ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

ゴメリ州ヴィシェミールの学校で集団測定 第2回

2014-05-29 | チロ基金
2014年4月10日、チロ基金はベルラド研究所の協力のもとゴメリ州にある学校で、WBCによる内部被ばくの集団測定を行ったことをご報告しました。
 詳しくは「ゴメリ州ヴィシェミールの学校で集団測定 第1回」をご覧ください。

 4月の測定の際にはチロ基金から子どもたちにビタペクト3を渡し、飲んでもらうことになりました。そして5月20日再測定を行いましたので、ご報告いたします。

1回目の測定のとき対象となったのはゴメリ州ヴィシェミール(チェルノブイリ原発から約80キロ)にある学校の生徒53人と幼稚園児3人の合計56人でしたが、このうち48人が再測定に来ました。

 前回の56人の平均値(小数点第2位を四捨五入。以下同じ。)は体重1キロあたり(以下同じ)28.2ベクレルでした。
 今回の48人の平均値は19・4ベクレルでした。

 前回、最高の被曝量だったのは80.2ベクレル(17歳男子)で、最小の被曝量は17.8ベクレル(10歳女子)でした。
 今回は最高が44.5ベクレル(17歳男子。前回最高の被曝量だった子どもと同一人物)で、最小は7.9ベクレル(15歳男子)でした。

 48人中47人が前回より内部被ばく量が減少しました。逆に増えてしまった子どもが1人いましたが、たったの0.5%の増加です。
 48人の平均の減少率は27.95%、つまり約28%の減少率でした。
 
 最も大きく減少したのは64.9%で、最小の被曝量だった子ども(15歳男子)です。

 前回は80ベクレル代が1人、60ベクレル代1人、40ベクレル代1人、30ベクレル代11人、20ベクレル代39人、10ベクレル代3人で、10ベクレル代やそれ以下は0人でした。

 しかし今回は40ベクレル代1人、20ベクレル代19人、10ベクレル代27人、10ベクレル以下は1人でした。

 つまり前回は健康リスクが増えるとされている20ベクレルを下回ったのが56人中3人しかいなかったのですが、今回は48人中28人で、過半数を占めたということになります。

 性別や年齢による効果の差などは見られませんでした。
  
 本当にすばらしい結果だと思います。やはりペクチンは効果があると再確認できました。

(ここで、チロ基金がこのような結果報告を公開しても「証拠を提示してないから、うその数字を並べているのではないか?」と疑う人もいると思います。どうしても測定結果の数値をこの目で見たい、という方は別途ご連絡ください。子ども達の本名や生年、体重などプライバシーに関することが記載されているので、測定結果の全項目をネット上で公開しませんが、どうかご了承ください。)

 今回の集団測定の結果が日本でも、手軽にできて長続きする内部被ばく対策につながれば・・・と心から願っています。