠牲者数に衝撃を受けた」からだと話していたそうです。18歳でしっかりした意見を持っていますね、とも言えるのですが、裁判所では精神病患者扱いなのですね。
 一審は今年2月、リプカンさんが「犯行当時」、心神耗弱の状態だったとして公訴を棄却。代わりに精神科病院で強制的な入院治療を受けさせるとの判断を下していました。
 ロシアの人権団体「メモリアル」は、リプカンさんを政治犯リストに記載しています。

 ベラルーシでは、さまざまな犯罪行為を犯した人を精神病院に入れて、治療していますよ。上記のようなニュースを見ても、ああ、ロシアでも同じことをしているんだなと思います。
 ベラルーシとロシアとの違いの一つは、ベラルーシには死刑制度が残っているけれど、ロシアにはない、ということです。
 殺人犯でも、被告の立場や言動によっては、死刑の代わりに精神病院での治療が判決で出ることがあり、完治して退院できる人はほぼいません。

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