ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

本「自分と子どもを放射能から守るには」農耕作編 2 農作物の種類

2011-04-24 | 放射能関連情報
 土壌改良も大切ですが、放射能を組織内に取り込みにくい農作物を育てるのも一つの方法です。
 その例を示します。

 野菜類で放射能を「取り込みにくい」ものから順に挙げます。

 キャベツ、キュウリ、ズッキーニ、トマト、玉ねぎ、パプリカ、ニンニク、ジャガイモ、食用(テーブル)ビート、ニンジン、大根、丸い形の豆(英語で言うとPea)、大豆、長い形の豆(英語で言うとBean)、スイバ(ほうれんそうに似ている野菜)


(訳者からの注意)
 つまり、この中で一番放射能を「取り込みにくい」のが、キャベツ。
 一番「取り込みやすい」のがスイバ、ということになります。間違えないようにしてください。

 これらはベラルーシでよく栽培されている野菜です。日本でたくさん栽培されている野菜でも、ベラルーシでは気候が合わず、栽培されていない野菜についてはこの本にはデータがありません。


 次に穀物類で放射能を「取り込みにくい」ものから順に挙げます。

 麦の実、秋蒔きのライ麦の実、麦の茎、ジャガイモ、燕麦の実、秋蒔きのライ麦の茎、大豆の茎や葉、飼料用ビート、とうもろこしの茎や葉、燕麦の茎、丸い形の豆類の茎や葉、アブラナの茎や葉、クローバー、種実のつく多年草、ルピナス、天然の干草用牧草地や牧場に生えている草類。


(訳者からの注意)
 
 つまり、この中で一番放射能を「取り込みにくい」のが、麦の実。
 一番「取り込みやすい」のが、天然の干草用牧草地や牧場に生えている草類ということになります。間違えないようにしてください。

 これも日本でたくさん栽培されている米について、ベラルーシでは気候が合わず、栽培されていないためデータがありません。


 放射能を「取り込みにくい」果実類。

 リンゴの実、ナシの実、アンズの実、イチゴ、サクランボ、ラズベリー、白スグリ。
 あまり食用にはしませんが、ナナカマドの実も汚染度が少ないです。


 逆に放射能を「取り込みやすい」果実類。

 赤スグリ、黒スグリ、西洋スグリ(グースベリー)。
 ビルベリー(ブルーベリー)、クランベリー、クロマメノキ、コケモモも放射能を取り込みやすいので、汚染地域に生えているものは食べないようにしましょう。


(訳者から)
 以上のような情報を知ると、
「もうブルーベリーは食べられない。」
などと考える人が出てきます。しかし、これはベラルーシで放射能に汚染された地域に生えていた場合のデータです。
 またハウス栽培されている場合ではデータの数値が違ってくるでしょう。
 
 さらに栽培している側からすれば、逆に最初の1年は放射能をとても取り込みやすい植物をわざと植えて、その後その植物は処分。(処分の方法も考えないといけませんが。)その土壌に含まれる放射能を減らしたうえで、次に放射能を取り込みにくい植物を栽培すれば汚染度を大幅に減らすことができます。

 あるいは同じ場所で放射能をとても取り込みやすいものと、取り込みにくいものを交互に植えた畝で栽培する方法もあります。
 そして取り込みやすい植物のほうへ放射能がいくようにします。その後取り込みやすいほうは処分。取り込みにくいほうは食用にすれば、汚染度を大幅に減らすことができるはずです。


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